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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第一章 共和国編
23/113

23.一般人にできること

2019/8/12 誤字を直しました(小声)

数分歩きローダーの家に着くと玄関扉が開きっぱなしで使用人やら警備の人やらが集まっていた。一体何があったのか。


「君たちは誰だ?」


あんたこそ誰だ。


「あ、俺はヘリックスでこっちはエルテ。ローダーの友人? です」


自分で言っておいて疑問だ。まあいいか。


「そうだったのか、失礼したね。僕はあいつの兄でタラッドだ。ローダーは食堂にいるよ」


兄だったのか。確かに髪の色が青系だ。一族全員青髪なのかなぁ。


ともかくローダーのいる食堂へ話を聞きに行く。

食堂は燭台の明かりだけでめっちゃ暗い。


「おーい、ローダー。何があったんだよ」


「お前らか」


なんか元気ないね。

もしかしてとは思うけど、まさかだよな?


「親父が暗殺されかけた」


クソ重いのやめてくれよ……。でも未遂か。よかった。


「今は大丈夫なの?」


「兄二人が追い払ったから今日はもうさすがに来ないと思うが」


兄二人は優秀とか青父上が言ってたな。ローダーと違って。

なんか人も集まってるし大丈夫かな。


「なんで狙われたか分かってたりするん?」


「親父は評議員の一人だ。でも権力はあるが恨みを買うようなことはしていない。どうせ自分勝手に権力を持ちたい奴が暗殺を仕向けたに違いない」


うーん。青父上は確かにいい人っぽかったっけど、権力あるなら何かしでかしててもおかしくないし、知らないうちに恨み買ってるかもしれないし、この世界の構造よく分かんないしよく分かんない。


「私たちは……どうしたらいい? 何ができる?」


「お前らはこの街から出て行ってくれ。ここにいても巻き込まれるだけだ」


たしかに。暗殺者怖い。


「馬車も用意するから町はずれの馬屋に行ってくれ」




そしてすごすごと豪邸を出る俺たち二人。

なんでこんなとんでもないことになったんだ。


どうもできんし言われた通り馬屋の方向へ歩いて行く、が。


「ねえ、このまま出て行っていいのかな?」


「でも俺らに出来ることなんてあるか?」


「んー」


「うーん」


あ、そうだ。


「ギルド長なら何かしてくれるかも。市長事件も調べてるし、なんか暗殺者ギルドのこと聞いてきたし」


「たしかに足がかりになりそうなのはそれぐらいね」


◆◆◆◆◆◆◆◆


早速ギルドに戻ってギルド長を探す。受付に暗殺未遂のことを言ったら通してくれた。

えーっと、ギルド長の名前何だっけ? まあいいか。ギルド長呼びで。


「ギルド長さん! 評議員の一人が暗殺者に襲われました!」


開口一番核心発言。


「ああ、聞いたよ。それで何か情報があるか?」


あ、無いわ。直接見てないし。まただよ。また役立たずだよ。困りましたねぇ。

それにしてもなんかギルド長焦ってる感ある。妙に手がもぞもぞしてるし。

まあ仕方ないし、とりあえず欠片でも知っていることを話そう。


「暗殺者は評議員の息子二人が撃退したって。やっぱ暗殺者ギルドの可能性が高いと思います」


又聞きだけど、と脳内で付け加える。


「あの二人が……。じゃあ彼らに聞けばいいのか」


めっちゃ考えてる。うろうろして壁見たりしてる。

大丈夫? 初めて見たときから思ってたけど、あんまりトップっぽくないよね。どっちかというと中間管理職的な面倒を押し付けられてる人だな。ギルドの管理とか面倒くさそうだし。すごい苦労してそう。


……あれ? 俺たちにこれ以上できることなくね? また手詰まり?


「次はどうしたらいいんだ?」


小声でエルテに聞いてみる。


「……思いつかない」


うーん。他に手掛かりは。


すると勢いよく扉が開かれた。

皆で振り向くとそこにいたのは変身ヒーローみたいなメカとタイツを合わせたスーツを着た人物だった。


「ロロクさん! 暗殺ギルドのことですが!」


ん? 聞いたことある声。

すると変身解除するその人。


見たことある顔。


あー、あつしさんじゃん。変身ヒーローが能力なの? 勇者じゃなくてヒーローの間違いじゃん。


「あ、えーっと……」


「この二人は事情を知っているから大丈夫だよ」


困惑してるあつしさんにギルド長が解説。実際は全然知らないようなもんけど。言うとややこしいし放置。


「あ、じゃあ……。とにかく暗殺ギルドに直接確認するべきだと思うのですが」


「すまないがそれはダメだ。選択肢にないんだ」


「え? 選択肢にないって何ですか?」


打つ手としては普通にあるよね?

普通に意味分かんないから聞いてみる。


「別に隠しているわけではないから言うが、私の能力は最善の選択肢4つとその結果が見える能力なんだ。『暗殺ギルドと接触する』は見えない、つまり悪手なので選択肢は無いということになる」


何その便利能力。ずるくない? ギャンブルとか向いてそう。


「じゃあ最善の手は何ですか?」


エルテが聞きたいことズバリ聞いてくれたぜ!


「それなんだが今の最適解は『この晩は何もしない』なんだ……。明日以降についてはまだ分からない。焦らずに明日来てくれないか」


うーん、そっか。他に思いつかないし仕方ないかなぁ。


「僕は一人ででも今から暗殺者ギルドに行こうと思う」


へぇっ!?


「いやいやいやちょっと待ってくれ! それは無いぞ流石に! 今は夜だし一人で疑惑の場所に行くなんて危ないだろう!」


ギルド長がめちゃくちゃ焦ってるけど当たり前だよ。選択肢以前に常識的にないよ。なんでこんなに行動力あるんだこの人たち。

この人たち? ん? 何か忘れてるような。


「あ、あつしさん! そういえばミラージュさんって会ったの?」


「え? なんで? 何のこと?」


「いや、市長事件のすぐ後にミラージュさんが暗殺ギルド調べるとか言って出て行ったから、それから会ってたらなんか知ってるかなーって」


めっちゃ忘れてたわ。多分進展あったはずなんだけど、関わってないし話も聞かないからどうなったんだろうな。

知らないうちに解決……はしてないもんね。だからこうなってるもんね。


「そっか。じゃあとりあえず暗殺者じゃなくてミラージュを探すよ。絶対何か知ってるだろうし。

 最後にロロクさん、何も隠してないですよね?」


「何言っているんだい……。そんな器用な真似ができたら苦労してないよ」


なんかあやしい。

選択肢云々だって本人にしか分からないし、誰に対しての最善策かって言ったら間違いなく使う本人に対しての最善だろうし。周りが大変なことになっても本人がお得なら最適解とかなんだろうな。

ていうか誰が判定してるんだよ。


じゃあまた何か分かったら来ますと言ってあつしさんは去っていった。


残された俺たち3人。


「君たちも今日は休んでくれ。明日また話そう」


納得いかねぇ。

もやもやしながらギルドの寝るところを借りて寝ることにした。

なんかタダにしてくれた。


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