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2.魔法とここキャン

さっき取り落としたペットボトルの水を拾いに戻って一口。ふう。

体のバランスに慣れなかったからさっきはコケて落としてしまったけれど、そうとわかっていれば普通に持てる。

バランスのせいで重く感じただけで、なんならちょっと前世より2リットルのペットボトルを軽く感じる。

この体が特別なのか前世の体があまりに貧弱だったのか。真実は闇の中だ。


右手をズボッてして水をアイテムボックスにしまう。開くのが右手なだけで左手でも入れられた。


さて、脱線したけどまだスキルの使い方の実践が終わってなかった。

今のところ使ってみたのはアイテムボックスとクリエイトの二種類だが、俺が女神様に貰ったスキルは後4つある。

6つもスキル貰ったって考えると随分と大盤振る舞いに感じるな。


残りのスキル、1つ目はマッピングスキル。

ただ、名前はマッピングだけどスキルレベル的なものが低いのか、地図が書けるっていうより迷わず元の場所に戻れる的なスキルだ。


2つ目はピュア。浄化魔法。

浄化とはいうものの、洗剤で丸洗いして熱湯消毒したのと大体同じ効果が得られる。実質洗い物魔法だな。

ちなみに自分に使うとお風呂に入って乾かした感じになる。便利。


3つ目はキュア。回復魔法。

これは基本的に非常用。怪我とか病気とかなんでもチートパワーにより一発で治るっぽい。これで私も聖女様だ。名前の軽さの割にやってることが一番エグい。


んで最後がドレスアップ。これが曲者。

使うと着替える。多分女神様セレクトからランダムで。

基本的には長袖長ズボンのアウトドアっ娘ですって格好になるんだけど、何回か試してたら突然体が勝手に「ドレスア〜〜ップ!」って叫んで、やたらピンクでヒラヒラした服に変わった。即座にもう一回ドレスアップを使ったら戻ったけど、あれは魔法少女衣装に違いない。

何あれ女神様の趣味?

着替えなんて持ってなかったし、汚れた服を着続けたりしなくていいのはありがたいけど、偶に爆発する。俺が。


この世界、どうやら魔法もまとめてスキルって呼ぶっぽい。だから何だといえばなんでもないけど。


ていうかせっかく異世界で魔法なのに全然魔法感がない。

ピュアはちょっとキラキラするだけだし、キュアを自分で試すわけにもいかない。ドレスアップは自分じゃほぼ見えない。

魔法少女はお断りです。


◇◇◇


使えるスキルの確認が終わったので、いい加減拠点を作りたい。キャンプしろって言われたんだから、一応はキャンプっぽいことしないと怒られちゃう。


とはいえ、場所については転生して最初のところがいい感じだ。

テニスコート半面くらいの範囲で開けてるし、平らで少し降りれば川も近い。


開けた場所の端っこ、ちょっと離れた木と木の間をひとまずの拠点にすることにした。

場所を決めたからには、やらなければいけないことが一つある。

すー。はー。


「ここをキャンプ地とする!」


一回言ってみたかったんだよね。誰も聞いちゃいない。ちょっと虚しい。女神様もう見てくれてるのかな?テントくれー。

木と木の間なのは、後でそこにロープを張ってブルーシートで屋根を作ろうかと思ったからだ。運良くテントが作れても、屋根があれば作業用に便利だろうからな。


拠点と決めた場所の木の枝と石をどけて、クリエイトで生成したブルーシートを敷く。枝と石は後で焚き火をする時に使うだろうからまとめておく。


座ってみる。地面が硬い。せっかくいっぱい出せるんだし、3枚くらい重ねてみよう。

あんまり変わらなかった。ワサワサ言ってうるさいので1枚に戻した。

残りはアイテムボックスに収納。


四隅のハトメ部分にペグを打つ。ペグ用のハンマーも買ってたはずだけど、今は作れないので大きめの石を両手で持って振り下ろす。なかなか上手く打ち込めなくて時間が掛かった。

