21.カレーとお休み
皆様の評価によるモチベと実世界の忙しさの乖離が苦しい作者です。
本当に皆さんありがとうございます。今後も頑張って取材してきます。
夕飯のお時間。
スウェーデントーチが燃え尽きたので三代目を建立した。
今日の夕飯は朝からカレーと決めていたのでカレー。
赤いパッケージの缶詰のカレー。前世でも見たことある。
これわざわざ取り出さなくても、カレー缶のまま湯煎で大丈夫だよな?
とりあえず1缶。足りなかったら追加しよう。
作り置きのお湯とお米を取り出して、クッカーにお湯とカレー缶を入れて火にかける。
未だにほかほかのご飯にカレーを掛けて……カレーライスの完成!
やば、匂いがやばい。旨そう。
スプーンで掬って一口。う~んおいしい。
いや~この辛さがおいし……って辛い!かりゃい!
慌てて水を飲む。ぜ、全然辛さが引かない!
おかしい!パッケージに辛さレベル1って書いてあったのに!
しばらくすると落ち着いて来た。もしかしたらキュアを使えばよかったのかもしれない。
美味しいは美味しいのに、辛くて食べられない。
うぅ……この幼い味覚がニクい……
結局秘蔵のサイダーと、ご飯を炊飯2回分消費することで1缶分のカレーを食べきった。美味しかった。
食べすぎてお腹パンパン。
寝る前にテスト用の光魔石を点灯。
大きさのチェックのためにロープをキツく縛っておく。
ちなみにドレスアップでパジャマに着替えた時、一緒にかわいいクマの顔ポシェットが出てきて、そこに防犯ブザーがついてた。
なるほど、そうなるのか。
◇
朝です。異世界7日目。
雨は夜中に止んだらしい。
昨日の夜は寒くて途中で目が覚めた。
しばらく眠れなかったけど、途中で火魔石をカイロにすることを思いついて割と快適に眠れた。
このくらいなら魔石のサイズに大きな変化は無いように見える。温度依存なのかな。
テントも寝袋も冬用じゃないからなあ。
テントだけでも冬用にしてしまうか。
光魔石はちょっと小さくなってた。
この調子なら一晩付けっぱなしを続けても2週間くらいは持つだろう。
そのくらいなら常用してもいいかも。
そこでふと気づいた視界端の違和感。
最近100%で見慣れた撮れ高ゲージが、灰色になっていた。
ん?あれ?撮れ高ゲージ君?と、撮れ高ゲージ君!??
う、動いてない……死んでる……
いくら飛んだり跳ねたりしてみてもピクリともしない。
一体どうしちゃったっていうんだ撮れ高ゲージ君!
あたふたしていたけどふと気づく。
あ、そうか。ただ女神様が見てないだけか。
女神様が見て面白いと思うから撮れ高ゲージが動く訳で、そりゃ見てなきゃ動きようがないな。
どうやら今日は女神様俺のこと見てないらしい。
なるほどこれを見越しての防犯ブザーだったわけだ。
こっち来てからもう7日だし、女神様だって日曜日にはおやすみなのかもしれない。
…うん?女神様的には俺のキャンプは娯楽なんだよな。
それを見てないってことは……むしろ週イチ勤務なのでは?ズルい。
俺なんて四六時中女神様に見られてるから常に働いてるようなもので、って……
そうか、女神様見てないなら実質俺のお休みか。
じゃあ……二度寝しても許される!おやすみ!
