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水しか使えない最強生物  作者: 猫宮るな
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71話

 朝、いつものように今日は冒険者ギルドへと行くため、起きてご飯を食べて支度をする。


 そしてユアに見送られながら、男五人と一緒に冒険者ギルドへと歩いて向かうのであった。


 ギルドに着くと、リカルドを除いた男たちが分かれ別々に行動をしていく。今日に限っては俺に向かって心配をする声を掛けてもあったが、気にせずに行って来ていいと言っておいた。


 それからホルンたちがいるであろう場所を探し、見つけるととりあえず落ち着ける場所をまで移動し、これからのことを話すことにした。


「こんな時間に集まってもらって悪いな。今日はこれからのことについて話すつもりだ」


「これからのことですか?」


 ホルン、カーシャ、ルミエの三人はみんな不思議そうな顔をして、リカルドの方を見ていた。彼らからしたらこれからもリカルドのことを聞いて、行動していけばいいと思っているのだろう。それなのにわざわざ話し合いを設けることがわからないといった感じだと思う。


 それでいいのかわからないが、どちらにしろ俺にはもう関係のない話になるのだけどな。


「そうだ。今日を持ってレヴィが俺たちのパーティから抜けることになった」


「え? なんでですか?」


「レヴィもランクがCになって一人で行動しても問題ないと判断した。実力も申し分ない。だから本人の希望もあって一人で行動することに許可を出したんだ」


 彼らに話す話し方はリカルドに全て任している。それで上手く収まるのであれば、俺も楽だし今後リカルドと一緒に行動するのだから、波風を立てない方がリカルドもやりやすいしな。


「それは俺たちがいるからということも理由にあげられるのでしょうか?」


 そのカーシャの言葉にホルンとルミエも理解したように、顔を上げてリカルドの方を見た。


「それはそうとも言えるし、違うとも言える。確かにお前たちを俺が面倒を見るということにしたから、レヴィは一人になるということを決めたが、お前たちのせいではない。どちらかと言うと俺のせいだろう。そもそも俺が面倒を見ると言っただからな」


「しかし」


「俺は途中で投げ出すわけにはいかないし、レヴィも俺が居なくなることで自由に動くことが出来る。しかも遅かれ早かれレヴィとは別れて行動するつもりだったんだ、それが早くなったと考えればいいだけだ」


 みんな申し訳なさそうな顔をしているが俺からしたらそこまで気にすることではないのだけどな。まぁそれを言ってもきっと正確には伝わらないであろう。だから俺からは何も言うことはないのだ。


 言いたいことはリカルドが言ったしな。自由に行動出来るということは嬉しいからな。


 そんなわけで後はリカルドがどうにかするだろう。俺はこの話し合いから抜けて、冒険者ギルドへと戻って行った。


 ギルドへと戻った俺は少しだけ空いたギルドで受付への列へと並び、順番が来るのを待った。そしてやっと俺の順番となり、受付のアーシャへと話しかけた。


「次に来たときにランクアップの手続きをしてくれると聞いたんですけど」


「いらっしゃいませ。レヴィさん今日はお一人なのですね。まずは冒険者カードのご提示をお願いします」


 俺は冒険者カードを出すと、それを受け取ったアーシャは何やら確かめた後、「少々お待ちください」と言って奥の方へと行ってしまった。そしてすぐに戻って来て一枚のカードを差し出してきた。


「これは冒険者ランクCを表すためのカードとなります。おめでとうございます。これで晴れてレヴィさんは冒険者ランクCとなりました」


「ありがとうございます」


「これからはランクCの依頼も受けることが出来ますのでよろしくお願いします」


「わかりました。ああ、そうだ。今日はダンジョンン行くつもりですのでお願いします」


「お一人でですか?」


「はい」


「かしこまりました」


 そうして俺はランクがCとなったのであった。Cになれば冒険者として一人前ということが認められるようなものなので、色んなことの制限がなくなる。


 例えば今回のようなダンジョンを一人で行けるようになるなどそういったことも出来るようになるのである。しかし便利な部分だけではなく面倒なところもあって、このランクから指名依頼を出されるようになり、指名依頼は基本的には断ることが出来ないのでそういった自由がなくなるということもある。


