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over star line  作者: 鳥羽しんじ
第一章:異世界編
9/14

子供は弱くない

鳥羽の小説は0歳から100歳まで全年齢対象です。

この前梨を冷凍して食べた。

シャキシャキ感が消え失せた。




...



ん?


そっと目を開けてみる。


死んで...いない?


「...みんなっ!」


後ろを振り返る。


「大丈夫だ。俺らも無事だ。それよりあれ見てみろ。」


『...ガコッガコピキッピキッ』


さっきまで光り輝いていたゴーレムの体が白くなっていた。


そして...


『ガシャーン!』


ゴーレムの体が崩れ落ちた。


「やったのか...?」


レグがそう言った時、二人の生徒がゴーレムの破片に駆け寄った。


「やっぱり。部長。これって!」


一人が大きな声でもう一人の生徒を振り返った。


「そうだね。燃焼するとM84スタング○ネードのようなとてつもなく強い閃光と燃焼後の白乳色っぽい色合い。間違いない。白色花火の主成分。マグネシウムだ!」


専門科キタ━(゜∀゜)━!


「えーと?つまり?あのゴーレムがマグネシウムでできてて火に当たったから酸化して酸化マグネシウムになったってことかい?」


遥さんも理解したように言った。


「つまりはそうですね。」


「でもなんでぶっ壊れたんだ?」


レグが博士二人にたずねた。


「それは酸素原子が金属、つまりマグネシウム原子と結合され、マグネシウム原子間の結合が弱くなったことが原因です。たぶん。」


あ゛ー何言ってるかわかんねとレグが言っていた。


アイツは半年何をやっていたんだか。


「まぁとにかく急いでここを脱出しよう。」


レグは先陣を切って走り出した。


【少し前】


「おっも!」


めっちゃ重いんだけどウニスティック!


こんなの持ってさっきのやつ壊すなんてできないよ...


『ダンッダンッダンッダンッダンッ』


狭い通路に響き渡る石の音。


来てるッ!


「...あれ!?」


「見て!みんな!」


一人の女子生徒が叫んだ。


指さした先には赤紫色のゴーレムが仁王立ちをしてこちらを見ていた。


まさか.....


「きみ!何能天気なこと言ってんの!?」


「三体目いんじゃん!」


叫んだ途端また悲劇が起きた。


「あ、取れた。」


「え?」


振り向くともう一人の女子生徒がウニスティックを持とうとした瞬間スティックが外れた(絶望)


「え、えと、持ちやすくなったね!^^;」


女子生徒が焦りながら言った。


「は〜もう君たちホントドジだねぇ。」


ケレスが呆れたと言わんばかりにため息をついた。


「特別にこれあげるから頑張ってよ!」


「ゴーレムくん律儀に待ってくれてるんだから。」


そう言うとケレスは鎖に棘ボールが付いた武器を投げた。


「あ、これもRPGでよく見るやつだ!」


「ハイハイ、軽量化したから勝ってね。」


「...僕が戦います。」


一人のメガネくんが立ち上がった。


あのメガネくんはーーーああ!水無月くんのクラスの学級委員の!...誰だっけ?


う~ん。私の座右の銘は”気にしたら負け”気にしないが吉である!


うん、任せよう!


「じゃあメガネくんお願い!私たちは後ろで応援してるからね!」


...?みんなが微妙な目で私を見ている?なんでかなぁ。


「じゃあいっくよぉー!!」


ケレスは一息ついたあと手を叩いて合図をだした。


「スタート!!」


『ゴオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!』


合図と同時にゴーレムがものすごい勢いでメガネくんに迫ってくる!


『バコンッ!』


ウニがゴーレムに当たり、少し破片が飛ぶ。


おお!いけるかも!!


「ガンバレー!」


みんなが声援を送り始めた。




「う....」


メガネくんの顔色が悪くなっている...


当たってはいるのにゴーレムが硬すぎてメガネくんの方がダメージが大きい...


このままだと全滅かも...


「...たっくしょうがねぇなあ!」


「もうそろそろホンキ出すか〜」


男子たちが痺れを切らして立ち上がった!


...なんてことはなかった。


意気地なしだなぁ!うちらの男子は!!


はぁ......


大きくため息をつく。


仕方がないなぁ〜。


「メガネくん、ウニ付きチェーン貸して。」


「え、あ、会長?いいのかい...?」


メガネくんが心配そうに見つめてくる。


ふふ、初見の反応はいいねぇ〜。


「まぁ任せなって。」


「...頼みます。」


持ったかんじ昔見たカウボーイの捕縄術とおんなじかんじかな。


それにそこまで重くない。ちっちゃいからか。


よし。


ゴーレムくん、うちの生徒に手を出したらどうなるか分からせてあげよう!


私とゴーレムくんのガチンコ勝負が始まった。




うーん。どこが脆いんだろう。


こちらが攻撃してこない限りあちらも攻撃してこないようだ。


それを活かして観察しているのだがな〜。


....!


あそこよく見ると四肢がなんかでくっつけたような後がある!


あそこかぁ〜。


勝利を確信してしまったのでニヤニヤが止まらない。


んよ〜し!


『ガゴオオオオオオオオオオ!』


ゴーレムが右手を振り上げた。


今だ!


鎖をゴーレムの右腕の付け根に向かって振り上げる。


『バチン!』


『ガコッガコ、バコッ』


ビンゴ!!


ゴーレムの腕が崩れ落ちた。


よし、このまま全部壊しちゃえ!





ふ〜終わった〜。


久々のストレス発散楽しかった〜。


〚如月 優菜。

武器の扱いに長けた年頃。

生徒会激務に疲弊する日々。

そんなときは武器を振り回して憂さ晴らし。〛


「っすっごーい!きみ!か弱そうな感じなのにつよーい!!」


ケレスがとても嬉しそうな声を上げている。


「じゃあドア開けてあげるよ!」


『ガチャ』


「じゃあ私次のトコ行かないと...!」


そう言ってケレスは扉を開けて去ってしまった。


「私たちみたいに水無月くんたちも危険に陥っているかもしれないから急ごう。」





「はぁ..はぁ..」


ついた〜。


なが〜い...


...この扉であってるのかなぁ


クッ○城にありそうな豪快な扉が現れた。


「...あっ!」


「如月さん!」


「ん?...あ!」


もう一つの通路から水無月くんたちが走ってきた。


「...扉?」


理事長がつぶやく。


「...行ってみますか...」


水無月くんが険しい表情で言う。


「...シリウス、レグルス、これを。」


理事長が二人に何かを渡したのがかすかに見えた。


「行くよ。」


恐る恐る扉を開けてみる。


照りつける光にあたり、一人の人物が輝いている。


「ハァ、ハァ...よく来たね。」


「...改めて自己紹介を。」


ケレスは深く深呼吸をし、口を開いた。


「私の名はケレス。ナノ・シャテミス=ケレス。」


その顔は笑顔に満ちていた。


これは...さっきまでとは違う...本物の殺気...!


「魔王軍敵部隊翻弄隊隊長だ!」


「さあ!子羊たちよ!生死を賭けた遊戯ゲームを始めようか!!!」

分岐

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