表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
水しか使えない最強生物  作者: 猫宮るな
61/126

61話

 約束していた日がやって来た。ホルン、カーシャ、ルミエの三人がガノンボアを今日までに倒すという約束だった。


 そのため今日まで三人はこの日を目指して準備して来たということだった。


 そして昨日、リカルドのところに三人が来て今日倒しに行くので見に来て欲しいと言って来たそうだ。


 ということで俺とリカルドもダンジョンへと行くことになったのであった。


 この数日間ダンジョンへ行く馬車では、この三人も一緒に行くことはあったがその後はわかれてダンジョン内を移動していた。俺ならどの位置にいるかということがわかるので、邪魔にならないようにしていた。


 そうして同じ階層に居ても位置を見ていたが、探知の精度は高くしていなかったのでどんな行動をしていたのかということまではわかっていない。


 この辺にいるということしかわからないようにしていたのだ。


 まぁそこまで興味がなかったというのが本音ではあるが、リカルドも聞いて来なかったので別のいいだろう。


 なので彼がこの数日間どのようにしていたのかということは全くわかっていないのだ。


 そして今日ギルドで待ち合わせをして、ダンジョンまでやって来た。


 ダンジョンでは、八階層まで下がってくる時には後ろから来る魔物は全て俺が倒して、それ以外はホルンたち三人で対処していた。


 そうして最短ルートでボスの階層までやって来たのであった。ボス部屋では俺とリカルドは入らずに、部屋の外で中の様子を見ていることにした。


 最後の確認を終えた、ホルン、カーシャ、ルミエはお互いに顔を合わせて頷くとガノンボアがいる部屋へと入って行った。


 部屋に入るとガノンボアが動き出した。今までと同じパターンでまずは突進だ。この攻撃は以前ルミエが動けなくて危なかったのだが、今回はそんなことはなくみんな余裕を持って避けることが出来ていた。


 その後はカーシャが魔法を使ってガノンボアに当てて妨害したりもしていた。


 その隙にホルンが近づいていって剣で脚を重点的に攻撃をしていった。カーシャも魔法を撃っている場所は足元を中心に狙っている。


 まずは突進を避けながら脚を削って動けなくするというガノンボアを倒すための定石をしっかり行っているという感じである。


 ルミエはそんな二人の攻撃力や素早さを上げるように支援魔法を使っている。それもなるべくガノンボアの攻撃が来ないようなところで、いつ突進して来ても避けてまた離れたところに行けるような位置である。


 前回のような何も出来ないということはなく、自分に任された仕事をしっかりとこなしていた。


 そんなこんなで時間を掛けながらも確実にガノンボアに攻撃を当てていった。


 本来の戦い方はこういう感じなのであろう。俺もリカルドに最初説明を受けた時はこんな感じの説明だったような気がする。


 俺がやったような一気に脚を切断して動けなくするというのは特殊なことなのだと、今行っている戦闘を見てわかった。


 それと同時に俺の水での攻撃は普通のものでも高い威力が出ていることも改めて認識できた。街へと大量のゴブリンたちが来たときも威力は低いと感じたが、その時は倒す相手がゴブリンだったことと何回も使うことを気にして威力を低くしているのだと思っていた。


 しかし今回はそんな手加減をする必要もなく、ルミエの支援があるにもかかわらずカーシャが撃つ魔法は威力が低く感じてしまう。リカルドに聞いてもこれが普通だと返してきたので、本当のことなのだろう。


 もちろんカーシャはまだ若いのでこれ以上の魔法を撃つ人は多くいると思うが、それを考えても俺の方が何倍も強く撃てることがわかった。


 まぁそれでもまだ満足はしていないので、これからも威力が高くなる方法がわかればどんどん上げていきたいと思っているのだけれどね。


 そんなことを考えているうちにも戦闘は進んで行き、やっとガノンボアの動きを止めることが出来ていた。そのことがわかると、ホルンが剣を構え直して魔力を高めていった。


 カーシャは追い打ちをかけるように攻撃をしていて、ガノンボアの動きを完全に止めるように妨害している。


 ルミエはホルンに対して、出来るだけ多くの支援魔法を使っている。そのホルンの身体は支援魔法によって色んな色が混ざった状態で光っていた。


 準備が整ったのであろう。ホルンがカーシャに何かを言うと、すぐにカーシャはその場から離れて行った。それと同時にホルンもガノンボアへと全力で突っ込んで行った。


 そしてそのまま真っすぐに剣を突き出しながら進んで行き、動けないでいるガノンボアにその勢いのまま剣を突き刺した。その速さは今までに見たことのない速さで、力強い一撃だった。


