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第1話 終章 始まりへつづくエピローグ

始まりへつづくエピローグ


明朝、〈樽と麦亭〉で旅支度をするアイーシャの姿があった。

「いやあ、あんたがそんなに腕が立つとは思わなかったよ。用心棒でうちに欲しいくらいさ」

昨晩メアがアイーシャの活躍をおかみに熱っぽく語ったところこの様子である。

「…高いですよ?」

「あはは、言うじゃないか」

「それじゃあおかみ、あたしはこれで…」

そこまで言いかけたところでばたばたとメアが部屋から降りてきた。

「おかみさん、アイーシャさんおはようございます。」

メアもすっかり旅支度を整えた様子だ。

「メア、あなたも達者で」

「アイーシャさん、その事なんですが…」

メアは一瞬間を置いて、

「王都までの道中、ご一緒させていただいてよろしいですか?」

メアの申し出に目を丸くするアイーシャ。

「わたし、アイーシャさんみたいな魔導士に憧れて…、ご一緒して色々勉強したいです!」

「あたしは戦士なんだけどな…」

「…駄目、ですか?」

アイーシャはしばし考えたのち、

「あたしといると今回みたいな荒事が絶えないけど?」

「ご迷惑はおかけしません。

あ、でも今回さらわれちゃったし…」

「…まあどうせ行き先は同じだし、あたしは風の術以外は苦手だから、回復魔法の使い手がいると助かるわ」

「じゃあ!」

「よろしく、メア」

「改めまして、メア・アムドールです。よろしくお願いします!」


ゴーラの町を出て、朝日を背に街道を歩く影が二つ。

二人の眼前にはオルバルトの黒い森が広がっている。

「王都までは遠いですが、とりあえず州都オルバルトを目指しましょう。アイーシャさん」

メアは地図を見ながらアイーシャの背中に語りかける。

「メア、堅苦しいのは抜きでいいわ」

「ええと、では何と呼べば…」

アイーシャは金色の髪をなびかせて答えた。

「アイーシャでいいわ」

「…はい、じゃあいきましょう、アイーシャ‼︎」


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