第二話 大魔道士マーリン
世界の何処かにひっそりと存在していると呼ばれる「エルフの里」そこには、不思議な力を使いこなせる部族「妖精族」の中でも、特に強い力を持つと言われる種族、エルフが暮らしている。
古来より、何故かエルフは妖精族以外の部族には悪い目で見られており、他の部族は勿論、別の妖精族とも関わりを持つことは少なく、関わりがあってもそれは一部の面子にのみ許された事であって、友人と会い楽しく語らうと言うやり取りが行われることは無い。
そのためエルフには、他者との付き合いを避ける傾向を持つ者が多く存在するが、一人例外が居た。
自称大魔道士のマーリンは、幼い頃よりエルフの中で育ち、エルフとしての教育を施されながら、何故か他者との付き合いを避ける事無く、むしろ自分から他者に関わりを持ちに行く、好奇心旺盛と言う非常に珍しいタイプのエルフに育った。
何故彼女がそういう性格になったのか、それには理由がある。彼女は幼い頃より読書が大好きで、世界中で書かれた数多くの本に何度も目を通し、大きく広がる海や高くそびえる山、青々と茂る森と言った物にあこがれを抱いていた。一度でいいから、この目で見て見たい、と。
彼女はこれまで何度も里の外から出て、そのまま旅に出ようと試みるも、その都度大人のエルフに連れ戻されていた。その後、彼女が成人し自由に里を出入りできるようになった頃、彼女は一人の騎士と出会った。
短く刈り上げた金髪が特徴で、大木の如くがっしりと鍛えられた全身には、赤黒い鱗が所々に生えている。そして背中には「霊子大剣エクスカリバー」を背負っている。
「騎士様ですか?」
マーリンは彼の姿を見ると、警戒する事無く彼に近寄り、こう訊いた。
「一応な。」
騎士はこう答えると、
「私はウーサー、エンテラドラゴンだ。」
と、自己紹介をした。
「ウーサー様、貴方はこんな所で何を?」
マーリンはウーサーにこう訊いた。一方のウーサーは、
「様は要らない。」
と、言うと、
「この当たりに出没する賊を退治して、街に戻る所だ。」
と、マーリンに言った。
マーリンはウーサーの話を聞きながら、彼に訊いた。
「この当たりにはしばらく居るんですか?」
「まあ、そうするつもりだが?何故その事を?」
ウーサーがマーリンに訊き返すと、マーリンはこう言った。
「貴方さえよろしければ、私を弟子にして欲しいんです。」
マーリンの言葉に、ウーサーは驚いて言葉を失った。しかし、すぐにこう訊いた。
「私に弟子入りするのは良いが、私から何を教わりたいんだ?」
ウーサーからの問いに、マーリンは少し考えた。今までは
「エルフは他の部族や種族と関わりを持ってはいけない。持たざるを得ない場合は、極力エルフである事を隠す。」
自身の里にそういうしきたりがあるので黙っていたが、今回は構う事は無いと、自身がエルフであると明かして、
「今まで色々な場所で書かれた本で外の事は勉強しましたけど、私はこの目で外の世界を見て、世界を知りたいんです。だから、ウーサー様の見てきた世界の事を教わりたいんです。」
ウーサーに対し、こう訴えた。
一方のウーサーは、マーリンが必死に訴えるためか、一回息を吐くと、
「と言っても、私もそこまでロクな世界を見てきた訳では無い。私の思い出話で良いなら、いくらでも教えてやろう。」
と、マーリンに言った。マーリンは嬉しそうな表情を浮かべると、
「ありがとうございます!!それじゃあ…」
こう言って辺りを見回し、
「それじゃあ、明日あの滝の下で待っていますから、そこで色々教えてください。」
北の方角にある、大きな滝を指差し、マーリンは里へと戻って行った。
それ以来、マーリンは指定した滝の下で度々ウーサーと会って、彼から様々な話を聞き、護身用の突剣術などを教わったりした。突剣術は、マーリンが魔法を使う際に使用する錫杖を用いてる時に、接近戦になった時の為の対策の一環である。
