パーティー名とリーダーを決める
パーティー登録をするために護たち三人は名前を決めようとするも意見が合わず……。
護が能力測定を終えたあとモンガとルカメイシェルは能力測定の魔道具を使い冒険者カードの更新をした。
「凄い……更新もできるのか」
「はい、そうよ。マモルは……本当に初めてなのね」
そう言いシェスルナは笑みを浮かべる。
「そういや、パーティー組むんだろ?」
「そうだった! どうすればいいんだ?」
「もしかして、この三人でパーティーを組むのですか?」
そう聞かれ三人は頷いた。
「そうなのニャ! ヤット念願のパーティーの依頼を受けられるニャァ」
「そういえば、ルカメイシェルは前から仲間を探していたのよね」
「そうなのニャ。早く登録して依頼を受けたいニャ!」
目を輝かせルカメイシェルは、シェスルナをみつめている。
「では引き続きパーティーの登録をしましょうか?」
「お願いします」
そう言い護は頭を下げた。
ニコッと笑みを浮かべ、シェスルナはカウンターの上に用紙を置き記入の仕方を説明する。
「パーティー名を書くのか……そういえば決めてなかった」
「確かに……どうすんだ?」
「決めるニャ! でも、どんなパーティー名にするのニャ?」
どんなパーティー名にしたらいいのかと護たちは話し合った。
護の案:猫の巣
この世界にも猫は存在する。だがルカメイシェルにとって天敵らしく却下された。
モンガの案:異世界からの使者
案が出てすぐに護が、バレるからやめてくれと小声で言いモンガを睨んだ。そのため、この案もダメになる。
まあ当然、そうなるだろう。
ルカメイシェルの案:漆黒の爪
この三人のイメージに合うわけもなく、ボツになる。
その他にも色々と案を出し合うも良い名前が思い付かない。
「思ったよりも決まらないもんだな」
「ああ……こんなに決まらねえとは思わなかったぜ」
「本当にニャ。どんな名前がいいのか分からなくなったのニャァ」
中々決まらず三人は疲れ果て、ハァーっと溜息をついた。
「クスッ、三人をみていると面白いわ。まるで喜劇をみてるみたい」
「喜劇……ハハハ…………」
何も言い返せず護は苦笑する。
「なるほど喜劇……なぁ。道化……三人。意見が合わない……。やっぱ無理だ。思いつかん」
「疾風の道化師……なんてどうかニャ?」
「悪くはないと思うけど……なんか違う気がする」
どうしても決まらない三人は何も考えたくなくなってきた。
「ハァー……なんで、こんなに決まらない!」
「誰も妥協しねえからだろうな」
「そうだとしても……パーティー名を適当につけたくない」
そんな三人をみてシェスルナも考え始めたようだ。
「虹色の協奏曲……レインボーコンチェルトなんてどうかしら?」
それを聞くも護は何か違う気がする。
「悪くない。只、曲っていうのが気になる。それなら虹色の吟遊詩人……レインボーバードってどうだ?」
「うわぁ〜! 凄くいいのニャ〜!!」
「ああ……悪くねえ。まあ詩わねえがな」
そう言いモンガは、ガハハと大口を開け笑った。
それを聞き護とルカメイシェルとシェスルナも笑っている。
そのあと護は決まったパーティー名を用紙に書き込んだ。
全て記入し終えると護は、シェスルナに用紙を渡した。
渡された用紙をシェスルナは目視で確認する。
「リーダーが記載されていません。誰にするのですか?」
そう問われ護は、ルカメイシェルとモンガを順にみたと同時に嫌な顔をした。
そう二人共に護を指さしていたのだ。
「勿論ここは、マモルがやるべきだ!」
「そうなのニャァ。能力も上なんだしニャ」
「そ、そう言われても……こういうの初めてだしさ。年上のモンガがいいと思うんだ」
そう護が言うも二人は首を振った。
「年は関係ねえ。まあ、それにリーダーって言っても形だけだぞ」
「そうだとしてもなぁ」
「私もリーダーはマモルの方が良いと思いますよ」
シェスルナに言われて護は諦め仕方なくリーダーになると承諾する。
それを聞きシェスルナは記載漏れだったリーダー名欄に護の名前を書き込んだ。
「では登録を済ませます。右側のカウンター上に設置されている【パーティー登録用魔道具】へ移動してください」
そう言われ護たち三人は、パーティー登録用魔道具が設置されている場所までくる。
そのあとからシェスルナが移動してきた。
そしてシェスルナは護が記載した事柄を、パーティー登録用魔道具に設置されている板に専用のペンで書き込んだ。
その後シェスルナは護たちに登録用魔道具の挿入口に冒険者カードを差し込むように指示した。
そう言われ護は、リーダーという事で最初にやる。
次にルカメイシェルで、そのあとにモンガだ。
「これでパーティーの登録は終わりよ」
ニコッとシェスルナは笑みを浮かべる。
「あとは依頼だ」
「依頼の受付などは別の部屋に設置されています。そうそう、ルカメイシェルとモンガは分かるわよね?」
そう問われてルカメイシェルとモンガは、コクッと頷いた。
それを視認したシェスルナは護たちに依頼の受付ができる部屋に行くように促す。
そのあと言われた通りに護たちは依頼を受けるため別の部屋に向かった。
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