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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第二章 帝国編
47/113

★47.野生の四天王があらわれた!

早く寝たのに起きたら結構日が高くなっていた。

昨日はほとんど寝てなかったしなぁ。みんなも同じくらいに起きてきた。

軽めの朝食に豆のスープを摂ってから、サピちゃんの言う川へ向かった。


宿から歩いてすぐ着いた。

大きい川だけど流れは緩やか。

股下ほどの深さで、溺れにくくて水浴びはしやすい、ちょうどいい深さ。

風は涼しくも、暖かな日差しのもと、老若男女、多種多様な獣人が水浴びや洗濯をしている。


「入ろ入ろー」


「ちょっと待って下さーい」


みんな勢いよく入っていく。

水着なんてないから、みんなただの薄着。


エルテの方は見ないようにしとこう。俺は紳士だからね。

サピちゃんは、胴体の毛がもふもふだった。見ても平気かもしれんけどやっぱ遠慮しとくか。俺は紳士だからね。


代わりに川にいる獣人を見よう。

犬に猫、ウサギにクマ、ヒツジっぽいのまでいる。みんな毛が濡れてぺちゃんこになってるけど大事なところは見えないからセーフ。

うへへ。眼福眼福。

できることなら触りたい。別にやましい気持ちは無いからセーフ。


「これどうぞ」


ちらちら獣人を見ていたら、後ろからサピちゃんが昨日買った石鹸を貸してくれた。石鹸臭い。

先にエルテと使ったのか、半分くらいになっている。


よっしゃ身体洗うか。石鹸があるとちょっと現代的な感じがするな!

石鹸といえば手で泡立てて使う、のだが、泡立たない。どんだけ頑張っても泡立たない。

仕方が無いのでそのまま洗う。ぬるぬるだぁ。まるで油と灰そのものみたいだ。臭いし。

だが、こすった部分は若干泡立ったし、しっかり洗い流したら臭いはとれた。

これで身体は綺麗になったかな?


「終わったんなら俺にも貸せよ」


「へいへい」


ローダーに渡す。だいぶ使ってたしローダーまで使ったら無くなるんじゃない?

が、見えないところでサピちゃんが「どうせなんで使い切って下さいー」とか言ってるのが聞こえた。やさしい。


「微妙に余ったぞ」


「だったら服洗ったらいんじゃねーの。お前いっつも同じローブ着てるやん」


「おま……、いや確かにその通りだけどよ」


ぶつくさ言いながらローブを洗い出した。

言ったのはいいけど、色落ちとかしそうだな。まあ俺のじゃないしいいか。


挿絵(By みてみん)


水浴びして、獣人見て、身も心もすっきりだ。

さっぱりしたので岸に上がって、いい感じの石に腰掛ける。


「どっこいしょ」


みんなも上がってきた。めいめい座る。


「気持ちよかったねー」


そうだねと頷き一息。


身体拭きたいけどタオル用意してなかったわ。ていうかこの世界のタオルって布切れなんだよね。手で水気拭ったんでいいや。大して変わらんしすぐ乾くっしょ。


「これからどうする?」


「私はお墓参りに帰りたかっただけなので、あとは、そうですねー。おいしいものでも食べて、観光……はするところが特にないので、明日にでも帝都に行きますか?」


観光するところないのか。残念。発展で街が変わったせいかな。

まあ帝都を眺めるという大イベントが控えてるし、ゆっくり英気を養いますか。


座ってのんびりする。

風で冷えるけど太陽は暖かい。

はー。まったりいいねぇ。

世界を色々見たらまったり生きようかしら。戦闘とか出来んし俺。


「ふー、やっと自由になれたー」


突然真横に女性がふにゃふにゃしながら座った。

青緑のセミロングの髪に中途半端な丈のシャツと大き目の上着を着ている。上着には汚い漢字で酉って書いてある。どういうこっちゃ。酉年生まれなの?


「なんですか。なんで横に座るんですか」


「座るのに手ごろな感じの岩がここしかなかったんだもん」


何じゃこの人。

サピちゃんがめっちゃびっくりしている。


「ひぃぇっ! あれは青竜様!」


ええ? また四神の名前ってことは……。


「またまた帝国四天王なの?」


「そうですぅ……。なんでここに」


四天王に会い過ぎじゃね? なんじゃこりゃ。

しかも会ったうちの三分の二がやる気が無いし。

実は全員が自分のことを四天王だと思い込んでいる精神異常転移者の可能性が?


「その服、背中に書いてある文字ってなんだ?」


ローダーが聞くと青竜はばつが悪そうに答えた。


「あー、これはねー……」


刺繍で書かれた『酉』という文字。よーく見ると部分的に色が違うぞ。

なんか他の字に書き足してあるような。


「あ、これもしかして元々の字は北じゃ? 無理やり直して」


「おらあ!!」


「ぐばっ!?」


突然に顔面に衝撃が!?


「あ、ごめーん。立とうとしたらふらついて顔面に拳がぶつかっちゃった。心の底からごめんちゃい!」


腰に手を当て笑いながら言う。

全然謝る気ないだろこいつ。


「えっとー、青竜? だっけ? なんで四天王がここにいるの?」


「あ、秘密にしてね! 仕事とあいつらへのツッコミに疲れたから逃げてきたんだー。だから四天王は辞めました! 辞表も置いてきたし!」


四天王って雇用契約の労働者だったのか。辞表で辞めれるんならさっさと辞めればいいと思った。


「逃げたんならさっさと西の方にいったほうがいいんじゃないの? ここだと帝国兵に見つかりやすいんじゃないの? スルネインには四天王が二人いたし」


ほんとだよ。なにのんきにしてるんだ。

あ、分かったぞ。


「ほんとは逃げる気なくて構ってほしいだけのウザい女なんじゃ」


「そい!」


「べぶっ!?」


鼻に突き刺さるような痛みが!?


「ごみーん。腕が滑って肘が鼻に入ったみたい。五体投地!」


腕が滑るって何だよ。わざとですよね?

五体投地も言葉だけで実際は棒立ちだし。


「それで、まあ、青竜、さん? これからどうする気ですか?」


「そうだねぇー……。とりあえず獣人と一緒に遊びたいかな」


「なんだただの変態か」


「でいりゃ!」


「ほがっ!?」



あれ?

岩場に転がってるし。どうなったんだ。


「あ、起きた。さすがに死んだ訳では無かったんだよね?」


「いや、知らんし。何がどうなったんだ」


「青竜がお前に膝蹴りを食らせたらお前が気絶して、『やべ、勝手に気絶した方が悪いよね? じゃあね』とか言って逃げてったぞ」


はぁ……。四天王の変人率やばいな。背中がかつてないくらい痛いし。玉砂利のベッドはヤバいわ。


「まあ、ああいうのは野良犬に噛まれたようなもんだし忘れとけ」


うーむ、そうか。

もう会うことはないだろう。ないよな?


「今日は遅いですし、この街ですることはありませんし、帝都行きの乗合馬車がありますから明日それに乗っていきましょう」


そうだな。

今度はついに帝都という帝国のど真ん中に行くんだ。気持ちを切りかえてしまおう!


今日は宿で贅沢な食事をしてから明日は出発!


誤字脱字、おかしい(キャラクター性以外)ところなどありましたら教えてください。

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