35.デートの始まり!
今日も来てくれてありがとう!
最近、PVが絶好調です!
めちゃくちゃ嬉しい!
◆
――翌朝。
お日様が登ったエメルドラは途端に極寒から温暖へと変化を遂げ、昼につれて高温になっていく。
昼ピークと夜ピークの温度差は驚きの50℃!
故に、エメルドラの人々は目まぐるしく服装を変えたり、腕まくりをするのである。
最近の流行りのファッションは、魔力の吸着力で袖や半ズボンになれる切り替え式のものである!
袖をちぎったりはりつけたりすることで、何度でも長さ調節が可能!
さらに熱をくわえると通気性が増し、冷えるとたちまち熱を放出するというスグレモノ!
んな事はどうでもいい。
そんな気候のエメルドラの宿泊施設に一人、艶かしい素足を拝みながら土下座をする者がいた。
「――ってことなんだ! 分かってくれプリム! この通りだ!」
無様にもプリムの前で土下座をするのは、勇者アレン!
こんな姿、アレンを転生させた女神が見たらたちまち泣き出すだろう。
なんとも滑稽な画である。
「つまり、昨日の淫乱娘とデートする……ってことでしょ?」
「断じてハピアは淫乱じゃない! 信じてくれよ俺を!」
と、アレンは目の前で椅子にふんぞり返るプリムを見る。
――彼女は、ユカタと呼ばれる服を着ている。
そのユカタは基本的にはズボンを履かない。
それ故、足を組むとプリムのパンツが完全に丸見えなのだ!
「桃色……」
「そのデートが今日の正午からあると。それの許可を取りに来たと?」
「そ、そうっす! 頼むぜプリム! 彼女のために俺に一肌脱がせてくれんか!」
「ひ、一肌は脱がさせない! ……けど、話を聞く限りハピアって子は可哀想ね。むー」
プリムは生脚をアレンの前で揺らし、綺麗な五本の指先に視線が集中する。
なんと艶かしい事か。
「――分かったわよ! 行ってきなさい! その代わり、ぜっっっっったいにエロ禁止ね! 絶対よ!」
「ほ、本当か!」
「土下座までさせて、『やっぱ嫌』は流石に気が引けるもの。だ・け・ど! 私から条件を出すからね!」
プリムは立ち上がると、エチエチな桃色パンツはユカタの中へと消え、「ちぇっ」とアレンの口が言う。
「これはアレンだけのデートじゃない! ハピアちゃんが幸せになるための最後のアトラクションよ! 張り切っていきましょう!」
プリムはぐっと拳を掲げ、次にピース!
「おー! ……ん、どういう事だ?」
◆
――正午間近。
エメルドラの中心街の噴水の周りには人が多く、皆デートの待ち合わせ場所として利用している。
そんな噴水前に、青髪ツインテールの少女がソワソワと。
「……アレンさんが私とデートしたがってるなんて!」
『あぁ! 昨日の夜にアレンからデートしたいって言われんたんだよ! やるじゃんかハピア!』
「えー、ホントかなぁ?」
『マジマジ! アレンのやつ、ハピアを見た途端、顔を真っ赤にするぞ!』
「へぇ……なんか緊張するなぁ」
ハピアは両手を合わせ、胸に当てる。
彼女は、爽やかな白いと緑のドレスのような服で身を包み、スカート部分はシースルー。
ハピアの美しく長い足が強調され、噴水の周りの人々は目を奪われる。
――そんな彼女を迎えにある男が。
「ハピア!」
「あっ、きたきた!」
ハピアは黒髪のイケメンに向かって手を振ると、
「お待たせ! 急に悪いなハピア!」
「いいよアレンさん! 突然デートしたいだなんて、大胆だね!」
ハピアはニコリと笑いアレンの隣に立つ。
「昨日、少しハピアのことが気になってな。誘ってみたらまさかのおっけぃ貰ったからさ!」
――と、アレンは照れ隠しで頭をかく。
「ってことは、アレンさんは私の中にピュロナがいるのは知ってるってことだよね?」
「あぁ。ピュロナにデートしたいって頼んだ。理解してるよ」
「……そうなんだ。ま、そんなことより! 早くデートしよ! お腹減ったんだ!」
ハピアはアレンの左手をとり、右手の指を絡める。
さながらカップル。
こんなことされた事がないアレンは少しビクっとすると、
「アレンさん、もしかして緊張してるの?」
「ま、まぁな」
「ははーん、さては本当に女の子とデートするのは初めてだな?! アレンさんみたいなイケメンがそうだなんて意外だなー」
「いいだろぉ! じゃ、とりあえず飯屋に行こうぜ!」
「うん、アレンさん!」
――アレンとハピアは手を繋ぎ、寄り添いながら噴水から離れていく。
そんな中、その二人を追いかける影が二つ。
「プリムちゃん! 走らないでよ! 偽装魔法の範囲から出ないで!」
「ぐぬぬぬっ! あの小娘、あんなにアレンとくっついてる! 許せないわ、ぬぬぬっ!」
――嫉妬の塊オバケとそれに付き合わされる金髪美女は、ハピアに悟られないように魔法を駆使しながらついていくのだった。
◆
魔王城。
「――はぁ、はぁ!」
ゆらゆらと魔王の玉座の前に跪く女が一人。
「ほう、無様だな」
「ガルガナック様! ――ワタクシめ、帰還致しました」
ボロボロの体を引きずり、緑色の体液塗れの二枚の布を胸と腰に巻き付けた女。
褐色の美しい肌、艶かしい素足。
「ペネザードよ、何故ここへと戻ってきた?」
「……ワタクシにはここしか帰る場所がないからです」
「しかし、貴様は勇者ごときに遅れをとった。それはつまり死。役に立たぬものを排除せよと命じたが、貴様も定義域内にある。――言いたいことはわかるな、ペネザード?」
魔王・ガルガナックは真っ黒な煙のような身体から巨大な腕を出し、ペネザードの体を鷲掴みにする!
「くっ! ガルガナック様!」
「――貴様、戦闘中に『魔王を超える』と口走ったな? それはどういうつもりだ?」
「それは……言葉のあやでございます! 私は、この体に『ティフォル』の子を宿しております! それを使えば更なる強い遺伝子を産むことが出来る! そう、私はそのために戻ってきたのですよガルガナック様!」
ペネザードは苦しみの浮かべて、唇をよく噛み締める。
「――ほう、どういうことだ?」
「私の体にあるティフォルという竜人族の男の遺伝子、そしてガルガナック様の遺伝子が掛け合えば、まさに最強の存在が完成する! ――私はそのために魔王城に戻ってきたのです!」
「ふむ、愚かな。だが、それは実に面白い。ペネザードよ、よくも」
「――私と交尾しなさい、魔王様! 私の体にあなたの全てを注ぎ入れなさい! あは、は、あっはっははははははは!」
読んで頂きありがとうございました!
ーー感動作、になったらいいな。
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