表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第二章 帝国編
32/113

32.帝国=悪みたいなイメージあるよな

帝国にきて最初の街。

さすが帝国。ごつい鎧を着た兵士があちこちにいて監視されている!


ということは無かった。

ふつうの石造りの街だった。


白や灰色の石だけでなく色付きの石も使っており、けっこう華やかな街並み。

地中海周辺っぽい街だなぁ。芸術とか哲学が発展してそう。

でも温暖な地中海と違って、この街は海沿いじゃないしどっちかというと高地なんだよね。微妙に合致してない。異世界だし同じわけないか。


門の近くのあったトカゲ屋にウナゴを返す。

この街の名前を聞くとナナットとか言うらしい。かわいすぎる名前。

ついでに懐具合に合う宿屋も教えてもらう。まっすぐ行って服屋を右手に曲がりさらにまっすぐ行くと赤い看板が見えるのでその奥の建物。やべえ、もう覚えられない。


「石造りってすごいね。石って運ぶの大変だし積み上げるのも大変じゃないの?」


「でも雨風に強いしお手入れはほとんどしなくていいんですよ」


なるほどな。汚れも水をかけて擦れば簡単に落ちるだろうしな。


とにかく観光は後だ。日が落ちる前に宿へと向かおう。もうだいぶ暗いよ。急げー。


◆◆◆◆◆◆◆◆


安めの宿を取ったはいいが食事は出ない、とか言われた。


なので宿屋の横にある食事処へとやってきた。

なんか庶民向けの中華料理屋みたいな店。結構人がいる。


それぞれ料理を注文し、届く。

エルテは肉ときのこの炊き込みご飯みたいなやつ。

ローダーはなんか炒めた麺やつ。ビーフン的なもの。

サピちゃんは揚げ物。中身が分からない四角い物体。なんだろう。

俺はトンピーとかいうの。なんかの肉入り野菜炒めにゆずっぽい風味のあんかけが掛かっている。名前のイメージと料理の見た目が違う。


もぐもぐ食べて一息。

みんな、何とはなしに視線を巡らす。


「なんか冒険してそうな風貌のやつが多いな。話しかけて情報収集するか?」


かしこい。


「俺はこっち、サピはあっち、エルテはそっち、お前はどっち?」


手分けをして情報を集めることにした。


さっそく横のテーブルにいた眼鏡かけて無精髭のうだつが上がらなさそうなおっさんに声をかける。

おっさんだと話しかけやすい不思議。


「帝国が発展してるって聞いたけど、実際ど?」


「お? お前も観光か? 帝都には転移者が山盛りいて技術革命が起こりまくってるらしいぞ。気になるよな?」


帝都かー。いかにもって感じね。

帝国軍人がいたりロボットに乗ってたりするのかな?


「具体的な話ってある?」


「ううむ、お前も地球から来たのか?」


「もちろん地球人!」


翻訳機能君が出身を全部『地球』と訳してない限りは。


「なら話は早いな。どうも蒸気機関を発明したり、ライデン瓶を発明したり、核融合を成功させたりしてるらしいぞ」


「最後だけヤバくないか!?」


過程をふっとばしすぎだろ! ノウハウ無いのにいきなりそんなことしたら安全面がヤバい。


「まあ、噂だからな。話が本当かどうかは分からんぞ。俺は実際に帝都に行って確認しようと思ってる」


そっかー。でも動力系の技術を発明してるなら電気はあるな! 発明だけして実用化してない可能性もあるけど。

真実は自分の目で確かめるしかないか。


席に戻るとみんな座ってた。


話をまとめる。


北は寒冷地帯に入っちゃう寒いところで鋳造が発展した職人の街がある。エルテが行きたいだろうね。

東は魔法が発展している大きめのオシャレな街がある。エルフが多そう。

さらに東には帝国の首都。転移者まみれで技術発展。混沌としているのは間違いない。

帝都の手前で南に行くと獣人の街。サピちゃんの故郷らしい。


「全部行きたいっすなぁ」


「よっし。んじゃあ順番としては北、もどって東、南行って北東でいいな?」


うむうむと全員頷く。


「それでいこ。で、北の街へはどうやって行くの?」


「馬車だってよ。馬車に乗って二日。険しい山道だし距離があるから徒歩だと厳しいみたいだぞ」


へぇ。ウナゴじゃないんだ。


「んー、じゃあ明日に馬車のこと確認して、旅支度をしてから出発しよっか」


「そうだねー」


ちょっとまったりしてから寝るか。


◆◆◆◆◆◆◆◆


翌朝。

街の外にある馬屋に行く。となりが昨日のウナゴ返したトカゲ屋。


「ばーしゃーばっしゃばしゃー。北の街にい来たんですが馬車いくらですかー?」


「なんじゃい、賑やかじゃの。北行きの馬車は一人83シルバーで週に一回しか出とらんぞ。次は明日の朝じゃい」


「ダダーグ・スネウ、あ、北の街のことですが、辺鄙な場所にあるし馬車が少ないのも仕方が無いですね」


そうか。まあ毎日出てる方が変だよな。だが週一なのに明日とはラッキーだな。


「じゃあ明日4人乗るから予約おなしゃす!」


「どうせ人いないから予約なぞいらんぞ」


まあとにかく移動手段は安心っと。お金もギリ足りてるし。


「金やばすぎない? 買い物と帰りのお金ないやん」


たしかにヤバい。ごはん代と宿代も無いね。

コカトリス(バジリスク)で稼いだ大金も切り崩しちゃって、もう3ゴールドしかないし。


稼いで稼いで移動、稼いで買い物、稼いで移動って感じじゃないとお金尽きる。もちろん夜は野宿で節約な。


「ダダーグ・スネウ、もう今の時期だと雪が降ってると思いますよ」


うわ。野宿は無理やん。俺はいけるかもしれんが寒いのは嫌だしなー。

帰りを徒歩にする案も潰されたな。帰り分の金も稼がねば。


「急いでギルドに行って稼ぐぞ。明日出発したいし今日一日で稼いで、残りは北の街に行ってから働こうぜ」


この行き当たりばったり感。計画性とか無いっすね。

俺も無いよ!


とにかく今日は金策の日となったのだった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