ウーサーのする話は、まずは家の近所にある山に友人たちと登って秘密基地を作った事から始まり、騎士になるための学校に入った折に、友人の一人と同じ相手に好意を持ち、二人同時に告白した所、二人揃って振られた事や、学校を卒業し騎士となった最初の任務に赴いた折、身寄りを失った少女を二人保護して娘にした事、その後の任務で向かった高い山で、美しいワイバーンの女性と出会い恋におち、紆余曲折を経て結婚した事などである。
普通に訊けばただの思い出話兼惚気話で、普通の人ではすぐに飽きてしまうだろう。だがマーリンにとっては、外の世界で暮らしてきた者の経験した話と言う事で、何もかもが新鮮だった。
この時間は、ウーサーがこの近辺に滞在している限り続いて行くと思われていたが、現実はそうは行かなかった。ある日、いつも通りマーリンが滝のある場所でウーサーを待っていると、ウーサーがやって来た。ただし今日は、エクスカリバーを持っていなかった。その事をマーリンが訊くと、
「いざと言う時の為、家に送り返しておいた。」
と、ウーサーは答えた。彼が言うには、討伐した筈の賊が再び出て来たので、これから討伐に行くのだと言う。
その後、彼はマーリンにある物を見せた。それは小さくコンパクトにされた肖像画で、ウーサーと彼の妻なのだろう美しいワイバーンの女性と、彼女に抱かれる男の子の赤ん坊、ウーサーとその妻の近くに立っている、三人の美しい少女が描かれている。
「これって?」
マーリンが訊くと、ウーサーはこう言った。
「この前話しただろう、私の家族だ。故郷に残してきた。」
ウーサーが言うには、男の子の赤ん坊と三人の少女の母親であり、自分の妻である女性はしばらく前に亡くなっており、故郷の街で少女三人と赤ん坊一人で留守番をしていると言う。
「娘三人は、わが娘ながら癖が強くてな。喧嘩になって無ければ良いが。」
ウーサーはこう言うと、自身の娘と息子の名前を教えた。一番上の娘がモルゴース、二番目の娘がエレイン、三番目の娘がモーガン。そして、息子の名前はまだ決めていないと言う事をマーリンに教えた。
「息子の名前は、娘たちに一任しているんだ。どんな名前を付けるのか、今から楽しみで仕方がない。」
「そうなんですか。」
マーリンがこう返すと、ウーサーはマーリンにこう言った。
「私はこれから賊退治に向かう。この辺りは危険だから、君は里に戻るんだ。」
「でも…。」
ウーサーの言葉に、マーリンはこう返した。彼女自身、少しの間であるが彼の弟子となり、彼の人となりと騎士としての強さは理解できたつもりである。だが今の彼は、武器であるエクスカリバーを家に送り返してしまい、今持っているのは市販の剣である。そんなので上手く戦えるのか、と心配なのだ。
そんな彼女の心境を察したのか、ウーサーはマーリンにこう言った。
「息子の名前を呼ぶ日まで、死ぬつもりは無い。」
そしてマーリンに、里の人間に賊が出てくるかもしれないから気を付けろ、と伝えるように言いつけると、自身はその場を去って行った。
マーリンはその後、言われた通り村に帰り、里の責任者である自分の父親に賊の事を伝えようとした。しかし、自宅に帰っても父親は居らず、更には村の男の数人も里を留守にしていた。残っている住人に訊くと、
「何故か皆で出かけて行った。」
と、言っていた。
「賊が出るから、何か対策を立てに行ったのかな?」
マーリンは皆の留守をこう考え、そこまで心配はしなかったが、やはりウーサーの事が心配だった。様子を見に行きたかったが、自分も留守にして皆に迷惑を掛ける訳にも行かないので、思いとどまり里に残った。
その日以来、彼女がウーサーと会う事は無かった。
「…さん、マーリンさん?」
マーリンは、アルトリアの呼びかけに反応し我に返った、いつの間にか過去を回想していたのかと思うと、先ほどから気になっていた事を訊いた。
「ねえ、アルトリアのお父さんってさ…?」
アルトリアに、彼の父親に付いて訊こうとした。しかし、
「お父さん?良く分からない。」
アルトリアはこう答えて、父親とは物心が付いてからと言うもの、一度も口を訊くどころか、会った事も無いと言う。
(まさか、あの後何かが?)