 まぁ要するにランクが上でも下でも面倒なことはあるということだな。


 それからアーシャに見送られながらギルドを出て、街の外まで行き、ダンジョンに向かうための馬車に乗って行ったのであった。この時周りには一緒に行く人はいなく、一人だったことも一応言っておくことにする。


 一人でダンジョンを潜るのはもちろんのこと、一人でどこかに行くということもアルンの街に来てからは初めてのことだった。だから何だと言われたら何も言えなくなるのだが、とりあえず気を引き締め直していこうと思う。


 主に時間を忘れないようにしないとな。そこだけが心配する要素とも言える。


 とにかく一人でのダンジョン、どんな感じになるのか今から楽しみだ。そんな感じの意気込みで俺はダンジョンの中へと入って行った。


 ダンジョンではいつもと特に変わらないほどのペースで進むことが出来ていた。最初の方は魔物の数自体が少ないのでそのおかげかもしれないが、問題なく進んでいた。


 また余裕があるうちに練習することも忘れていない。オーガキングと戦った時のあの剣。あの水と氷を使った剣を早く正確に作れることが今の課題である。


 あれはオーガキングの武器、金棒にも対抗出来ていた。なのであれを素早く作れることが出来るのであれば今後の戦いも楽になる。


 戦っていた時、最初の水と氷が完全に分かれている時よりも、氷の部分が粉々になり水の全体に広がっていた時の方が強くなっていた。


 切れ味や耐久性、魔力も多くの魔力を剣へと込めることが出来ていた。そのことから俺が目指すのは氷をより細かくしたものを入れるということである。


 大きければ大きいほどだめなのでどれだけ細かくすることが出来るのかが肝である。作っても中々細かくすることが出来ず、苦労したがガノンボアのいる階層である八階層に到達する頃には上手く作ることが出来るようになっていた。


 それでもまだ細かく出来るような気もしたが、とりあえず今はこんなもんであろう。ということになり、そのまま進んで行くことにした。


 剣が強くなったからであろうか。それともオーガキングとの戦いで近接戦闘が上手くなったからであろうか。俺はガノンボア相手に剣だけで戦うことにした。そして結果はと言うと、突進して来るガノンボアに合わせて剣を振るったところ簡単に切ることが出来て、その一振りで倒すことが出来てしまった。


 前は軽く傷つけることが出来ただけだったので、今の剣はそれだけ強いということなのだろう。


 次は真っ暗な階層である。


 俺にはランプは必要ないのでリカルドが持つことにしてある。それと今はマジックバックもリカルドが持っている。俺はこの指輪があるのでマジックバックなどの入れものは必要なくなった。そのため周りから見ると、と言うか完全に何も持っていないような手ぶらな状態なのである。


 俺としては何も持たない方が楽でいいのだが、何も持っていないと指輪の存在が他の人に広まってしまい、狙われる可能性もあるということをクランのみんなとも話をした。


 一定以上の実力があるということがわかっていれば手出しを出してくるやつは少なくなるのだが、見た目のこともあるが知られてしまったら狙われる可能性は高いだろうとも言っていた。


 狙われても返り討ちにすればいいのだが、面倒なことは変わらない。これをどうするのかは保留することにしたが、おそらくこのまま特に何も偽ることをしないで行くと思う。慢心かもしれないが、周囲のことはいつも探知しているし不意を打たれることはないと思う。


 まぁ大丈夫だと思う。


 そんなことよりも今はダンジョンだな。俺以外の人がいないので明かりを付けることなく進んでいる。俺には探知で周りの状況が詳細にわかるので普段と変わらずに進むことが出来る。


 周りが見えないからであろうか。いつもよりも音に敏感になっているような気がする。魔物が歩く音などいつもは聞こえてこないような色んな音が聞こえて来る。こういうところも他の人と一緒だと聞くことが出来ないので、今俺はすごく楽しく進むことが出来ている。


 この階層からは暗く何も見えないことが影響しているのであろうか。リカルドたちと一緒にいるときよりも早く進むことが出来ているように感じられた。まぁ見えづらい中進んで行くのは普段よりも警戒しなくちゃいけないからな、どうしたって進むのは遅くなってしまう。


 そんないつもとの違いも感じながら俺はダンジョンの中をひたすら進んで行くのであった。



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