表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

4/41

第四話 森の夜

「マジかよ……」


 俺は短い階段を上り扉を開いてログハウスに入った。

 中は床に天井、柱、空気穴用の小さい窓があるだけで他には何もない。


 いや、でもこれってすごいぞ!?

 一瞬で今夜の寝床ができた。


 これで魔物に襲われる確率も大幅に下がる。

 まあ木材100パーセントの家だから燃やされたらマズいが、そこは後で考えよう。


 さて、家はできた。


 次は水と食料探しだが……窓から外を覗くと太陽が沈んでいくのが見えた。


 今日はここまでにしよう。

 俺はリュックサックから水と食料を取り出すと、早めの夕食にすることにした。


 水筒に入った水が喉を流れると、無限に飲めるような気がした。


 思えば神託式から何も飲んでなかったからな。


 砂漠みたいに体が乾いていたようだ。


 おっと、飲みすぎると明日の分が無くなってしまう。

 俺は皮袋からビスケットを取り出してかじる。


 パーティーで使うものを厨房から持ってきてくれたのか。

 味はやたらと甘ったるかった。


 他の食料は干し肉と干し魚だ。


 干し肉を少しだけ噛み千切って後はしまっておく。


 無駄使いは禁物だ。


 しばらくすると日が落ちて部屋の中は真っ暗になった。

 聞こえてくるのは葉の擦れる音や虫の鳴き声だけだ。


 いつもならエメリーとトランプでもして遊ぶんだが……。


 寝るか。


 やることもないので俺は毛布にくるまって眠ることにする。

 疲れが溜まっていたのか、すぐに夢の世界へと沈んでいった


 翌日。


 朝日と共に目覚めた俺は軽く朝食を食べ、この森を探索することにした。

 目的は昨日できなかった水と食料探しだ。


 雑草を踏み分け、なるべく蔦草が生い茂っていない道を進む。


「これは大変だな」


 食べられそうな野草はいくつかあったが、水が流れている小川が見つからない。


 このままじゃ三日と持たずに干からびてしまうな。


 休憩が出来そうな岩場を見つけることはできたので、そこで昼食を食べる。


 大きな岩に座り昨日と同じ味のビスケットをかじっていると、ふと思い出した。


 建築師のスキルには《建築》の他に《解体》があったはずだ。

 何かあった時のためにこっちも試しておくべきだろう。


「こいつに使ってみるか。《解体》!」


 俺は座っている岩にスキルを発動する。

 閃光が走ると一瞬にして岩がバラバラになり俺の体に吸い込まれていった。


「痛っ!」


 足場がなくなったので尻餅をつく。

 だが、これで一つわかった。このスキルも滅茶苦茶強い。


 俺の体の何倍もある岩を収納できるなんて、レアアイテムのマジックボックスみたいじゃないか。


 どんな質量でも収納することのできる魔法の箱、あれと同じことができるならもう魔物にだって負けないだろう。


 そう考えた俺は手当たりしだい岩を《解体》してみることにした。

 結果は──


「うーん、ダメか」


 大きな岩を三つは体に収納することができたが、それ以上は入らなかった。

 容量をオーバーした岩はバラバラ状態のまま俺のすぐ近くに転がっている。


 これはおそらくスキルレベルが1なのが原因だろう。


 この先成長に期待しておくことにするか。


 まあ今のままでも馬車三台分くらいの物は入れておけそうだが。


 そろそろ出発するか。


 水場を探すために再び俺は歩きだす。


 そして、しばらく歩いたところで出会ってしまった。

 水色でプニプニした魔物、スライムに。






評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