俺、相変わらずウチのクラスは平和である
夏祭りからクラスの連中とは誰とも会っていなかったが、神崎は復活してたし、佐々木コンビは相変わらず騒がしいし、実にいつも通りの2ーBであった。
「ジー」
輪廻が神崎を凝視している。
1:声をかける→嫌味を言われる
2:スルーする→授業中に神崎は何故かっこいいかについて語られる可能性大
3:あ!UFO!→ヒカルのみ反応する
「……2だな」
別段、今日の午後は集会だけだし。
校長の長い話が輪廻のくそ長い話に変わるだけならいいだろ。
にしても……。
「ジー」
…あの様子だと神崎を諦めているようには見えない。
そっちのほうが未練だと思ってたがやっぱり違うのか?
もしかして、これ以上先輩の手を煩わせたくない…!!とか?
…………。
「ねぇな」
神崎先輩に触れていいのは私だけなので北川先輩は近寄らないでください、のほうがまだあり得る。
そんな妄想をしていると、いつの間にか昼休みのチャイムが鳴った。
今日は購買が開いていない。
故に全生徒、弁当持参である。
まぁ俺に関しては平日の昼となんら変わりないのだが。
ゆっくりと席を立って、廊下に出たとき。
「き・た・が・わ!」
急に背中を叩かれ、背筋が伸びる。
「!!……なんだ、神崎か」
逆に振り返って、声の主を確認すると途端に力が抜けた。
ちなみに輪廻は教室からこちらを睨んでいた。
てか、まだストーキングしてたのかよ。
「なぁ、北川。一緒に飯食おうぜ、飯」
「悪いな。昼はちょっと用事があるんだ」
「じゃあ、それ手伝ってもいいか?」
「いやいや、何でだよ」
「あーえー、あ!うん、今日練習ないから、体力がありあまってんだよ」
なんだ、その『今考えた』感の強い、取って付けたような理由は。
「頼む!一生のお願い!」
コイツの一生って何分割されてるんだろうな。
何回も聞いた気がする。
「…悪いが」
追い返そうとして、チラッと輪廻の方を見ると、不穏なオーラとともに黒髪が逆立っていた。
(マズい。これは殺される。)
「いや、やっぱりいいかも、なんて」
冷たい汗をかきながら答えると、今度は眼光を光らせ威嚇してきた。
(どうすれば正解なんだよ!)
「よし!じゃあさっさと行こうぜ!」
「え、ちょっ、まっ」
そんな苦悩を知るよしもなく神崎は無理矢理ついてきて、結局、二人で中庭へ向かった。




