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異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第一章 共和国編
18/113

18.高度な心理戦(嘘)

「失礼しまーす」


3階にある所長室に入るとまるで書斎みたいな部屋。

本棚と本と燭台と窓。昼だから火は点いてない。あと椅子と仕事用の机と椅子と椅子と背の低い机。

よくあるザ・役職のある人の部屋ですね。


偉い人の肖像画とか像とかは無かった。そういうのは応接間かな?


そして部屋の奥で立って迎えたのは耳が長い人、つまりエルフってやつじゃん。

髪の毛は黄緑色とクリーム色のしましまロン毛で、後ろで結んでいるらしく毛先が見えていない。

地毛なの? 染めてるならセンスやばいっすね。

なんかきれいな布地の服着てるし、貴族的ね。ブルジョワジーね。


「はじめまして。ヘリックス君。

 私はキジタンパス共和国ドゥマ労働者組合所所長のロロクだ。よろしくたのむ」


「あ、ヘリックスです。ども。」


堅そうなしゃべり方嫌い。ていうか出来ない。ため口出ても許して。


「まあどうぞ掛けて」


二人そろって低い椅子に座る。この世界基準でいうといい椅子なんだろうな。中になんか詰まってる革張りの椅子。でもヘビっぽい柄。趣味悪いっす。なんで普通の無地の布にしなかったのか。


さて、何から始まるのか。

すると部屋にクール受付さんが来た。


「どうぞ」


音を立てずにお茶が置かれる。完璧な作法だ! しかもちゃんと紅茶だ。レモン的な香りまでする、良いお茶。下で飲んだ謎の液体とはえらい違いだな。どうしてだろう。

さらにお茶請けとしてクッキーっぽいものまである。


「ヘリックス君はこちらの世界に来て長いのかな?」


え? いきなりめっちゃ個人領域に踏み込んできてない?

こういうタイプこっち来てから初めて。苦手。


「まあまあですね」


適当に流そう。大体うまくいく、気がする。

すごい嫌だけど何とか乗り切ろう。開き直ろう。嫌だなぁ。


そしたらギルド長はお茶を飲んだ。

唐突なチャンス到来!

よし。速やかに俺もお茶を飲む。そして目にもとまらぬ早さでお茶菓子を掴み死角へ移動。相手がカップを降ろさぬ内に口に入れる。おいしい。

ギルド長は俺がお菓子を食べたことに気づいていなかった。

ふっ。勝った。


「単刀直入なほうが好きなタイプみたいだから本題に入ろう。市長殺害の犯人を見たか?」


「えっ、見えてないれふ」


クッキー(仮)が口を支配しているんだよなぁ。そんな時に話しかけちゃだめでしょ。

お茶を飲む。あたたかい。レモン(仮)と砂糖入り。うめぇ。


「暗殺者ギルドを知っているか?」


「え、怖い」


そういう話なの? めっちゃ怖い。

矢継ぎ早に質問してくるし。怖い。


って、例のドンパチ終わってるのかな? 事件からひと月も経ってないし、この街はまだまだヤバそうなのに呼び出しやがってギルド長。つまり目の前の男のことです。


「マジで怖いし知らないっす。大体俺はシカやアリに殺されてウサギやネズミも狩れないポンコツ荷物持ち、しいての長所は不死身なので危険地帯に放置しても平気ということぐらいな無能なので何にも分からないっす」


あ、自分で言ってて悲しくなってきた。


「そんなに自分を卑下することはないだろう。万能な者がいないように何もできない者もいない。だから自分で、まあ、そのときに出来ることをするしかないんだ」


なんか励まされた。なんでかなー。


ともあれ話を終わらせよう。どうせなら気になることを聞いてみて、話させることにより満足感を得、会話が終了しやすい雰囲気に持って行ってやろう。


「うー、えっと。なんでギ、労働組合がとなり街の市長の暗殺事件を気にするんですか?」


「ああ、それなんだが……。労働者組合は治安維持も担っているからな。色んな方面で対処をしなければならなくて情報を集めておきたいんだ」


へー。そうなんだ。

でも警察的な人がいた気がするけどなぁ。冒険者が探偵的なことをするのかな?


「それで何か分かるかな。暗殺者のことや暗殺者ギルドとの関わりなど」


無いなー。

あ、メシを集るというミッションを忘れてた。


「うーん。あ。ごはんくれたら何か思い出すかも」


計画していた飯の要求をしてやる。どっちに転んでも良し! やっぱ俺は天才だな。

本当は何も知らないのに。ふへへ。


ちょっと考えるギルド長。さあどっちだ!


「よし。食事会だ。昼食はまだかな? まだなら行こうか。」


「え、マジすか」


やったぁ。飯だ。わーい。雑なのにまさかの大成功!


すぐに部屋を出る。この人行動が早い。


「少し出てくる」


「いってらっしゃいませ」


「あ、エルテも連れてっていいっすか?」


こちらを見てからちょっと微笑むギルド長。

イケメンかよ。こいつ絶対自分が顔良いって分かってるぞ。


「ふむ、仲間がいるなら一緒に行こうか」


よし。たまには飯を食わせてやって好感度を上げよう。

恋愛的な好感度じゃなくて捨てられないようにする好感度だけどな。

今の好感度は多分6くらい。100点満点中な。


「エルテ、ギルド長がごはん奢ってくれるって。行く?」


「えっ、行く」


当たり前ですね。俺でも即行きますね。


というわけでエルテと合流し飯屋に向かったのであった。

あれ? まともな料理というものを食べるのはこっち来て初めてじゃない?

楽しみぃ~。


めっちゃ誤字ありそう。あったら教えて下さい。(他力本願)

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