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 翌日、前日と同じ作業を熟しつつ考えます。しかし、夢はともかくとして一度もやってないはずなのに処女膜が破れて居た、ですか。……でも相手があの変態かどうかまでは確定して居ないはず……と、言いたい所なのですが、処女情報を言いふらすとも思えないし、あの変態が関わらなければ処女だった事を知っていると言う事は……あー、やだやだ、けど、一応顔やスタイルは良いのですよね、あの変態。まあ、極光役者で見た目は自由に変えられるとは思いますけど……。

 ちなみにデータを調べたらこの国では重度か軽度かを考慮し無いなら一日に刑法犯罪は六千回弱行われて居るらしく、犯罪抑制効果七割と言う事は、私は居るだけで一カ国の一日に付き四千二百件弱の犯罪を抑制している事に成ります。……個人の成果としてはいくらなんでも盛りすぎだろうと思うレベルの話ですが、実情的には捕まる前提の覚悟で犯罪をやる奴は割合が低かったと言うだけの話です。……単純計算だと十日も活動すれば居るだけで一カ国だけで四万二千件弱の犯罪抑制が成立する……と考えると、無茶苦茶ですね。フィクションだとしても加減しろ、馬鹿、レベルな話だと思います。ですから英雄とか救世主とか呼ばれても遜色ないレベルな偉業では有ります。……まあ、抑制される理由は警察の方々とかが、時間巻き戻し関係なしに犯人を大抵ちゃんと捕まえて居るからだし、私の活動自体は実情的には一日に数百件の事件や事故を防ぐ程度の事しか出来ては居ないので過大評価も良いところなのですが……。


「……いや、手前、一人の人間が一日に数百件の事件や事故を阻止するとか現実基準だと部下がやったのも自分の手柄にした警察とかの大量の部下を指揮するかなり偉い方のレベルの人の話だと思うのだが?」

「……スプリンガーさん、もしそうだとしても過剰な評価を受けて居る訳ですし、私自身の活動量と比較して考えると胃が痛いのですが」

「……現実基準だとかなり限られた人しかやれないレベルな偉業は既にやれているのだからドンと構えて置けば良いのに」

「……明らかに私の力量を越える期待がされているのですけど?」

「実情がどうであれ、期待に添う成果は出しているから問題無くね?」

「それは警察とかの方々が日々頑張ってくださるお陰様なだけなのですがね」

「手前はたまに時間巻き戻しの旗頭をしてくれるだけで役目は十分に果たせる訳だが」

「……ストレスで胃が痛いのですが」

「仕事や役目はちゃんと果たせているのだから気負う必要無いのに」

「……私がそれをやれたと言うだけの実感を得るだけの事をやれて居ないですし」

「……じゃあ、今日は現場に出てみようか」

「ええ、それは良い提案ですね。是非行きましょう」


 そして現場に出て私自身が街のパトロールをする事に成りました。……ですが、現地をパトロールしても犯罪行為をしている奴に遭遇自体しませんでした。……居るだけで警戒されて犯罪行為を実行する人達が退散している様ですね。あーモヤモヤするぅ……。評価相応レベルの事を出来ている実感が無い、無いのです……。


「さ、さて、手前、今日は平和、だったな」

「……」

「……はぁ、しょうが無いな。魔法生物任せなのがそんなに嫌なら魔法生物が対処している所に割り込めば?」

「……ちょっと行って来ます」

「いってらっしゃい、じゃ、ねーよ、俺も行くよ」

 それで魔法生物が対処している事件に私も介入する事にします。跳ね橋の接続部分が爆薬で壊されて小島に取り沢山の人が残された件、ですね。風にたなびく水色の服を着て、水色がかった白色の羽を持つ風の精霊の魔法生物に対処に当たらせて居る所でした。風で橋を無理矢理支えさせて避難させている様です。……追加に魔法生物で橋でも造りますか。それで私は魔法生物で橋を造り、被害者達を避難させて居たのですが、数人程事前に聞いていた人数から足りませんね。……何か有ったのでしょうか。確認しに行こうとした所でスプリンガーさんに止められます。

「此処は魔法生物に行かせろ。突発検案だから断言は出来ないが、橋を爆破した犯人が隠れてやり過ごそうとかしているかもしれん」

「……解りました。……じゃあ、こいつを出します」

私は黒いドレス鎧を着て、内部からライトグリーン色の炎の光が漏れるアンデッドのリッチを出します。スプリンガーさんは口笛を吹いた後に、

「雰囲気有るねぇ。リッチ、か。ネクロマンサーにでも成る気かな?」

「魔法生物のレパートリーを増やすのは習得の手間的な意味で大変なのですが、人間ベースの奴なら手間は比較的に少ないので。じゃあリッチに索敵させますね」

リッチに指示を出し、捜索をさせると戦闘が起きて居ました。……爆破の理由は対象の殺害だったって所でしょうか。……失敗したら色々とやり直しなので、助けられないと洒落に成りませんね。……と思って居たらリッチが爆破で大量に散らばっている瓦礫で腕を造り、犯人を瓦礫の下敷きにしました。テトラポッドとかも乗っかって居るので、逃げ出すにはそれこそ数十トンくらいの力か、それとも周りの状態に依存しない移動技とかの対策技が無いとキツイでしょうね。……うちのリッチの体は常時サイコキネシスで動いていると言う設定なので、そのリソースは瓦礫を動かすのに使った、と言う所でしょうか。……美味しい所を取られましたが、まあ、サモナーとかテイマー的には自分が犯人を制圧した判定で良いでしょう。犯人を拘束し、警察に引き渡した後、帰る事にしました。

「……やっとそれっぽい事が出来た気がします」

「……今回の奴がやれた判定で良いなら、今までの奴もやれていたと思うがね」

「今回の場合現地で私が直接関わって居た事が違うので、今までの奴はノーカンです」

「……そうか、じゃあ、明日も何件か対処に出かけようか」

「そう来なくちゃ、ですね。それで行きましょう」

 さて、明日が楽しみですね。事件自体はガチの物ですが、これは言ってしまえばお遊びです。だって出した魔法生物に丸投げした方が速いし、私は安全ですからね。……しかし、跳ね橋が爆破されたからと脱出出来る人が脱出補助とかしなかったのか、と考えた所で、……一般人に何を求めているのか、と成ったので思考を打ち切る事にして帰宅する事にしました。


メタ視点的な余談


ネイトをネクロマンサー路線にする気はございません。


この国の本来の治安レベルは事件数の数百件くらいの差を誤差認定するなら割と日本と同じくらいの治安、だったかな。うろ覚えで言ってるから覚え間違いとか執筆当時とデータが変わってたらアレだけど。


……一ヶ国だけにしか生成した人員を派遣してない訳じゃ無いからガチでヤバイ事やってる。……んだけど、ネイト的には只の皆にお膳立てされすぎた結果と言う認識なので、本人の認識的にはね……。


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