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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
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第54話 マイハリセン・イズ・ビューティフル

 PVって上がる時はなかなか上がらないのに減るときは突然と減りますよね。何ででしょうか?



「えっと……とりあえずこの『ショートソルオールミルクココアアドリストレットショットマッハキリマンジャロメニーシロップ、スイカチョコレートバナナアドイチゴホイップダブルグレイト……フルフルリーフカプチーノ☆アルゴリズムアストリア@ナナセリュウダークモカラテ!!』を1つください」


 よしゃっ!! 言えたぜ!


「了解。『ショートソルオールミルクココアアドリストレットショットマッハキリマンジャロメニーシロップスイカチョコレートバナナアドイチゴホイップダブルグレイトフルフルリーフカプチーノ☆アルゴリズムアストリア@ナナセリュウダークモカラテ!!』1つね」


 すらすらと言いやがる……まあ、仕事ならそうか。


「わんっ!(俺はお前が好きだ! 付き合ってくれ!)」

「わふっ!(私も大好き、アレしよ!)」


 犬同士の恋愛というものはここまでスピーディーに進むものなのか……


「わんっわんっ!(あっ、んっ……主見ないで……)」


 ここで始めるな! 向こうでやれ!!


「あら? スバルもうルーシーちゃんと仲良しなのね。普段は他の犬が来ても興味なさそうにしてるのに」


 さすがにえっちなことしてるとは言えない……


「はい、イリスちゃん。『ショートソルオールミルクココアアドリストレットショットマッハキリマンジャロメニーシロップスイカチョコレートバナナアドイチゴホイップダブルグレイトフルフルリーフカプチーノ☆アルゴリズムアストリア@ナナセリュウダークモカラテ!!』よ。お会計は無料券貰ったから要らないわ」


 見た目は普通のコーヒーなんだな。


「ありがと。じゃあいただきます!」


 ふむ、味は……


「にがい……」

「やっぱり? イリスちゃんには苦いと思ったの。はい、これで口直しして」


 月美さんはブラックなコーヒーを出してきた。


「この流れはおかしくない!?」


 なんでコーヒーの口直しがブラックコーヒーなんだよ!


「冗談よ、はいお水」

「ありがと、月美さんは……」

「そろそろ月美さんって呼ぶのやめてくれない?」


 もしかして嫌だったのか?


「えっと、じゃあ三日月さん?」

「はぁ……私、イリスちゃんとお友達になれたと思ったのに……」


 あっ! もしかして……!!


「月美ちゃん?」

「嬉しい♪ お団子サービスしちゃう♪」


 なんかよくわからないけど、『お団子を手にいれた』

 『お団子』はポケットに……入るかい!!


「何で心の中で1人漫才してるの?」


 何で俺の心が読めるの!?


「漫才なら私が相方やるわ!」

「お前がやるのかよ!」

スパーン!


 俺はコートの中に入ってる『マイハリセン』で月美ちゃんを反射的に叩く。……いい音なったな。


「はっ!! ご、ごめん! つい癖で! あっ!」

パリンッ!


 俺はコップを落として割ってしまった。


「ごめんなさい!」

「気にしないで。これぐらい大丈夫よ」


 月美ちゃんはホウキと塵取りでコップの欠片を回収して、床を掃除した。

 お店とか手伝ってあげたいが、手伝ったら迷惑掛けそうだし、ここは何もしないべきだな。


「にしてもまさかイリスちゃんも『マイハリセン』持ってるなんて驚いたわ」


 え? その言い方は……まさか!?


「私も持ってるの!! 凄い偶然ね!」


 月美ちゃんが『マイハリセン』を見せてきた。


「月美ちゃん!」

ペシンっ!

「2人でハリセン持っててどうするのよ!」


 俺は月美さんに『マイハリセン』で叩かれた。

 やはり『マイハリセン』は素晴らしい。叩かれても痛くないから叩く側も遠慮がいらない。これこそが『マイハリセン』の特殊能力だ。


「まあ、それは光ちゃんがやってくれるよ」

パシンッ!

「お前がやるんじゃないのかい!」


 ……なんで俺たちはこんな所で漫才披露してるんだ?


「ふふふ……イリスちゃん面白いわ! ーーっ!?」


 ん? いきなり驚いてどうしたんだ?


「イリスちゃん、ま、窓からガン見してくる怪しいおじさんが……」

「あっ」


 護衛のおじさんたちが窓に顔をつけてこっちを見ている。

 キモいから遠くで見守っててくれ。わざわざ窓に顔をつけるな。


「護衛だから大丈夫だよ」

「イリスちゃんは可愛いから護衛必要だもんね」


 ……そうですねー誘拐されましたもんねー誘拐犯のボスはホモでしたけどー


パシーンッ!

「何もツッコまないんかい!! ……あっ、お客さん。ちょっと待ってて……いらっしゃれー」


 !? なにそれ!? まさか毎回違うのか!?


「あれ? イリスちゃんに月美ちゃんじゃん」

「「光ちゃん!?」」


 何故ここに!? とりあえず今するべきことは!


スパーン! ペシンっ!

「「はよボケせんかい!!」」

「うぇっ!?」


 俺と月美ちゃんが同時に光ちゃんを叩いた。

すると後ろにいたマネージャーさんらしき人が声を掛けてきた。


「わたくしこういう者です」


 小林……雄大? 確かこの名前って……


「護衛辞めたの?」

「え? ……あーあれはたまたま友人に誘われてやってたんだ。ほら、あのサングラスしてる方の男。本職は映画作成の仕事なんだが、何故か毎回変なことさせられてるんだよな……今なんてマネージャーだし」


 芸能界にまで飛ばされてるのか……お前絶対芸術センス皆無で追い出されたやつだろ。よくわからない仕事させられるとか乙であります!


「さっそくだけど取材いいかな?」

「「え?」」


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