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検索と依頼を受けると依頼主と

検索用の魔道具に設置されている板を操作しながら護は依頼をピックアップして……。

 パーティー用の依頼を受けるため護は専用の魔道具の前まで来ていた。

 その両脇には、ルカメイシェルとモンガがいる。

 既に冒険者カードを魔道具に挿入して護は、ルカメイシェルとモンガの意見を聞きながら検索をしていた。


「スゲエ……リーダーの冒険者カードだけで検索できる。それに依頼まで受けられるのかぁ」

「ああ、オレも最初は驚いたぞ。どんな仕組みになってんのか気になって魔道具を壊そうとして怒られたことがあったからな」

「「……」」


 それを聞いた護とルカメイシェルは少しの間、呆れて絶句する。


「そ、そうか……。まあ、それだけ気になったってことなんだよな」


 そう言いながら護は専用のペンを使って検索用の魔道具に設置されている板を操作していた。


(まるでタッチパネルを操作してるみたいだ。木の板に文字が浮かんでくるだけなんだけどな。

 それでも凄い……モンガじゃなくても、バラシてみたくなる)


 そう思いながら表示された依頼をみる。


「マモルが虹色の星だから星Bの依頼も混ざってるのニャ!」

「こりゃあスゲエな。オレとルカは黒の星だ。マモルが居なかったら、つまらん依頼しか受けられなかったぞ」

「それは……それで、よかったんじゃ。まあ確かに、やりがいのある仕事の方がいいけどな」


 依頼をみながら護は、どれにするかと悩んだ。


「屋敷の警護、魔物の討伐、旅の護衛、迷宮攻略、書簡を届ける仕事……これって一人でもできるんじゃ?」

「パーティーで依頼される配達の仕事は、だいたいが機密的で重要な依頼だ」

「なるほどな……個人に依頼するには荷が重いって訳か」


 納得すると護は自分が興味のある依頼を五つピックアップする。


 ・町の北東側にあるバルゲノスの洞窟に住みつく一角炎竜を倒す。その証として角を持ちかえること。

 ・一週間スラム街の巡回。監視員から一日毎にスタンプを指定の紙に押してもらう。

 ・町から南東に約三キロ向かった先にあるジャノブイ遺跡の調査。なんでも良いので成果を持ちかえる。

 ・最近カナンゼブ山脈付近のキヨラギ草原に出没する緑竜の討伐。

 姿は小さいが三体から五体ぐらいの群れをなして行動。証拠として肉片か翼を持ちかえること。

 ・ロビッチの町に荷物を届けるので盗賊や魔物から荷と商人を護ってほしい。依頼料は成果次第となる。


 こんな感じの依頼を護は選んだ。


「五つまで、ピックアップできたから表示してみたけど、どうする?」

「そうだなぁ……どれも良さそうだが」

「できれば難しい依頼じゃない方がいいのニャ」


 そう言われ護は、どの依頼が難しくないのかと思考を巡らせる。


(一角炎竜、スラムの巡回、遺跡の調査、緑竜、荷車の護衛……簡単な依頼かぁ。スラムの巡回……これ以外ないよな)


 考えが纏まると護は、ルカメイシェルの方へ視線を向けた。


「じゃあ、スラムの巡回にするか?」

「まあ、それが無難だろうな」

「スラムの巡回ニャ。そういえば、スラムを全部みて歩いたことがなかったニャ」


 それを聞き護は自分もスラムを知るいい機会だと思い頷き笑みを浮かべる。

 スラムの巡回の依頼の所に表示されている【OK】と書かれた文字を専用のペンでタッチした。

 すると依頼を受けるを承認と表示される。


「これだけでいいのか?」

「ああ、あとは依頼主の所に行くだけだ」

「うん! 早く行くニャ」


 そう言いルカメイシェルは護の手を取り引っ張った。


「あーまっ……」


 ルカメイシェルに引っ張られるまま護は部屋を出ていく。

 だが冒険者カードは検索用の魔道具に刺さったままである。


「カード……抜かないで行きやがった。それに依頼書もな」


 ハァーっと溜息をつきモンガは検索用の魔道具から護の冒険者カードと複写された依頼書を抜き取った。

 その後、護とルカメイシェルのあとを追いかける。


 ✦✧✦✧✦


 ここはスラムの酒場。その建物内には酒を飲み酔いつぶれている者が、あちらこちらに転がっていた。

 奥の方には階段があり二階に行ける。

 二階に三部屋あり、このスラムを統治している者の部屋が奥にあるのだ。

 この部屋の中は、ほぼ白黒で統一されている。まあ只単に、この部屋に居る者の趣味だ。

 これも趣味なのだろうか酒の瓶が飾られている。因みに中身はカラだ。

 この部屋には、このスラムを統治している者と護たち三人がいる。


 そうそう、このスラムを統治している者の名前はリバル・ティブロムと言い二十五歳で女性だ。


 机上に肘をつきリバルは護たちが持って来た依頼書を確認している。口には火の点いていない煙草を銜えていた。

 本当はタバコが苦手なのである。それでも煙草を口に銜えていると落ち着くからだ。


「レインボーバード……聞いたことのねえパーティー名だな。てか、なんでモンガがここにいる?」

「リバル、オレが居ちゃ悪いのか?」

「いや……只、冒険者を引退したって聞いてたんで気になってな」


 それを聞きモンガは嘘を交えながら経緯を説明する。


「なるほど……大量の魔物の肉をか」


 そう言いリバルは口角を上げ護をみた。

読んで頂きありがとうございます(^_^)/


では次話もよろしくお願いします(#^^#)

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