マーリンは、アルトリアの言葉にこう思ったが、今その事を彼に訊いても、何も知らないだろうと考えて、話は一度やめる事にした。
しかしアルトリアは、
「でも、僕のお父さんがどうしたの?」
と、マーリンに訊いてきた。
「え?ええと…。」
マーリンは返答に困ると、適当にこう言った。
「その、昔君の持ってる剣に似た剣を持った人に会った事があるから…。」
「そうなんですか?」
アルトリアは、マーリンの心中を察してかそれとも違う理由でか、こう返した。
そして、先ほど邪魔者(赤帽子)を排除したと言う事で、街の中心街に入って行った。
ブリテン自体が小さい国なので、普通と比べると人は少ないが、それでもエルフしか居ない自身の里とは比べものにならない街の賑わいを見ながら、マーリンはアルトリアに言った。
「中心街だからそれ相応の施設は揃ってるんだね。魔道関係の物を売ってるお店はある?」
彼女はしばらく旅暮らしだったので、まともに様子を見ていない自身の錫杖「フォース・エレメンツ」の整備をしたいと考えているのだ。因みに、先ほどまで松明のような形状を取っていたが、今はただの錫杖に戻っている。
「僕は魔法が使えませんから、そういう店があるのかは分かりません。武器屋さんに行けば何か分かると思いますよ。」
アルトリアは、とりあえずこう答えた。この町に魔法関係の店があるかどうか知らないのは本当だが、魔法が使えないと言うのはある意味嘘である。エンテラドラゴンの能力を生かした、最早チートとも言える魔法が使えるのだが、姉三人に揃って、
「絶対に一生使うな!!」
と、言いつけられているので、黙っているのだ。
「それじゃあ、私は武器屋さんに行くから。」
「え?ご飯は良いんですか?」
すると、マーリンはこう言い残し、驚くアルトリアを背に彼の元を離れて行った。
「?どうしたんだろう?」
アルトリアはこう思ったが、マーリンに消費されたこれからの食料を調達するために、市場へと向かって行った。
一方、アルトリアの居る場所とは違う場所では、今朝アルトリアと出会ったレッドドラゴンの少年ガウェインが、鞘に入ったガラディーンを数人いる男の一人に突きつけていた。決して喧嘩などでは無い、彼は自身の背後に居る女性を男から守っているのだ。
「まったく、相手をしっかり観察すれば、自分がどう思われてるかは簡単に理解できるものでしょう。」
「何だよ、少し声を掛けただけじゃねえか。」
ガウェインの言葉に、巨人族の聖獣「キュクロプス」の男はこう言った。事の発端は、男が女性に話しかけ、女性がうっとおしそうにしているのをガウェインが見かねたのに始まる。
「ま、一発で相手の考えを理解できれば、友達も彼女も苦労しないか。」
ガウェインはこう言うと、女性を連れて離れようとした。すると背後からキュクロプスが、こう言った。
「別に野郎に声はかけないよ。」
この一言に、ガウェインは、
「お前、僕の事を知らないのか?」
と、訊いた。
「知ってるよ。この国の騎士団長、ロット様の御曹司ガウェイン様だろう。でも、お前が偉い訳じゃ無いだろ。」
男がこう言うと、ガウェインは、
「確かに僕は偉くないさ、でもね。」
と、男に言い返した。すると、女性はガウェインにこう言った。
「こ、この人たち、私の羽を見ようとしたんです!エッチな人たち何です!」
なぜ彼女が羽を見られるのを嫌がるのか、それは彼女が人と鳥の特徴を併せ持つ獣族の聖獣「ハーピー」だからである。この種族の聖獣の人間形態は、人間の体で本来毛が生える場所(頭は除く)に羽が生えているのだ。
