表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
異世界で楽しむ100通りの死に方  作者: アラニン
第一章 共和国編
13/113

★13.やってみよう!

「実際どのくらい不死身なんだ?」


次の日、唐突にローダーが聞いてきた。


「それは俺が知りたいんだよね。首都に行ったら調べられるらしいけど」


「行く?」


「今行くの怖い」


首都は多分やべー戦いの場になっているのだ! だから俺は近づかない。


「じゃあ試すか」


「え?」


◆◆◆◆◆◆◆◆


やってきたのは街のすぐ外の平野。岩がちらほらある何の変哲もない場所。

壊れるものがないから暴れても平気だね。


実験に備えてシカクマ事件でズタズタになった服で股間をガードしているだけの原始人スタイル。


「痛くしないでね」


「やっぱり生身で実験しなくても良くない? 落ち着いてからドゥマに行けばいいじゃん」


「でもちょっと気になる」


「えい水斬り」


ぴゅんと甲高い音か聞こえて水が散った。唐突に始めるなよ。

でも何が起こった?


「なんか濡れたし。これだけ?」


「いや、切れてるよ」


え、どこ? 顔と体が濡れてるだけじゃん。


「ちょっと血が出てるよ」


あ、ほんとだ。赤みのある水。


「でもこれじゃあ紙で指を切った程度じゃん。浅すぎ」


「紙って切れるんだ?」


紙で切れないってどういうこと? パピルスなの?

てかもう傷直ったよ。


「はやっ! もう治ってる!」


普通の人でもすぐ血は止まるレベルでしたが?


「まあ俺にかかればコレしき余裕だし?」


「じゃあどんどんいくか」


「え、ちょっと」


有無を言わさぬローダーの連続水斬り。切り傷が増えるよ!

でもかゆいだけだなぁ。


つーか水斬りってネーミングセンスダサい。この世界の魔法ってダサいの?


「こんなんで検証できるの? もっと強い攻撃してよ」


マゾではない。


「いや……俺はな……水魔法は低位しか使えなくてな……」


「じゃあ強い魔法使えよ」


「精霊魔法は水魔法しか使えないんだ」


ひどいポンコツだった。


「おいなんだその使えねーなみたいな顔は!」


顔に出ていたか。

でも実際使えない。


「これじゃあよく分からないじゃない。私が斬ろうか?」


さらっとえげつない提案をしてきた。

さっき「実験しなくてよくない?」とか言ってなかった? 嘘なの?

もしかしてエルテってやばい人? 斬る快楽目的で剣士してるの?


「だが斬ってくれ」


「だが? まあとりあえず腕落としてみよう」


さらっとえげつないこと言ってる。


「うーん……? おわあああああああああああああああ!!」


そしてさらっと左腕を落とされていた。

なんという速さ。俺以外なら見逃さないね。


びっくりしすぎて逆に痛くないけど、めっちゃ血が落ちてくのがヤバさを醸し出す。


「わあああああああ! わああああああああ!」


「やかましい!」


ローダーが杖で頭叩きやがった。

なにしやがる!


よし。落ちた左腕で叩いてやる。


おもむろに左手を拾うとローダーがめっちゃ下がった。30歩分くらい下がった。下がりすぎだろ。


挿絵(By みてみん)


「ビビるんなら叩くなバカ」


「急に黙って腕拾い始めたらビビるに決まってるだろ」


たしかに。

あ、そうだ。切り口をくっつけたら早く治るかも。


試しにピタッとくっつけてみた。ピタッていうよりかはブニョって感じだった。うげ。

そして今になってうずく痛みが湧いてきて、ダブルで気持ちが悪い。


「めっちゃ魔族感ある行動を平然とするのね」


「死にまくってるし、これくらい抵抗ないよ」


かゆくなってきた。あ、指動くようになった。ほとんど治ってますやんか。


「今までどのくらい死んだの?」


うーん、どうだっけ。


「5回くらい?」


「死にすぎじゃね?」


めっちゃ遠くからローダーが突っ込みを入れる。遠すぎじゃね?


ていうかマジで死にすぎだな。こっちきて2週間くらいしか経ってないのに。

スキルとは別にデバフもついてるんじゃね? 頭にクリティカルヒットしやすいとか。


「運がそうとう悪いのね。ところで治るの早くない?」


「早い。これなら肉盾できるな!」


ただし即死する模様。


「腕くっつけなかったら生えてくるのかな?」


言いながらエルテがまた腕落としやがった。


「どおおおおおおおおお!? なに平然と斬ってるのおおおおおおおお!?」


「だって治るんでしょ?」


「痛いしびっくりするでしょうがあああああああああああ!」


「俺はまだ常識人だったな」


遠くでローダーが何か発言をしている。

安心してください。二人とも狂人です。


「うわ、傷口がうにょってる。気持ち悪い」


エルテによる嬉しくない罵倒。


「なんか俺かわいそうじゃない?」


「自分で言う?」


「せっかくだからこのまま狩りに行ってどのくらいで治るか調べましょ」


めちゃくちゃタフな提案だ。もう慣れてきたよ。


「そうか……。じゃあ行こう」


◆◆◆◆◆◆◆◆


それから日が傾くまでウサギを狩りました。角とか生えてない普通のウサギだった。かわいい。

もちろん俺の攻撃は当たらなかった。


腕は街に帰る直前に指まで再生しました。

うーん、きもい。


しかし死ななくても治るのはいいよな。割と治るの早いし。

これ訓練したら強くなるんじゃね? 成り上がっちゃうんじゃね?

ちょっと頑張ってみよう。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