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ヤンデレ幽霊は成仏できない!?  作者: 枯山水産
三章 友の悩みと盗撮犯
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俺、神崎創始の悩みを聞く

「神崎」

「うおぅ!って何だ北川か。脅かさないでくれよ」

「脅かすつもりは微塵もなかったんだが」

「いやぁ…ははは」

神崎は頭の後ろに手を置いて白々しく笑う。熊谷のは心が傷んだが、こっちはよくわからんが殴りたくなる。

「…で、何があったんだ?」

「何がって何?」

「何がって何って何?」

「何がって何って何がって何?」

…何だ、この一ミリも思考を使わない会話。あと最後『が』が一つ多かったぞ。


「さっさと言え。五秒以内に言わないと殴る。5、0」

「はや!ごふっ!」

と俺の正義の鉄拳が神崎の腹筋に直撃する。その後。

「神崎先輩に、何してるんですか!」

と輪廻の膝が俺の腹に勢いよく突き刺さった。

こ、この女。加減ってものを知らないのか…。

「急に何す、ってあれ?北川?」

「…大丈夫だ」

そう言いつつも、しばらくの間うずくまっている俺だった。


「「盗撮?」」

俺が回復した後、神崎の話を聞いて、思わず輪廻とハモった。

そして、神崎に不自然がられないように目で「お前じゃね?」と送ると、輪廻も無言で首を横に振るだけだった。

てか、お前はしゃべっていいだろ。

「なんか最近誰かにつけられてるっていうか、見られてる気がするんだよな…幽霊にでもとりつかれた気分だ」

「………。」

輪廻に再度「やっぱお前じゃね?」という視線を送るも、同じように横に振るだけだった。


とりあえず神崎と別れた後、ベンチに座って考えることにした。で、第一声。

「お前だろ」

「私じゃないです」

「お前以外に神崎を好き好んで撮るヤツがいるわけない。ということで犯人は春日井輪廻だ」

「そんなことありませんよ。それに私はまず根本としてカメラを持てません」

…くっ!完璧な推理だと思ったが…。

写真か、写真ねぇ…。

「熊谷秋奈…いや、ないな。忘れてくれ」

あの子が盗撮とかしたら五秒もたたずにバレるだろう。

「まぁ秋ちゃんはないですよ。私が神崎先輩の好きなの知ってましたし。…佐々木先輩とかどうですか?」

「どっちの?」

「女子のです。撮った写真を下級生に売り捌いてるかもしれませんよ?」

「……。」

どうしよう。俺は(一応)あいつの友人だからここは「そんなことするわけないだろ」的な言葉を言うべきなのに、容易に想像できて心の中で同意してしまった。


「いいこと思い付きましたよ、北川先輩!」

輪廻が弾んだ声で俺の名を呼ぶ。

…こいつが『いいこと』って言う時ってろくなことがなかった気がするが…。

「今日の放課後、神崎先輩を追跡しましょう!」

はい。予想通りろくでもない指令が出ましたよ。

「それじゃあやってること、盗撮犯と一緒じゃねぇか」

「アチラは犯罪。こちらは捜査です!天と海底ぐらい違います」

地を突き抜けて海までいったか。それは大分違うな。

と、半ば諦め気味の俺は、足下の水溜まりでストーカーのような自分の姿を未来視した。

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