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星空の下で。  作者: Ruco
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散歩に行って……

「…私の……好きな人は…前の学校にいた人だよ…」



私は今にも泣き出しそうだった。


宙生が死んでから今日まで約半年間、私は数え切れない程泣いた。


宙生を思い出すだけで、名前を聞くだけで泣いてしまうときもあった。


でもこの街に来てからは強くなろうと心に決めた。ここで泣くわけにはいかない。


杏奈が心配そうに見つめてきて、私の泣き出しそうな顔を見て驚いた。


「ごめんっ!思い出しちゃったよね……」


杏奈がとても必死な顔で謝って来たので、心配かけまいと笑ってみせた。


「大丈夫だよ…杏奈は好きな人いるの?」


「いないよ、前はいたんだけどね~……やっぱり冷めやすいのかなー」


それから杏奈は笑いながら過去の恋愛について話してくれた。




入学式の準備も終わり、杏奈とは帰る方向が違うので別れを告げてそれぞれ帰って行った。


家へ帰っても荷物の整理が終わったから何もすることが無い。


「散歩して来ようかな…」


履き慣れたスニーカーを履き、家に鍵を掛けて外へ出た。


少し歩くと階段があり、登ってみると更に道が続いていたので進んでみた。

しばらく歩いていても団地ばかりが続き、徐々に道は狭くなっていった。


「ここも団地かぁ、そろそろ帰ろっかな…」


振り返り、来た道を戻ろうとしたがどの家も似たような家ばかりで来た道が分からなくなってしまった。



「もしかして……迷った…?」


私は途方に暮れて公園のベンチに座った。


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