「な、こんな真昼間にそんな破廉恥な!!」
ガウェインは思わずこう叫ぶと、
「もう許さない!!僕は綺麗な女性の味方なんでね!!」
と、キュクロプス達に宣言した。
「何だと!!やるのか!!」
キュクロプス達も同じように宣言し、にらみ合いが始まった。キュクロプス達は、巨人族の生まれであるが、その身長は人間と変わらないので、ガウェインといい勝負である。因みに、巨人族と言う名前の由来は、妖精族より筋力の類が強い事から来ている。
今まで様子を見ていた観衆たちは、気の弱い物は逃げ出し、気の強い物は喧嘩の様子を喧嘩を見物しようと残っている。やがて、ガウェインとキュクロプス達の戦闘が始まりそうになった瞬間である、
「あれ?なんで揉めているの?」
アルトリアの元を離れ、武器屋を探していたマーリンが現れ、皆にこう訊いた。
「え?」
一方のガウェインとキュクロプス達は、突然の乱入者に驚き、思わず高めていた闘争心を抑えてしまった。
マーリンは、そんな両者を見ると、
「成程、君が良い方で、君たちが悪い方だね。」
ガウェイン、キュクロプス達の順番に言った。
「流石エルフ、立った一発でジャッジした。」
ガウェインがこう言うと、
「こ、このぉ…!!」
キュクロプスの内、ガウェインと戦いに陥りそうになった男がこう言うと、違うキュクロプスがマーリンをまじまじと見ながら言った。
「へえ、良く見れば結構美人じゃねえか。しかも、見た感じ胸元と腹が丸出しになるような服を着てるとか…」
マーリンは先ほど赤帽子に襲われた折、アルトリアの技の誤爆で服の胸元だけを切り裂かれてしまっている。服をずり上げて胸が隠れるようにすると、落下しないように縛っている為、お腹が丸見えの状態になっている。
そして、その男が彼女に手を出そうとした瞬間である、
「…触らないで。」
マーリンはこう言って、男の手を弾いた。口調自体は落ち着いているが、先ほどまでの明るさが微塵も感じられない。彼女自身好奇心が強いが、それなりに礼儀は弁えているので誰に対しても(彼女なりに)遜って接するが、気に入らない相手に対してはこうしてエルフの気位の高さを惜しむことなく発揮するのだ。
一方のキュクロプスの男は、マーリンの様子を見ながら、
「むしろ、そういう服装をしている相手に触れるな、と言う方が無理だと思うがな。」
と言って、懲りずに手を伸ばしてきた。なので、マーリンはどこからか錫杖を取り出すと、松明の形状にして先端から熱風を発した。微量な熱だったのでキュクロプス自身は火傷しなかったが、突風に煽られて転んでしまった。
「何だ?!やるのか!!」
転んだ男は起き上がりこう言うと、よせば良いのに、投げナイフを投げつけた。
「キャア!!」
喧嘩が始まったと言う事で、見物者は揃って逃げ出した。
一方のマーリンは、松明の形状をした錫杖を、今度は団扇を思わせる形状に変えた。それを大きく振ると、先ほどの熱風を越える暴風が吹きすさび、飛んでくるナイフが方向を変えるのは勿論、キュクロプスも大きく吹っ飛ばされた。
「くそ、アイツだけならまだしも、俺達まで誤爆しやがって!!」
マーリンに絡んだキュクロプスと違い、傍観のつもりで大人しくしていたキュクロプス達は、怒りが頂点に達すると、どこからか木の棍棒を取り出した。
マーリンはその様子を見ながら、錫杖の形状を再び変化させた。団扇の形状から、先端が細く反対側が広い、指を引っかける出っ張りがあると言う、独特の形状を取る筒に変化させた。ネガワールドには存在しない、ポジワールド(人間界)で言う所の「銃」と言う武器である。