 その攻撃を受けたガノンボアは動かなくなり、その身体を灰に変えていったのであった。


 こうして無事にホルン、カーシャ、ルミエはガノンボアを倒すことが出来たのであった。


 倒した三人が部屋の中で喜びあってから、部屋の外の俺たちの方へと向かって来た。部屋から出られるような位置まで動いて三人が来るのを待った。


「俺たちガノンボアを倒すことが出来ました」


「ああ、よくやったな」


 俺たちのところまでやってくると、ホルンがリカルドの正面に立って話しかけてきた。その目は真っすぐでとても真剣な顔をしていた。


「それで俺たちも連れて行ってもらえるのでしょうか?」


「約束したからな。三人もパーティに入れて、このダンジョンを攻略していく。これから先はもっと過酷なものになっていくがお前たちにはその覚悟は出来ているか?」


「「「はい」」」


「よし、それでは今日この後休憩を挟んでから、九階層へと進むことにする」


 というわけでホルンたち三人をパーティに入れて、ダンジョンを進んで行くこととなったのであった。


 この先のダンジョンは少々特殊な感じになっている。周りの壁の状態などは今まで通りと同じで洞窟のような感じとなっているが上の階層とは全くと言っていいほど環境は異なっている。


 休憩中リカルドがこの先の九階層の注意点を確認するように話をしている。ホルンたちも少しは調べているようで本当に確認と言ったような感じであった。俺も昨日のうちにリカルドから説明を受けていたので大丈夫だ。


 そして八階層のボス部屋を通り抜けて、その先の階段で九階層へと降りてみると、


「聞いてはいたが、本当に真っ暗で何も見えないんだな」


 普通の目では何も見えないほど真っ暗になっているのだ。


 そのため光源は必須でそれでも視界が悪くなることには変わらないので、戦いにくくなるのだ。


 俺とリカルドはすでにランプを買っているので、問題ないがホルンたちはまだ用意していなかった。まぁガノンボアを倒したその日に九階層に行くなんて考えてもいなかっただろうしな。


 なので俺が持っている鞄からランプを出して、それをルミエに渡した。


 この中では一番手が空いているので彼女が持つのが一番いいだろう。進んで行く並びはリカルドとホルンが先頭で次にルミエとカーシャが居て、最後尾に俺がいるという感じである。


 基本的に前の方を明かりで照らして見やすいようにしている。そのため後ろはそこまで明るくなく見にくい状態となっている。


 しかしそれで問題ないのである。俺には水蒸気による探知があるのだ。今まではそこまで精度を高くしなくても魔物が来ることさえわかれば目視で水を撃って倒していた。


 だがこれから先はそれが出来ないので常に探知の精度を高くして、魔物の動きが正確にわかるようにする。もちろん離れたところまでその精度を保っていたら情報量が多くめんどくさくなるので、一定の距離以上は今まで通りの精度にしている。


 まぁとにかく何が言いたいのかと言うと、俺一人であれば真っ暗なところの中でも明るいところと変わらずに行動することが出来るというわけだ。もちろん今まで目を頼りにやっていたのでまだ慣れていないので、少しは違うと思うがそれも時間の問題だろう。


 すぐに慣れて普段と変わらない感じに出来ると思う。


 今回も後ろから来る魔物は俺が全て倒していくことになっているので、それで慣れていけばいいだろう。この階層からは出て来る魔物の種類が上の階層とは違ってくるのでそのことも頭に入れて、この真っ暗な九階層を進んで行くのであった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