第18話 溶け合うひと時
ルークが寝室の扉を開けた。
寝室にはマホガニーで飾られた天蓋付ベッドが置かれ、ステンドグラスのナイトスタンドが淡い彩りで部屋全体を照らしていた。
ベットには夜着を纏ったエリザベスが、恥ずかしげに座っていた。
シースルーの柔らかな布地が、ほんのりと艶やかな肌を浮かび上がらせている。女性らしい柔らかそうな連なりと、薄く色づいた頂も透けて見えた。
「ルーク……」
「綺麗だよ」
エリザベスの肢体を、ルークは見ていた。
「そっそんなに、じろじろ見ないで」
エリザベスは恥じらい、首まで桜色に染め上げた。
ルークは彼女の隣に座ると、ウエストへ腕を差し入れ、たぐり寄せた。
「エリザベス、愛してる」
ゆっくりとスローモーションのようにお互いの顔を近づける。エリザベスはゆっくりと瞳を閉じた。
ルークはやさしく唇を重ねた。
「うふ……」
いつくしむように唇を合わせる。唇の間を割ってゆっくりと舌を滑り込ませた。
「るうっ……」
ルークは強く舌を絡めた。
二人は燃え上がるように深いキスを続けた。
「はあっ……」
ルークが唇を離す頃には、エリザベスの呼吸はすっかり上がっていた。
彼女は期待と不安で小刻みに震わせている。
「エリザベス……」
彼女を背中から包み込みむようにして、耳朶に吐息を吹き掛けるように囁いた。
名を呼ばれただけで、彼女の頬がいっそう朱く染まる。
「はうっ……」
薄布の上からゆっくりと、脇からアンダーバストにかけて触れるか触れないかぐらいの感じでなぞった。
何度かやさしく往復させる。
うっすらと開かれた彼女の瞳は、潤んできていた。
ルークは三本指をアンダーバストに当てて、親指を脇とバストの境目に置く。
掬い上げるようにやんわりと揉み始めた。
「んっ、くはぁ……」
こなれてきたところで、すばやく彼女の柔肌を包み隠していた夜着の肩紐を外し、するりと脱がしていく。
女神のようなバストが露になった。
「美しい……」
「やっやだ……あまり見ないで……」
ルークは、まろやかな隆起に掌をおき揉み解していく。優しく全体を包み込むように。
彼の指先が彼女の心拍に合わせて、滑らかな肌を変形させていく。
朧げに開いたエリザベスの唇から甘い声が零れ始める。
鎖骨に沿うように、肩から首の側面へゆっくりと彼の舌が歩んでいく。
そのまま彼女をそっと横たえる。
二人はいつしか一糸纏わぬ姿となっていた。
お互いの体温が感じられる。
「愛しているよ」
「わっ、私も……」
「さあ、いいかな」
エリザベスは無言で頷く。
衝撃にエリザベスの身体が激しく戦慄いた。
「君と一つになれたよ」
「ちょっと痛いけど、一緒になれたのね、うれしい……」
「僕もだよ、愛しているよ」
しばらくそのまま、お互いの体温を感じながら、まったりする。
「ルークありがとう。今日は一生忘れられないわ」
「僕もだよ」
お互いにやさしくキスをした。 二人は溶け合うようなひと時を過ごした。
「次の戦い、勝とうか」
「はい」
二人は思いを新たにしていった。
新年企画終了です。亀更新に戻りますが、今後ともよろしくお願いします。