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二週間後、上がって来た報告書に目を通し、少し呆れました。敷地は莫大に有る為、大きめな家を買えた、はい、それは良いとして、調査員の人が此方の回し者だとバレたらしく、色々と情報を押し付けられた、だとか。……後、水霧さんへのラブコールも少し入っていますね。
『……水霧、前に言った通りに成ったぞ?』
「……直接の面識は無い、はず、だよな?」
「ま、まあ、彼女を味方に引き込める可能性が出て来たと思えば」
「……俺は性的な意味で狙われている訳だが」
『それはそもそも水霧がハーレム的に嫁を何人も囲って居るからだろ』
「……」
「うーん、これが純粋な好意なら良いのですが」
『……付喪神と融合して色々とやろうと思って居たが、思ったより強く無かった為媚びている可能性、か』
「……その場合この先の展開や条件次第で裏切るよな」
『とは言え、現地にお前が行ったら話は色々と早く成る気もするな』
「……信頼もクソも無い段階で行くのはリスキー過ぎないか?」
「じゃあ、テレビ電話か何かで遠隔会談でもします?」
『流石に此方には惑星間の回線が無いから相手持ちだし、仕組まれていても解らんぞ?』
「だとしてもしないよりかは良いし、調査員にまた行かせて、そう言う機会を設けて貰う様に打診しよう」
「ですね。……水霧さん、場合に寄っては嫁への弁解を考えて置いた方が良いかもですよ?」
「……そうならない様に努力はする」
『此方の味方に引き入れる事が好意在りきだしそれを拒絶しつつ仲間に成ってくれは流石にどうかと』
「……どうしてこうなった」
『はぁ……』
「……」
「……誰かなんか言えし」
『だって、ねぇ?』
「ルド様に取り入るのが無理でも水霧さんにならワンチャン有るとか考えて居る人は結構居るのでは?」
「失礼な」
『ハーレムを造って置いてよく言うぜ』
「……大抵古馴染みの奴しか嫁にしてないのだが?そんなにホイホイ嫁を増やしている訳じゃないよ」
「そうと思われて居ないからこう言う事に成ったのでは?」
「誰でも手当たり次第に嫁にしている訳じゃ無いのだがなぁ……」
「嫁、数百人居るとかなんとか聞きましたよ?」
「それは協力関係の人の数の話。事情を話すと長く成るが、……他にはオフレコでじゃ無いと話さないからな」
『……お前、今回のシェリーさんの認識ずらしみたいな事をしている、とか、ねーよな?』
「……オフレコで頼むぞ……ケールハイトにそいつらにはある程度以上の事をするなって釘刺されて居るのを守る為に誤魔化し、誤魔化しやって居るってだけ」
『うわぁ……』
「実際に嫁扱いにしている人数はどれくらいですか?」
「一桁」
『……流石に酷いだろ?』
「……その状況に成った理由の前から嫁だったケールハイトに釘を刺されて居るからね」
『よくそれで皆納得するね?』
「……其処辺りに付いてはノーコメント」
「刺された釘を無視して実際にはやって居る、とかですか?」
「俺自身はやってない」
『……俺自身は? ……間接的にはやっているのか?』
「……前戯扱い出来る事しかやって無い」
『……認識ずらしで何かやって無いか?』
「俺としてはやって居る事は前戯だ」
『何度でも言うが、良くそれで納得させられるね?』
「……と、言われても」
『……何か胡散臭いが、今はもう良いか……』
「じゃあ最後に、納得するだけに足る何かが有るからシェリーさんがこんな事をしてきているのだと思いますが、性行為を前戯と言い張っているとかは無いですよね?」
「言い方が下品だが、許せよ……少なくとも俺自身の性器を彼女らの体内に突っ込んだ覚えは無い」
『……』
「……何かいつもと違って釈然としない回答ですね」
「……嘘は言ってない」
『……建前を守る為に理屈を捏ねているな?てめー』
「……何の事だか、さっぱりだ。さて話を変えよう。調査員に持たせる文言に付いてだ」
『……はぁ、やるならやるで、自由にすれば良いが、ケールハイトに愛想を尽かされないようにしろよ?』
「……当然だ」
『なら真面目な話に戻るとしますか……』
シェリーさんとのリモート会談の準備を始める事にしました。




