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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第二章 帝国編
37/113

37.アルバイト禁止

北の街3日目。

馬車が来るのはまだ先だからな。ゆっくりダンジョン制覇出来るな!


◆◆◆◆◆◆◆◆


出来ませんでした……。

左の道の先、情報の通り崩れている場所があったのでしばらく待ったが魔獣のまの字も無かった。


諦めて帰ってきたのが昼前。


「他の依頼無いしどうするよー」


どうしよー。

ギルドでどうしよどうしよ言う俺ら。

相変わらず依頼は無い。


外は雪が降り始めて今は積もっている。窓から覗いた感じ5cmくらい積もってるかな。

ギルドの人がスコップを取り出して外に行こうとしていた。雪かきするのかな?



「そうだ! 依頼が無いなら聞いて回って押し売りすればいいじゃない!」


「え、なんじゃそれ」


「手始めに雪かきをして回る!」


これは本当に天才だから崇め奉っても良いぞ。

さっそくギルドの人に言って代わってあげよう!


◆◆◆◆◆◆◆◆


「わー、すごい積もってるー」


「雪かきしたことあんの?」


「あるんでい! 俺の地元は年に一度は積もってたからな」


豪雪地帯の人が見たら笑うレベルだけど、未経験ではない。

手始めにギルドの入口から大通りまでをかくぞ。うおおおおおおお。


「ぐわー! 腰が逝った!」


「何やってんだこいつ」


すぐ回復するから大丈夫!

そしてコツをつかめばダメージ無しでどんどん早くできるようになるはず。


がっしゃこがっしゃこかき集める。

ふと後ろを見たら3人は雪だるまを作り始めていた。何してんだあいつら。


「お前ら何遊んでんでい! 手伝いたまえよ!」


「道具が無いんだから仕方がないじゃない」


だからといって遊ぶ必要はないのではないか。

何か仕事を探してはいかがかな?



しばらくすればギルドの前の道は開けた。

へっへっへ。こづかい請求してやるぜ。


「組合の依頼を通さずに報酬を得るのは()()()だから駄目ですよ」


「うわああああ! どこから現れた!?」


「普通に後ろからゆっくり歩いて来てたけど……。あんた気付いてなかったの?」


そんな馬鹿な。ギルドの人間は実は全員すごい能力の持ち主なんじゃないのか?


「あれ? じゃあ報酬出さないのにヘリックスさんに雪かきさせたんですか?」


ん?


「まあせっかくやってくれるって言ってくれましたし、楽ですし。お金出すとは言ってませんし。お疲れ様でした。じゃあ私はこれで」


スコップを奪って帰っていくギルドの人。

なんだか自然にすごい外道が行使された気がする。


まあいいや。過ぎたことは仕方がない。

他の方法で金を稼ぐしかあるまい。


そう思い3人を見やると雪だるま2体と勇者風の雪像が完成していた。クオリティ高い!

その周りでちょっと休む。まったりタイムだ。


「んで、結局どうするよ」


「依頼無しの報酬はダメでも素材集めて売るのは良いんだし、そのへんで素材集めるしかないんじゃない? 雪も止んできたし」


仕方ないな。そうするしかないか。



そうして日が暮れるまで町のそばで素材収集した。

雪に埋もれてるから探しにくかった。誰だ雪積もってるときに素材集める馬鹿どもは。


薬草とかキノコとか、売ったら40シルバーになりました。


「このままだとあと一週間ここにいないといけないね」


そうだね。むしろ食費でジリ貧もあり得る。


俺は安すぎて売らなかったキノコをギルドの暖炉で焼いて食べる。

みんなは残り少ない干し肉食べてる。

新鮮なキノコのほうが良くね?

めっちゃ美味いよ。美味い。


「美味いけどなんか痺れる」


「それ毒キノコ」


なんだ毒キノコか。

道理で痺れるわけだ。


「廃坑の崩れてるとこさ、ローダーの魔法で掘って通れるように出来ないかな?」


「全体が崩落するかもしれん。止めた方がいいと思う」


「ほーらくへんよーに、ささえつへたらひーんじゃねー?」


「ごめん何言ってるか分かんない」


痺れて呂律が回らない。しゃべるのは諦めよう。

声出ない分、必死にジェスチャーしてみるけど誰も見てなかった。


「依頼内容は溢れてくる魔獣退治だから、穴を広げたら元も子も無いと思いますよ。それよりこの町は鍛冶の町なのですから、稼働している鉱山があるはずです。そこに行ってみたらどうでしょうか」


鉱夫はじめました。

マジで金属掘る方が稼げそう。転職しようかしら。


「行ったところで依頼出てないと報酬貰えないんじゃないの?」


「現場監督と話して何か手伝って、終わった後に組合に依頼出してもらって、間をおいて報酬を貰えばいいと思います」


なんか法の穴つくみたいなこと言ってる!

ところでここギルドなんですけど。なんか受付の人こっち見てるけど。

まあいいか。何も悪いことしてないもんね!


◆◆◆◆◆◆◆◆


ほんでほんで翌日。

動いている鉱山に行こうとギルドの広間に集まる。


「魔獣出るかもしれないし、出たら一石二鳥ね」


などと余裕を見せているエルテをよそにローダーは考え込んでから口を開いた。


「思ったんだがここだとまともに稼げないし、みんなの金を集めて剣を買って、さっさと帰った方が良くないか?」


そうだよ。ローダーもたまには良いことを言う。


「私も賛成です!」


サピちゃんも賛成だよ。


「俺も俺も!」


俺も賛成だよ。


「なに慌てて同意してるのよ」


俺にだけ突っ込むのかよ!


「……まあその、みんなが良いっていうのなら。あんまり借りとか作りたくないんだけど、ここに長居するのもなんだしね」


まあよし。

というわけで、鉱山には行かずに買い物に行くことになった。



まあ俺は店に入れないんですけどね。

外で待っているとみんなが出てきた。


「これが新しい剣、どう?」


ヒュンヒュン振る。あぶねぇ!

それに俺にどうとか聞かれても全然分かんねぇ。

まあ良いんじゃないと適当に言っとくと、エルテは気にせずに嬉しそうに剣を振っていた。だから危ないって!



今日は天気が良いので、エルテが試し切りをしたいと言い出した。言うと思った。

なので町外れで獲物を探しているのだ。


「早く斬りたいよー」


ヤバい人だ。


「普通の動物ならいますね。あれ牝鹿(めじか)ですね」


「うりゃああああああああ!」


もう斬ってる! はやい!


「よく斬れる。すごい」


前から一撃必殺だったじゃん。よく分かんない。


ともかく嬉しそうでよかった。

俺はダンジョン解決してないからもやもやするけど仕方がないね。

あとは小銭稼ぎつつ馬車が来るのを待つだけだ。

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