寝袋に戻った。
◇◇◇
結局1時間くらい寝た後に30分ゴロゴロしてから寝袋から出た。
無限に寝ることの出来る能力者だった前世と違って、この体はそこまでの休息を必要としない。
だからいくら心地よくてもね、暇なんだよね。
テントから出て伸び。う〜ん晴天。昨日の雨が嘘のよう。
さて、何したもんか。
そもそも昨日もゆったり過ごす!って思ってたし、おやすみだからって大きく生活が変わる訳でも無い。
でも女神様の目が無いのは気持ち的にほんのちょっと楽かも。寝ててもいいし。
女神様が居ないせいか、缶詰セットのラインナップも更新されていない。
てことはこれやっぱり女神様が手動で変更してたんだろうか。
朝ごはんは桃ジャムパン。おやすみだからね、食パンを焼かずにそのままジャム乗せて食べちゃう。
ちゃんとジャムパンしてて安心した。
◇
まだ土の地面はビチャビチャのドロドロなので、石の多い河原に移動。
遠出をするでもなく、今日はこの辺でボーッと遊びたいと思います。
川はちょっと水かさが増えているように見えるけど、危険ってほどじゃなさそうだ。
水に入るわけでもないし、大丈夫大丈夫……フラグじゃないよ!
寒さ対策には火魔石カイロをポケットに入れ、コーンスープを湯煎したのを2本用意してきた。
石を投げて水切りなんかしつつ、見かけた魔石は拾っていく。
結構魔石が落ちてる。この辺は一回拾いながら歩いてるはずなのに。
川が増水して流されてきたのか、俺の目が大変節穴だったのかはわからない。
ちょくちょくコーンスープを飲んだりしてのんびりしつつ、魔石を使って遊んだりもした。
水魔石はいっぱいあるから使い放題。
水魔石を前に構えて念じたら消防車みたいに水が出て楽しかったし、頑張って細く早くしたらちょっと木が削れた。
ウォータージェットみたいな方はエアカッターと立ち位置が被ってる上に威力が低い。出番は無さそうだ。
もしかしたら金属加工とかするようになったら出番があったり無かったりするかもしれない。
それと、魔石の魔法に関してはどうやらステッキの効果が無いらしい。残念。
ん?あれ?そういえばこの辺に刺して倒れて放置した魔法のステッキどこいった?
もしかして増水した川に流された?
Oh……南無阿弥陀仏。お前の犠牲は忘れないよ。
◇
お昼は戻ってカップ麺を食べ、再び河原。
午後は実験と工作のお時間。
まず手始めに、火魔石と風魔石を合わせてドライヤー的なことが出来るかのテスト。
成功した。両方同時に持ってまんまドライヤーをイメージすればそれっぽい風が吹く。
ただし火魔石が熱いのでグローブが必須。
風呂上がりに……グローブをつけて……?
まあそもそもピュアでどうにかなるので要らないっちゃ要らないのだ。これは半分趣味。遊び。
あと火魔石の代わりに水魔石を弱めにつけて、風魔石を強くしたら霧吹き程度からシャワーくらいの放水が出来た。
んでテストその2。こっちは趣味と実益を兼ねて。
頑張ってシャベルで穴を掘ったら、そこに水魔石で水を溜める。
そうしたら火魔石をアツアツにして……ってアッつい!
グローブを着けてても熱かったので慌てて水溜りに放り込んだ。
あんな熱くなるんだな。でもそれならこの実験は成功しそうだ。
そう、これは火魔石による湯沸かしの実験。
ピュアで体はキレイになるとはいえ、風呂には入りたい。異世界モノ定番だし。
ドラム缶だとくつろげねえよなあとか、もしかして深すぎて座れすらしないんじゃないかとか考えて居たら、水溜まりがブクブクしだした。
おお〜。沸騰レベルまで行くなら湯沸かしは余裕だろう。
ただ……これどうやって止めよう。マズい、そんなこと考えてもいなかった。
魔石が見えない。どこ行ったんだろう。
そもそも取り出せたとしてどうやって止めるんだ。魔石に触れないぞこれ。
結果的にはどうにかなった。
スコップでどうにか取り出してから、遠くから見つめて止まれ~~~ってしたら止まった。
念じるのはどうやら触りながらじゃなくても大丈夫だったみたいだ。
危ない、大きめの魔石だったから家のそばに地獄温泉が発生するところだった。
流されたステッキが1000年後にとある田舎村の少女に拾われて、その娘が聖女と呼ばれるようになるのを、主人公は知らない。
???「フフ~ン♪私は森に追放された真の聖女様~♪♪」




