今【600文字】
今となっては、持病。
何もかもが不安で、何も自分で決められない状態。笑う事を忘れ、笑う事が出来ないと思い込んでしまった状態。
生きている自分を他人のように傍観し、心理はいち早く身体を死へと向かわせる。身体の自由を自身に奪われ、感情の露出も心理に奪われ、隠しても隠し通せぬ程、不安に煽られ、死を懇願し、無表情で涙のみを流し、自身の身体を、あたかも幽体離脱したかのように眺め、その行く末に干渉する意欲も持たない状態。
社会的地位も、社会的立場も、社会への貢献も、もうどうでもいい状態。それが『鬱』と言われる状態。
精神科を受診し、薬漬けになり、自分の感情のコントロールも出来なくなり、死を望む心理を薬剤で抑制し、自暴自棄を超過していくそんな病。『現代病』『ストレス病』『心の風邪』『真面目病』といろいろ言われるが、予防対策などあって無いようなものだ。
もうかれこれ約半年、家族もいるのに仕事もしていない。国の支援金によって生かされ、医師は月に一度の三分足らずの診察で「もう大丈夫」と太鼓判を押す。
『貴様に何が分かる! 貴様にこの心の苦しみが分かるのか? 仕事をしなければいけないと分かっていながら、仕事を探す事に不安を感じ、他人と会う事に恐怖を感じ、どうすれば良いか分からない絶望感に、ただ震えるだけの私の何が分かるというんだ!』
そんな感情を押し殺すように、今はひたすらに、気持ちを言葉に変換し、ここに置いていく……。それが今の精一杯…。
苦しみは、ループし続ける……