「やっちまえ!!」
キュクロプスの一人が飛びかかると、マーリンは少しも慌てる事無く筒の先端をキュクロプスに向けると、筒に付いた出っ張り(引き金)を引いた。その結果、筒の中から大量の水が吹き出し、キュクロプスの体を大きく吹っ飛ばした。
「魔法か?!ふざけた真似をしやがって!!」
キュクロプスの一人が吹っ飛ばされると同時に、違うキュクロプスがマーリンが近寄り、棍棒による一撃を与えようと、棍棒をぶんぶん振り回し始めた。
マーリンはその攻撃を回避しながら、再び錫杖の形状を変化させた。所謂「長消火銃」から、今度は三角形の先端を持つ、スコップを思わせる形状である。
「スコップがどうした!!」
こう叫びながら振り下ろされたキュクロプスの攻撃を回避したマーリンは、一度大きく距離を取るためその場より飛び退くと、花屋の近くに着地した。そして、
「すいません、少し借ります。」
店の店主にこう言うと、薔薇の苗が植えられた大きな植木鉢の土の中に、スコップの先端を少し突っ込んだ。
結果、鉢植えの薔薇の苗は、一瞬で大輪の花を咲かせた。そればかりか、薔薇の花はまるで猛獣のようにキュクロプスに襲い掛かると、大きく投げ飛ばしてしまった。
「ありがとうございます。ああ、この薔薇は後数分で元に戻ります。」
マーリンは、目の前で起こった出来事に驚き、腰を抜かす花屋の店主にこう言うと、錫杖を松明の形状に変化させ、先端からエンジンのような勢いで炎を発した杖に乗って、その場を後にした。
一方、ハーピーの女性を逃がした後、陰から様子を見ていたガウェインは、こう呟いた。
「凄いな、基本的な魔法とはいえ、四属性の魔法をあんな滑らかに発動させるなんて。」
マーリンの技術に関心していたガウェインだが、すぐに違う考えに囚われた。時計を見れば、丁度お昼時である。
「ご飯に行こう。」
ガウェインはこう言うと、その場を後にした。
登場人物
マーリン (エルフ)
年齢 218歳(人間に換算すると、21歳)
性別 女
出身地 エルフの里
部族 妖精族
属性 炎、水、風、大地
武器 錫杖フォース・エレメンツ
得意技 炎、水、風、大地属性の魔法
趣味 読書、旅行、脱走
家族 父
好きな物 本の中に描かれる光景、幸せな展開
嫌いな物 自分勝手な行い、不幸な展開
備考
第一話冒頭で、休火山の爆発をただ事だと考えなかった張本人。自分の暮らす里を飛び出し、世界を救う騎士団を結成すべく行動している。
この小説のヒロインその一。長い金髪と青い瞳が特徴の女性。
エルフでありながら好奇心旺盛と言う珍しい性格の持ち主で、度々里を抜け出している。十数年前にアルトリアの父である、ユーサーと出会っている。
常人と比べて遥かに長生きしているが、それはエルフが長寿である故であり、エルフの中ではまだ若い部類に入る。大魔道士と言う称号は自称であるが、誰よりも経験は多く積んでいる為、大魔道士の称号に恥じない魔法を使える。
錫杖フォース・エレメンツ
マーリンが武器として使用する特殊な錫杖。長い事使用していたためか、現在はガタが来始めている。
彼女の扱う四属性の魔法を強化し、発動の補助が行う。使用する魔道によって形状を変化させる機能があり、炎属性の場合は松明、風属性の場合は団扇、水属性は長消火銃、土属性の場合はスコップを思わせる形状に変化し、その属性の力を高める。