第4話 テレーズ
ここ数日、館のメイドたちのあいだで話題になっていることがある。
3人のメイドたちは、部屋の清掃をしながら、雰囲気の変わったテレーズについて話す。
「テレーズさんの髪の毛、やっぱりサラサラよね」
「油……じゃないわよね」
「髪もそうだけど、肌が明るくなってる」
「そうよね。肌がきれいになったというか……ゴシゴシ洗ってもできないよね?」
「赤くなるだけ」
「私、聞いてみようかな」
「一緒に聞きに行こう」
「きれいになりたい、私。早く彼氏欲しい」
ひとりのメイドの言葉に、ふたりも、ウンウンと頷く。
さっそく3人のメイドたちはテレーズを探すと、さっそくきれいになった理由を聞いた。
「あら、きれいになったなんて、ありがとう」
テレーズは髪をバサッとした。
サラサラと揺れる髪。
なんなら、花の香りが広がる。
セドリックは、ついでにと花の香り入りのシャンプーやコンディショナーをテレーズのために作って渡したのだ。
「館で働いているみんなには言ってもいいかもしれないわね」
テレーズは笑みを浮かべ、焦らす。
少しでも長く、後輩メイドからの尊敬の目を向けられたいから。
「じつは……」
セドリックが作ったシャンプーやコンディショナー、ついでにハンドクリームのことを話す。
「「「それは、私たちのも作ってもらうことはできますか?」」」
「ええ、セドリック様に伝えておきましょう」
「「「ありがとうございます」」」
3人のメイドたちは、キラキラとした目でテレーズを見つめる。
さすがは頼れる先輩、といったふうの視線に、テレーズの気持ちが高ぶる。
「必ず、セドリック様を説得します」
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