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序章 少年と正義の味方

 少年には分かりたくなかった。今何が起きているのかなど理解したくなかった。


 しかし絶対に変わらない事実はある。

 目の前に居るのは怪物だった。その怪物はつい先程少年の母を殺し、喰らった。まるで極上の肉を食すかのように。

 少年はすぐには反応が出来なかったが、母を飲み込む咀嚼音が聞こえると狂ったように少年は泣き叫ぶ。憎しみを、悲しみを込めて泣き叫んでいた。


 でも母は帰って来ない。もう生き返らない。目の前の怪物は消えはしない。


 それを悟ると少年は漠然として動くことをやめる。まるで怪物に殺されるのを待つかのように少年は怪物を眺めていた。

 そして怪物は少年に襲いかかる。


 だが少年は死ななかった。目の前の怪物が消えたからだ。


 少年は虚ろな目でその原因を探すとそこには一人の黒い袈裟を着て、黒い木刀を持った老人が居た。老人は少年に近づき、少年の頭に手を置く。


 その手は温かかった。

 少年は壊れかけたその心で老人を正義の味方だと感じた。



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