こういうのは傍から見たらかわいいのでは無いかと余計なことを考えながら、四隅全部に打ち切った。


椅子代わりにしようとコットをクリエイトで生成する。普通に組み立て前の状態で出てきた。完成形が出てきてくれてもいいのに。

あ、コットっていうのは折りたたみ式の簡易ベットみたいなやつね。


コットの組み立て、めちゃくちゃ疲れた。

前世で試した時には体重を掛けてギチギチ言わせながら組み立てた部分があるんだけど、今のこの体は体重も身長もないので腕力に頼るしかなかった。

いや疲れた。この調子でムキムキ美少女になったらどうするんだ。

あ、このままアイテムボックスに入れればいいのか。


ともかく、コットの完成によりひとまずの安寧を得た。

靴を脱いでコットに座る。

まだシートとコットしかないとはいえ、自分の場所!って感じがして落ち着く。


ただ、ブルーシートなせいでレジャー感とともにそこはかとない事件現場感がある。

せめてグリーンにすれば良かったなあ。ちゃんとしたグラウンドマットが作れるようになったら取り替えよう。


◇◇◇


落ち着いたらお腹が減ってきた。

あのやたら赤い太陽が俺の知ってる太陽と同じ動きをするなら、多分今はお昼くらいだろう。


よし、カップ麺食べよう。疲れたしジャンクな気分だ。

ガス缶とガスバーナー、クッカーを生成する。水はさっきのをアイテムボックスから出す。

そういえばテーブルも無いのか。仕方ないのでシートの上に直接バーナーを置く。

新品のクッカー。丸くて蓋がフライパン代わりになる奴。一応ピュアをかけてから、水を入れてゴトクに乗せた。


初めてのガスバーナーだったけど、ちゃんと火が点いてよかった。これで使い方が分からないとかだと泣いちゃうところだったぜ。


お湯が沸くのを待っている間に、カップ麺本体と割り箸を生成する。

地味に割り箸が生き残ってくれてなかったら木の枝でカップ麺を食べることになってたな。感謝。


ぼーっとバーナーを眺めてて気づいたけど、生成したもの全部に女神様っぽいロゴがついてる。ご丁寧に割り箸の袋にも書いてあった。

あっちの品をそのままコピーしてるんじゃなくて、いちいち女神様を経由してるんだろうか?

もしそうならありがたいことです。そう思えばテントが無いのも我慢でき……いやテントは欲しいな。テントください。


テントテント念じているうちにお湯が沸いた。

クッカーの厚みを見誤ったのでちょっと規定の線まで足りなかったが、まあ許容範囲だろう。


3分測れないことに気づいたのはお湯を入れた後だったので、勘で3分を見極めて食べ始める。



はぁ…うまい。

転生して多分3時間くらい、初めての食事がカップ麺なのはいただけないような気もするが、うまいもんはうまい。

いつもと同じ味なのに美味しく感じるのは、この森の環境かはたまた女神様マークのせいか。どっちにしても女神様に感謝だな。


森の中一人でカップ麺。いや~いいね。チルって奴だ。これ使い方合ってるかな。

見誤ったのは体が小さくなったから食べる量も減っていたのを見落としていたこと。

いつもはもう1杯いけるくらいなのに1杯でギリギリだった。というかスープまで飲めねえ。どうすんだこれ。


川に流す?環境汚染って言葉が頭をよぎった。


万能アイテムボックスくんは液体が入っててもそのまま零さずにしまえました。じゃあ…右奥?のこの辺がゴミの場所ね。万能ゴミ箱。

普通アイテムボックスって言ったらこうアイテムのリストが思い浮かんで…とかそういう感じじゃないんだろうか。手をグッとやれば永遠に伸ばせる気がするから容量は無限なんだろうけど、うちのアイテムボックスはなんかアナログな感じだ。あ、時間停止はついてますよ。

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