表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
序章 幼女としての生活
8/155

第8話 昼ドラ展開


 え? 将吾? 浮気か? 殺すぞ?


「うおっ!」

「どうかしましたか? 将吾さん?」

「いや、後ろから悪寒が……」


 まあ、アリサに聞こえてないのが幸いだな。でも、浮気なら殺す。俺は許さんぞ。


「気のせいじゃないか? それよりも将吾はいいのか? 奥さんと娘さんだっているのにこんな所で油なんて売ってて」

「いいんだよ。俺にとっては優里も大切なんだよ」

「将吾さん……」


 はい、確定。死ね。俺の命を無駄にした罰を受けろ。


「イリス!? 大丈夫!?」

「大丈夫……」

「絶対大丈夫じゃn……」

「冷めちゃうから早く食べよう」

「はい……」


 食べ終わったら殺す。


「なんかさっきから凄い悪寒がするんだが……」

「顔色悪いぞ。大丈夫か?」

「将吾さん、私送りましょうか?」

「いや、大丈夫だ。もう少ししたら帰ろう。それで優里、明日付き合ってくれるか?」

「はい、いくらでもお付き合いさせていただきます……」


 さて、どう殺してやろうか。


「ちょっとお手洗いに行ってくる……」

「そ、そうか。じゃあ先に食べてるな」



 数十分後…



「ご馳走さまでした」


 よし、殺しに掛かるか。


「イリス? 大丈夫? 凄い黒いオーラ出てるよ?」

「気のせい」


 俺はタブレットを取り出した。そして、将吾にメールを送る。


ブブブブ……

「ん? メールか、イリス? 珍しいなどうしたんだ?」


『呪 殺 死』


「うわっ!」

ガタン!

「どうした!?」


 将吾が驚いたあまりに将吾のテーブルが揺れた。俺は席を立った。


「パパ……有罪……」

「イリス!? 何故ここに!?」


 するとアリサが席を立った。


「将吾? どうしてここにいるの? それにその女の人は? もしかしてさっきからイリスの様子がおかしかったのって……」

「アリサ!? いや、これは違うんだ!」


 貴様に弁明の余地はない。


「死刑……」

「イリス! 待ってくれ! 全部説明するから!」

「うっひゃー将吾さん昼ドラ展開とかマジリスペクトっす。」

「お前は黙ってろ! イリス、これは仕事なんだよ」


 は? そんな嘘が通じると思ってるのか?


「イリス、1回ストップ! とりあえず言い訳だけ聴きましょ? 将吾だって何か言い訳があるはずよ!」

「なんで俺が浮気してること前提なんだよ……優里はコイツの同級生で、患者さんなんだよ。明日は最後の手術があるんだよ。その打ち合わせをしてたんだよ。それで、その横にいる人はコイツの妻なんだよ」


 へー


「どうも優里です」

「どうもコイツだ!」

「どうも妻です~」


 なんだコイツらは……お前ら今後登場しないだろ。


「言い訳はそれだけ?」

「信じてない!? イリス! 信じてくれよ! 俺がお前たちを裏切る訳ないだろ!」


 ……そういえば最近この辺で水族館が出来たらしいな。


「……それだけ? 私は最近できた水族館に行きたいなー」

「お前、歪み過ぎだろ。素直に水族館行きたいって言えよ。それくらいならいつでも連れて行ってやるよ」

「イリスもまだまだ子どもねーそういえば私は最近靴が古くなっちゃったなー」

「お前もか」


 そして水族館は明後日に行くことになった。


「可愛い娘さんですね」

「だろ? 俺の自慢の娘なんだ!」

「あの将吾がここまで親バカになるなんて大学の時じゃ考えられなかったな」


 ああ、この人大学で知り合ったのか。道理で仲良しな訳だな。将吾が今さら仲良しになれる奴なんて居ないからな。だって、医院長だし。


「そうですね。あの将吾さんがここまでバカになるなんて……」

「せめて親を付けろ! 親を! そ、それよりもイリス、オムライスの玉ねぎがまだ残ってるぞ!」

「うっ」


 話を逸らして俺に矛先を向けるな! だいたい玉ねぎくらい気にすることないだろ!


「イリスちゃん、好き嫌いはダメよ?」

「……」


 アリサ、言われてるぞ。いいのか?


「なんで私を見てくるの……」

「そういえばアリサも好き嫌い多いよな?」

「うっ」


 よし、話を逸らすことに成功! アリサ、すまん。だが、俺に野菜の好き嫌いの血を与えたのはお前だ。ちゃんと責任とれよ? 前世じゃ俺は好き嫌いなんてキノコ類と中華料理と漬物と……沢山あるな。アリサのせいだけじゃなかったな。


「ダメよ。あなたも母親なんだからきちんとしないと娘さんにバカにされるわよ?」


 安心しろ、そいつはきちんとすることは出来ないし、既に俺からバカにされてる。つまり、手遅れだ。


「ふっ……」

「イリス!? ちょっ! 今のなに!? 今絶対私をバカにしたでしょ!」

「まあ、うちは見ての通りだ。アリサはドジだし、既に手遅れだ。まあイリスもドジなんだが…」

「将吾さんの血は継承されないのね……」

「お疲れ様です。もう二人目とか諦めたらどうですか? イリスちゃんが増えますよ?」


 なんか慰めてるし……しかも何で俺が分裂するみたいな感じで言ってるんだ……


「それは無理だ! アリサが最高過ぎるからいつか必ずできる! アリサはな! ……」


 俺は妻と名乗った人に耳を塞がれた。気づいたら多くの人がこっちを見ていて、アリサは恥ずかしそうにしていた。

 そして、見事なまでに出禁になった……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