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そして夕方に成り辺りを警備しますが、何も来ませんね。……犯人がやらないと言う選択肢を取ったと言う事は今回の事は不可避的な事が原因ではない、か。さて、業務はやるにしてもこれからどうしますかね。デモ隊にはもう今の流れだと一緒に海獣は来そうに無いので、只の烏合の衆的なデモ隊に成りそうですが。……と、安心していたら水霧さんから連絡が入りました。
『……デモ隊の奴等が金積みながら政党を造るって言って来たのだけど』
「……は? どうしてそう言う事に?」
『武力行使じゃ駄目っぽいから政党化して訴えたいのだろ』
「ちなみに政党の名前は?」
『反バイオマス党。此処まで来るといっそ清々しいわ』
「不勉強ですみませんが、バイオマスとは?」
『動植物に由来する有機物。燃料製造とか発電に使えるらしい。生物由来エネルギーアンチの党としては分かり易い名前の政党では有る』
生物の生成エネルギー=体液、理論なら確かに分かり易いですね。
「……あー、はい、初志貫徹するなら世論的に結構支持得られそうですね」
『だろ? だから迷走しないなら木っ端政党で終わりそうに無いのだけど』
「……それは私に相談するよりルド様に相談した方が良いのでは?」
『まあ、そうだけどな。……とは言えたぶんだが、ネイトさんは反バイオマス党の槍玉に挙げられるぞ?』
「何故?」
『彼等視点ではネイトさんは世界規模でネイトさんの生成エネルギーをばら撒いて時間を戻した扱いなのだし、多少はね?』
「……頭痛く成ってきました」
『まあ、実情がどうであれ、公式見解がそれだからなぁ……様子見の為にある程度の期間の雲隠れをお勧めしとく』
「……デモの対処くらいして良いですか?」
『まあ、それくらいなら』
「……じゃあ私は雲隠れの準備を始める事にします。明日、水霧さんの所に行っても良いですかね」
『まあ、雲隠れを進めたのは俺だし、構わないよ。ルド様に話を付けとくね』
「はい、ではそう言う事でお願いします。ではまた明日」
そして水霧との通話を切り、雲隠れの為の準備を始める事にしました。……はぁ……本当厄介な事に成りましたね。
反バイオマス党が、私を槍玉に挙げる可能性が有る、か。彼等視点では正しい判断なのだとは思います。実情的には間違って居ますが、彼等視点でそれを解る訳が無いですし。
……救世主(笑)扱いは本当色々な災難を私に運んで来ますね。……私に救世主として求められている事の大半が他人の力で成り立っている立場なので、信者に頼るなんてしたらボロが出ると思いますし。救世主だから美味しい思いが出来たと言うのは能力をある程度貰えたくらいで他は禄に無いですからね……。……まあ、良いです、準備しましょう、準備。




