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over star line  作者: 鳥羽しんじ
第一章:異世界編
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彼女の願い

いつも通りで、健在で、速報でYeah...

「よし!私たちの勝ち〜!!」


ケレスが嬉しそうに声を上げる。


「狂人だれっ?」


「私!私!私です!佐々木です!」


「う〜んないす〜!!」


如月さんがニッヤニッヤしながら言う。


...なぜだろう、なぜ僕たちは呑気に人狼ゲームをやっているのだろう。


しかも村人陣営全滅で人狼陣営全員生きてるし...




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー




「さあ!子羊たちよ!生死を賭けた遊戯ゲームを始めようか!!!」


「もちろん君たちが持ってきた異世界遊戯いせかいゲームでね!」


.....(ಠ_ಠ )(ಠ_ಠ )


「...なんかある?」


遥さんが最初に口を開いた。


「...紙なら。」


「...死の要素あるゲームある?」


「...」


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー





そんな訳で人狼ゲームをやっている。


「ねーこれ楽しんだけどさ〜...飽きたよね?」


ケレスが不満そうに言う。


まぁ確かにぶっ通しで3時間もやってればな〜。


「そーれに君たち弱いよ!何回やってもルール変えても人多くしてやっても結局私が勝っちゃう!」


「終いにゃ”必勝のケレスさん”なんて呼ばれるようになっちゃったし!」


あ、確かにケレスのいた陣営は絶対勝ってたな。


「は〜も〜いいよ〜〜君たちの勝ちで。勝った分の異世界スイーツちょーだいね!」


げっ、そういえばそんな話あったな...


「わーったよ。だからはよこっから出せ!!オメーのせいで2話も使ってんだぞ!」


レグが怒った。


「あーはいはい!どーぞどーぞ。」


『パチンッ』


するとケレスは得意げにフィンガースナップをした。


...あれっ?


気がつくと僕たちはいつもの作業場(家)にいた。


あれ?


「どうゆうことだ?」


レグが不思議そうに聞いた。


「んーせまーい!」


「一回外出ようよー」


みんなが一気に転送?されたせいでめちゃくちゃ狭い...


『ガチャ』


扉を開けると暖かい光が僕らの頬をくすぐる。


春の暖かい日差しだ。


そして肌に当たる心地よい風。


「えーと、みなs」

「皆さん。ようこそ、私たちの楽園へ。」


自身の長い髪をなびかせながらケレスは言った。


え、言われた...言おうとしたこと...


「最初はやっぱ観光だよね!」


「レッツg」

「と、その前に。」


如月さんがケレスの話を遮った。


「ケレスさん、あなた歓迎?の仕方が雑なんだよ!!」


「あ、えと、ごめんね?」


「...だってぇレグルスくんとシリウスくんいるんだから魔法でバババーン!ってすぐ突破してくれると思ってたからさぁ...」


「楽しんでくれると思ったじゃん!」


ケレスはどうしたらいいのか分からなそうに困った顔をした。


「あーまあ今はいいわ気にすんな。」


そこをレグがカバーする。


「つーかそんなことより何ださっきのでけぇ部屋は?あとお前本当に魔王軍なのか?」


「そーだよ?私は魔王軍の敵部隊翻弄隊隊長ナノ・シャテミス=ケレスだよ?あ、でもナノ・シャテミスは私たち五大準部隊の名前ね。」


キョトンとしながら僕らの顔が青ざめるほどのことを言い出した。


「えー!カッコイイ!!」

「何してるのー!?」


僕らの生徒はいつだって恐怖を知らないらしい...


するとケレスも調子に乗り、ウキウキで自分の冒険譚を語り始めた。


「あのね!私の能力はね!自身が生成した空間を自由自在に改造できる能力だよ!」


「私はこれを”ディミオルゴ・トゥイングウィズ”と名付けた!!」


わーすぅっごい厨二病感〜


「そして私の能力はとってもすごいからさっきよりも何倍も大きい要塞を築いたこともあったりね!あとは...」







「zzz...」


「...えぁっ?」


ん...寝てた...?


いつの間にか空はケレスの髪のような濃い美しい橙色で覆われていた。


「それでね!魔族に喧嘩売ってきた哀れな子達(どっかの軍)を三ヶ月?ぐらい閉じ込めてたんだ〜」


可愛い顔してとんでもないことを口にしている...


「え、その人達は...?」


「もちろん遊んだよ!暇だしね。」


徐々に所々の生徒の顔色が悪くなってきた。


「あ、ごめん、怖がらせちゃった?」


息をすうっと吸うと彼女は優しい夕焼けに当たりながら静かに話し始めた。


「私子供好きなんだよね。」


「え?」


「かわいいもん。」


「それに純粋。純粋な心があればみんな仲良くなれると思ったんだ。」


「だから私は人間も魔物も仲良くなれるような世界を作りたいんだ。」


それから彼女は少し黙ってしまった。


「...みんなの世界はどうなの?」


さっきまでとは違う優しい表情で生徒たちに訊ねた。


「そりゃあ金で染まってるよ!」


如月さんのノンデリは健在のようだ。


「...武力で染まってないの?」


ケレスの眼が輝いていた。


「え?なんで?」


「金なんて武力よりは何倍も弱いんだよ。」


「...確かに...!」


「水無月くーん!」


ヤバい、面倒事に巻き込まれる予感!


急いで寝たフリをする。


「...寝てるか〜。」


「みんなー!ご飯ー!」


遠くで遥さんが呼んでいる。


一旦ここに泊まることになったんだっけな。


「はーい!」


「いこ、ケレスちゃん。」


「...そうだね。腹が減ってはナントカってやつだよね!」


如月さんのふふっという音が聞こえた。


元の世界に戻ってきて一日目。特に問題もなく終わってよかったな。


よほど疲れていたのか僕はまた眠りについてしまった。


今日はエモかったでしょ?

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