表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
レベルMAX錬金術師がゲームと少し違う異世界に転移したけど、下町で冴えない薬屋をやってたら訳あり少女を拾ってしまって  作者: 御手々ぽんた
第二章

この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

32/53

閑話 シロガネ 4

「リムリール先生、この前は釣りを教えて頂きありがとうございました。おかげさまで、あれから魚が釣れています。」


 わたくしはとりあえず、まずお礼を述べます。最初に言わないと、もう機会がない可能性が高いですから。


「あははー。シロガネお姉さんはやっぱり面白いねー。お姉さん達は本当に反応が読めないよー」


 リムリール先生が答えます。

 しかし、いくら先生とは言え、お姉さん達とは心外な表現です。

 文脈からして、わたくしとカルドがいっしょくたにされていそうです。

 わたくしは思わず抗議します。


「そこを反論するんだー。やっぱり反応が読めないねー。さすが特異点とその眷属ー」


 わたくしはカルドに隷属しているのは本当なので、今回は反論出来ません。

 不本意であることだけ、表情で伝えます。


「でも、何でこんなことをしたとか、お姉さんたちのことをどうして知っているのとか、色々きかないんだねー?」


「聞いたら、教えてくれるんですか?」


「うーん、ここまで聞かれないと、逆に話したくなっちゃうかもー」


「それでしたら、お話し下さい。」


「でもダメー。怒られちゃうしー。本当はこうやって見つかっちゃうのもNGなんだよー。でも、お姉さん、見つけられちゃう人になっちゃってたもんねー。不可抗力不可抗力ー。」


「では、一つだけ聞いて差し上げますね。なぜあのとき釣りを教えて下さったんですか?」


「うーん。気まぐれかなー。このリムリールって子も生前は釣り好きだったし、僕も故郷の世界ではよく釣りをしていたから、同好のよしみー?」


 わたくしはその瞬間に突貫をかけます。


 右腕を前に伸ばし、左足で地面を全力で蹴りこみます。


 高いステータスに頼りきったごり押しの攻撃です。

 クレナイには軽くあしらわれてしまいましたが、リムリール先生はどうでしょう。


 反応出来ていないようですね。


 急速に近づくリムリール先生の胃の辺りを狙いながら、様子を観察しますが動ける気配はありません。


 右手が直撃する瞬間、最後に右足で加速をかけ、だめ押しです。


 右手がリムリール先生のお腹を貫通しました。


(っ、手応えがない。)


 とっさに飛び退きます。


 最初のドアの前まで一足で避難します。


 反撃はありません。


 リムリール先生はゆっくり姿が変わります。


 その変わり様を見るに、スライムやドッペルゲンガー系ではなく、シェイプシフター系のようですね。


「いきなりひどいなー。シロガネお姉さんー。」


 リムリール先生はすっかり元の少女の姿から、異形の姿に変わっています。


「やっぱり、リムリール先生はカルドが三叉路の町で戦った敵のお仲間だったんですね。」


「あんな知能の低い雑兵と一緒にされるのは心外だなー。ようやく質問するんだねー。」


 わたくしは、次のチャンスを伺います。これだけ無防備に構えているのですから、何かありそうです。


「この村へは観光にいらしたのですか。」


「まさかー。ご想像通り、君達のことを探りに来たんだよー。特にシロガネお姉さんのことは勧誘しようと思ってね。あのカルドに反発心があるでしょ。僕のとこに来たら自由だよ。」


「シェイプシフターの読心能力ですね。本当に残念なことに、契約ですから。」


「あー、ほんとだねー。そりゃ残念ー。」


 その瞬間、再度突貫をかけます。


 僅かに体を傾けるリムリール先生。


 しかし、わたくしも僅かに軌道を変え、リムリール先生を捕らえます。


 今回は最後の加速がなく、右腕がリムリール先生の体に埋まる程度。

 しかし、好都合です。

 わたくしはスキル・爆弾魔レベル1を発動、右手の魔力を爆発させます。


 わたくしの腕が、軌道を変えたことで僅かにズレて刺さっていたのでしょう。


 リムリール先生は半身は吹き飛びましたが、まだ辛うじて半身が残っています。


「あらあらー。やられちゃいましたねー。勧誘も失敗しちゃいました。でも、気が変わったらいつでも仲間にしてあげるよー」


 私は左手を残ったリムリールの半身にあて、爆発魔レベル1を発動しました。


 吹き飛ぶリムリール。


 しかし、手応えがありません。

 敵の存在を消したなら、何かステータスやレベルの上昇等が感じられるはずですが、それがありません。


 もしかして分体でしょうか。心臓を持った本体と、そこから派生した分体に別れる能力が、もしかしたらあのシェイプシフターにあったのでしょうか。


 其れでしたら、むざむざと手の内を晒したことになります。


 カルドは何と言うでしょうか。

 今から塔に戻るのが憂鬱です。


 わたくしは、爆発音に驚いて様子を伺う村の人を避け、とぼとぼと塔に向かいました。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
ツギクルバナー
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