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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第二章 帝国編
36/113

36.ゴリラゴリラゴリラ

前話で一日経っていたのに書いてなかったので前話をこっそり修正しました。

ギルドで一泊して翌日。

一応ギルドに魔獣図鑑があったから読んでみるけどゴリラは書いてなかった。


「なあ、ゴリラどうやって倒すよ?」


あいつの通称はゴリラになってる。図鑑にも載ってなかったし仕方が無いね。

そういやこの世界にゴリラっているのかな。


「どうにかして攻撃を通さないとね。ローダー、前みたいに強い攻撃できない?」


「あのときはなぁ……。普段から出来るとは思えないな」


暗殺者ギルド事件のときか。


「なんで出来ないん? 魔法は呪文でびゃびゃっと出るもんじゃないの?」


「えっと、魔法の仕組みになるんだが。こうなって欲しいと強くイメージしたらそうなるのが魔法なんだ。だから必死だったり思いが激しいと強い魔法が使えるけど、普段の冷静な時だとそうでもないんだ」


そっか。俺はイメージするの苦手だから大変なの分かるなぁ。


んー、それにしてもあのときは威力すごかった。本当にあのレベルの水をいつでも出せたら強いのにな。しかし出来ないものは仕方がない。


「矢は刺さったっぽいし矢を撃ちまくってもらうしかないかな」


「矢じゃ致命傷になんねえんじゃねぇの?」


「足元を狙ってもらって、隙をついて私が止めを刺す。ローダーは顔に水かけて相手の行動を制限して」


なるほどな。やっぱり俺は蚊帳の外。まあ頑張ってくれ。


◆◆◆◆◆◆◆◆


というわけで再びダンジョンに到着。

エルテが音と気配に気を配り、途中までずんずん進む。


分かれ道を右に行き、進む。何もない。


そうこうしているうちに昨日ゴリラに遭遇した地点へ到着。

ゴリラはいませんな。まあ同じ場所にいるとは限らんし。


「横穴とかないか注意しといて」


「あ、はい」


ところでローダーの出してる光はエルテの前方にあり、俺は最後尾。

つまり俺の周りは暗いんだがどうやって横穴を見つけるんですかね。


仕方が無いので音だけに集中して忍び足で進むよ。


するとほどなくして開けた場所に出た。


「なんだここ」


「一時的に物を貯めとくところっぽいけど」


エルテの言う通り、ごちゃごちゃ資材が置いてある。腐った木やら箱やら金属の何かやらがある。


使えるものはないかな?


「まだ奥があるから奥にゴリラがいるかも」


ざっと見て、めぼしいものは無いから気を付けつつ奥に進む。

何も聞こえないなー。ヘビもいないなー。


そして行きついた先は壁だった。つまり行き止まり。短すぎない?


「何もないね」


仕方がなので戻る。無駄足ですな。

せめて何かあってくれよ。


そして戻ってまた広場。


「あ」


目の前にゴリラがいた。


「ちょちょちょちょい!?」


「戦闘態勢!」


素早く構える3人。一人遅れる俺。

完全に油断してましたよ。


「作戦通りに行くよ!」


作戦って3人が頑張って俺は見る、だっけ? がんばる!


ローダーが顔に水をかけ嫌がらせをする。サピちゃんが明後日の方に矢を放つ。エルテがすねを斬る。

なんだこの相手を腹立たせる行為を全力でやるスタイル。


ツメゴリラが蚊をはらうように腕を振る。

エルテは紙一重で躱す。危ない危ない。


ちょっと心配よ。俺に出来ること無いんかな?


使えるものが無いか周りを見てみると、半月型の錆びた金属が落ちていた。

ツルハシの先だけっぽいけど。


……そうだ!


「これでも、くぅらぇぇええええ!」


ツルハシの先端を思いっきり投げる。肩がボギョと鳴った。

当たらなくても気を散らせれば万々歳。


「うおっ!?」


「きゃっ」


大暴投だった。


ツルハシは右に大きく逸れ壁にぶつかって跳ね返り放物線を描く。

うわー。どこに行くんじゃー。


「グオッ!?」


なんとゴリラの目に刺さった。マジかよ。

本日のラッキーボーイ大賞は私です。


「やぁぁぁーーー!」


エルテが素早く後ろに回り剣を刺すとゴリラはもんどりうって倒れた。


やったか!?


みんなしてゴリラを見る。

ゴリラが起き上がることは無かった。


やってた。


「やったーーーー!」


盛り上がる俺たち。いえーい。

こんな魔物なら結構お高いんじゃない? やったぜ。


「じゃあ頑張って持って帰りましょうか」


「えっ」


「どこがお金になるか分からないから全部」


「えっ」


なんという……。この巨体を丸ごと持って帰ると?


「誰が?」


「そこの二人」


俺とローダーだった。


「わ、分かった……」


「分かりました!」


片脚ずつ掴んで引きずって帰るよ。

すりおろされないかちょっと気にしつつも引きずって帰るよ。


◆◆◆◆◆◆◆◆


ゴリラを引きずってギルドに到着。


ツメやら毛皮やら情報やら依頼報酬やらもろもろ合わせて2ゴールドと18シルバー。


「ちょっと足りてねぇなー」


「いや、これはみんなで倒したんだから分けるんじゃないの? だから全然足りてないと思うんだけど」


「いやいや、ほとんどエルテが倒したんだし、今までもお世話になりまくってるんだからエルテが全部持ってったらいいじゃん」


飯代くらいはくれ、とは要求しにくい雰囲気。我慢するか。

まー、全部あげても足りてないしもっと何かしないと。


「ていうかもう片方の道行って無いぞ」


「あ」


ローダーの突っ込みで思い出した。

ツメゴリラを倒して全部終わった感すごいけど全然終わってなかった。


「でも、依頼は『出てくる魔獣を退治』だから無理に全部回らなくてもいいのではないでしょうか」


一理ある。が。


「いやー、気になるー。やっぱ続き行きたいー」


「もっと危ない魔獣出るかもしれないけど」


でも行きたい。みっともなくても駄々をこねるぞ。


「行くー! 行かなきゃやだー!」


「分かった分かった。とりあえず組合の人に話聞いてからにしようよ」


よし通じた。


早速エルテがダンジョンの魔獣について聞いている。横からローダーが廃坑の構造も聞いている。

最初に聞けよ。行く前に聞けよ。

なんという行き当たりばったりパーティ。


「左手は道が続いてるけど、途中から崩れてて魔獣だけが通れる隙間があるみたい」


なるほど。


「じゃあ出待ちしてボコれば稼げるんじゃ?」


俺天才じゃね?


「わざわざ戦わなくても罠を仕掛けてもいいんじゃないですかね?」


え。なんかずるい。それなんか違う。


「なんかどっちも卑怯ね」


俺のは別に卑怯じゃないと思う!

非常に効率的な方法です!


「あのゴリラはデカかったしどっか抜け道ありそうだけどな」


「そもそもあの廃坑の魔獣だったのかな?」


なんかあーだこーだ言い始めた。長くなりそ。


眠くなってきたしもう明日にしようぜ。飯食って寝たい。

そしてもう一方の道を調べるのじゃ!


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