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水霧さんからメールで送られてきたレポートに目を通して居たら、ルクトさんは言います。


『幻日礼装は圧倒的手軽さ、か……その基準で言うなら極光役者はロマン枠、か?』

「……うーん、此処まで違うと成ると……手軽さを取るかロマンを突き詰めるか、の二択に成りますね」

『余り良い話じゃ無いな』

「……ゲーム機器だと手軽且つやれるゲームが潤沢な所が覇権と私は考えるわ。けど、この内容の場合、継ぎ接ぎする布の型の権利を一通り取れば、後は使用者のカスタム力に全部放り投げられるもの。造れる服の種類は超されて居るわね」

『極光役者と違い、武器転用は出来ないが、代わりに防具転用は出来そうだ。重ね着して、衝撃吸収装備的な事は現状でも十分やれるだろう』

「利用は手軽且つ防具利用可能、か、不味くない?」

「……極光役者の武器転用は色々と契約書で縛って居ますが、防弾チョッキを配って困る人……あー、犯罪者が事前に着込んだ上で犯罪をする、とかは有りそうですが、バックが他国なので関係ないとかして来そうな気もします」

「ちょっと極光役者と幻日礼装のそれぞれの要点を比べるか」

オクタゴンさんがホワイトボードに要点を書き出します。



極光役者【光学迷彩:ナノマシン:武器転用可能:見た目のレパートリーはデータを入れた分だけで、そのデータとナノマシンや特殊な形(羽根等のアタッチメント型)の容器等を販売:造られる見た目は衣服を着ている状態の物に限らないし、空中にも展開可能なのを活かして広告看板代わりに使われる事も:制御に多少の技量が必要:使用にある程度の数の契約書が必要】


幻日礼装【幻日現象をスーツに落とし込んだ物:衣服のバリエーション特化:防具転用可能:販売するのは衣服パーツとフィルターとデザインと完成品:操作の技量は不要:契約書は不要】



……うん、ライト層は幻日礼装を選びそう。まどろっこしい要素がなさ過ぎます。


「他の是非はともかく、幻日礼装が利用に契約書が必要無いって正気なのかしら?極光役者の利用に契約書を書く事が必要なのは無しの販売をしたら散々悪用されたからなのだけど」

『それに付いては他国がバックに付いている為、織り込み済みな可能性が有るな』

……歯軋りの音が聞こえましたが、スルーしましょう。

「……厄介な。衣服レパートリーで勝つのは無理として、ライト層が軒並み持って行かれそうよ、これ」

「……うーん、衣服だけのコスプレが出来ればそれで良いや、って層なら、幻日礼装が無くともそもそも最初から極光役者を買って居ないのでは?コスプレ衣服をレンタルして着て、暫く楽しんだら、はいお終いでも済ませられるだろう。此処で言うライト層なら」

『……まあ、予算の問題も有るからな。予算の面でも一着造るだけで満足なら予算は比較的には抑えられるだろうし、それともいっその事此方はハイエンドモデルパソコンみたいな路線で行くか?』

「……商業利用用にガチで使うなら極光役者の方が勝る点は多々有るけど、ライト層がお試し程度での気持ちで買い使うなら幻日礼装の方で問題無い、なのね……。本当にうまい具合に棲み分けされたわね……」

『手軽さの極地を出されてしまった感じが有るし、な』

「……頭痛いな。想定される商売相手は被っては居ないから、直ぐに問題に成る事は無いだろうが、近々絶対何かしら問題が起きる的な意味で」

『これはむしろ悪意を期待しているよな、クラフトライト社は……』

「……とりあえず、ルクトさん、クラフトライト社にコンタクトを取って貰いに行って貰って良いかしら?」

『……悪意を期待しているなら、善意を信じているとかで言い逃れされる未来が簡単に見えるが?』

「そうされても言い訳用に形だけでもして置きましょう」

『解った。じゃあ俺は準備に入るから今は失礼する。……良い結果は期待するなよ?他所が犯罪するのを期待している連中なら、武力行使はされないとは思うがね』

「では、お願いします」


そしてルクトさんは会議室を出て行きました。……胃が痛いですね。其処でオクタゴンさんが私とグランテさんとスプリンガーさんに問い掛けて来ました。


「さっきから黙って聞いていたお三方はどう思う?」

「自社の商売敵だ、と言う点を考慮しないで良い世間からすれば、歓迎される部類の物を出されたな」

「此方としては使うのに制御の技量が不要は大きすぎる様に感じるネイトはどう思う?」

「……スプリンガーさん、私としては導入迄のハードルが低い事が問題だと思います。ぶっちゃけると衣装単体の見た目変更はシェアを一気に持って行かれると思いますし、服を着るだけのタイプの奴は幻日礼装を着込んだ方が確実に安上がりでしょうから、余程特殊なデザインの服のデータ以外は下手したら丸ごと死蔵検案かと」

「……あー、なら付加価値を追加で付けた方が良さそうね。じゃあ、次は……」

そして傘下企業にある程度の発注をしつつ、会議を暫く続けたのでした。



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