第1話 ころころ転がる。どこまでいくの? (あなたはどこにいきたいの?)
しぐなる。不思議なたまごを追いかける。
ころころ転がる。どこまでいくの? (あなたはどこにいきたいの?)
赤い夕焼けに染まる黄色い村
ある日、しぐなるは不思議なたまごを拾った。(木の根っこのところに落っこちていたのだ。きょろきょろと見てみたけど、木の枝のところには鳥の巣のようなものはないみたいだった)そのたまごはたまごなんだけど、なんだかとっても綺麗でまるで宝石のようだった。たまごが割れて、中ならひよこが出てくるところをあんまり空想できなかった。なんで言えばいいのだろう? なんとなく『生きている感じがしない』のだ。命があるように思えない。偽物のように思える。作りもののように見えるのだ。(それはきっとこのたまごが綺麗すぎるからだと思った)
そんな不思議なたまごをしぐなるは拾って真っ赤な色に染まっている夕焼けの中を走って、どきどきしながら黄色い村の中にある小さな家に持って帰った。そのたまごにはなんだかとっても不思議な魅力があって、どうしても手放すことができなかったのだった。(たまに見つけて思わず拾ってしまう綺麗な石みたいだった)しぐなるはたまごをよく洗ってから、木の机の上にたまごをおいた。(ことんと小さな音がした)
とっても綺麗。本当に宝物みたい。
しぐなるは(とっても楽しそうな顔をしながら)じっと不思議なたまごを見つめた。たまご。たまご。たまごから考えられるものってなんだろう? 命。始まり。割れる。小さなもの。弱いもの。壊れやすいもの。
そんなことをたまにたまごをくるくると回したりして遊びながらしぐなるは思った。
このたまごはやっぱり普通のたまごじゃない。なんだろう? やっぱり『このたまごは作りもののたまご』なのかもしれない。たまごの形をしているだけのたまごじゃないもの。
それともこのたまごはやっぱり本物のたまごで、幻想的な生きものの生まれる魔法のたまごなのかもしれない。(もしそうだとしたらどんな不思議な生きものが生まれてくるだろう? すごくわくわくする)
しぐなるはふと不思議なたまごに耳を当ててみた。なにか音が聞こえるかもしれないって思ったのだ。でも、残念だけどなんの音も聞こえてこなかった。(もしかしたら美しい音楽でも聞こえてくるのかもしれないって思ったから残念だった)
それからしぐなるは不思議なたまごを家の中のどこかに隠すことにした。
お母さんに見つかったら、明日の朝ごはんの目玉焼きになってしまうかもしれないからだ。(そんなことを空想していたら、明日の朝ごはんは目玉焼きだったらいいなって思った。もちろん、普通のたまごの美味しい目玉焼き)




