ヒットラーについて、語ってやる!
ヒトラーの名前は知っていても、具体的に何をした人か? 全て答えられる人は殆どいない。何故なら負の部分しか語ってはイケない空気(雰囲気)だから。しかし、それでは臭い物に蓋をしただけ。だからフタを開けることにしよう。
独裁者の名前を4人挙げよ……と、問われれば。
スターリン、毛沢東、ポル・ポト、そしてヒットラーの4人を挙げる。
この中で最も良い政治家を挙げるとなると……。
ヒットラーがダントツだ。
それどころか、ヒットラーは名君とし、名前を残していたかもしれなかった。
第一次世界大戦後、ドイツはボロボロになった。
しかも国を立て直そうとした矢先、世界恐慌が襲った!
恐慌が起こった1929年以降。
ドイツの失業者の数は900万人を超えた。
バブル崩壊後の日本ですら、1番失業者が多かった年が約300万人。
当時のドイツがどれ程の地獄だったことか…。
そんなドイツを、ヒットラーは4年で立て直した。
疾風怒濤、電光石火の勢いで成してしまった。
空前絶後の偉業である。
要となったのが、イギリスの経済学者ケインズの唱えた【有効需要の原理】
通称・ケインズ理論。
内容は需要を増やして失業者を吸収してしまえ。
ダムに道路や橋。発電所をバンバン造れ!
その結果が大成功!
900万人いた失業者は60万人に減った。
ドイツ国民は狂喜乱舞!
日本のバブルの熱狂が霞んでしまうだろう。
(この男に任せておけば、万事うまく行く)
そう思っても無理は無い。
次は領土奪還だ!
ヒットラーの読みは以下のようなモノだ。
「武力をチラつかせれば、各国はヨーロッパでの大戦争を避けるために譲歩するだろう」
ヒットラーの読みは当たった。
結果、スロバキアのズデーテン地方はドイツに割譲された。
ドイツ国民はお祭り騒ぎ。
ユダヤ人が急に居なくなった事など、忘れてしまっただろう。
そして、大戦争【第二次世界大戦】に突入!
新聞に踊る破竹の快進撃!
始まった当初は
『ドイツにもナポレオンが現れた!』
と、思ったかもしれない。
しかし、終わったら焼け野原。
もし、ヒットラーがドイツを立て直した辺りで、亡くなっていれば…。
ユダヤ人虐殺をしなければ…。
評価はまるで違っていただろう。
名君と暴君は紙一重。
コインの裏表。
政治家を評価する時は、裏も表もしっかり、見て判断する必要がある。
『悪い事をし続ける事も、能力の高さの現れだ』
社会学者・小室直樹が述べていた。
悪い事をすれば普通は捕まる。
組織なら、やり続けようとすれば、周囲から止められる。
息を吐くように悪事をし続けるのは、並大抵ではない。
政治家とは悪党でないと勤まらない。
息を吐くように何を成すのか?
それを見極めるヒントが、歴代の独裁者にあるのかもしれない。
追伸
このエッセイを読んで、独裁者の全てが分かるワケでは無い。
私の解る範囲で、可能な限りコンパクトに纏めただけ。
広くある程度、深い知識を得られたと思われれば、幸いです。