僕と沙羅と上野動物園のパンダ(200文字小説)
本編が終わっていないのに“番外編”を書いてしまいました。本編の出来事を感じさせない平和な日常です。
僕の実家は東京の谷中にある。
沙羅が生まれてから、毎年、上野動物園の年間チケットを2枚送ってくる。
僕の分と沙羅の分だ。
年間チケットは通常の入場料金の4倍の値段だ。
つまり、4回は帰って来いという両親のメッセージなのだ。
最近、上野動物園にパンダがやってきた。
沙羅はとても楽しみにしている。
「春休みにパンダを見に行こう」と僕。
「お爺ちゃんとお婆ちゃんに会いに行くんだよ」
沙羅が言う。
でも、手にはパンダの絵本。
ちょっと一息…。
本編もいよいよ佳境に入って行きます。果たしてどんな結末になるのでしょう?