表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
31/155

第30話 這いよるな! ジー子(幽霊)さん!


 あれ? 俺は確か保健室で普通に寝てたはず。じゃあ何故俺は両手両足を縛られて保健室で寝てるんだ?


「起きましたか?」


 目の前にイリヤちゃんがいた。

 嫌な予感しかしないな。二度寝するか。


「すぴぃ……」

「ちょっと! 起きなさい! 今完全に目が合いましたよ!」


 ちっ、無駄だったか……


「それでこれは何?」


 すると小鳥と光ちゃんが近づいて来た。


「私たちが縛った」


 ……お前お前らが犯人かよ! 何故に俺は縛られた!? 何かしたのか!?


「なんで縛られてるの……」

「んー、なんとなく?」

「なんとなくで縛られて堪るか! 早く解いてよ! 私は早くルーシーと遊びたいの!」

「そんなにルーシーと遊びたいのか!」

「はいっ!」

「よろしい、では解いてあげよう」


 ルーシーの権力強っ……最強かよ……でもお前(小鳥)、そのルーシーにめっちゃ怯えられてたぞ……


 俺は小鳥に紐を解いてもらった。


「えっと……イリヤちゃんは何用に?」

「い、いえそんなたまたまです! べ、別に寝顔が可愛いくて気づいたら時間が経っていた訳じゃありません!」

「別にそこまで聞いてないよ……」


 コイツ誤魔化すの下手だな。しかも秘密とか全部言っちゃうタイプだな。俺の周りには一般的な女子は来ないのか……


「ところでルーシーって誰ですか?」

「ん? 白くて、まだ小さいんだけどね。凄い可愛いんだよ!」

「(妹……でしょうか? 妹さんはイリスちゃんに似て肌が白いのですね)」

「それで「よくイリスちゃんにペロペロしてよね」……うん、そうだね」


 代わりに小鳥が(余計な)説明をしてくれた。


「ペロペロ!? ちょっとそれは大丈夫なんですか!」

「え? これくらい普通じゃないの?」


 犬ならこれくらい普通するものじゃないのか?


「普通なのですか!? それは育て方が間違ってるんじゃありませんか!?」

「失礼な! 昨日買ったばかりなの!」

「狩った!?(えっ!? 妹を狩った!? どういうことですの! もしかしてこの人相当ヤバいのでは!?)それって法律的には大丈夫なのですか!?」


 ん? イリヤちゃん頭大丈夫か? ただの犬買うのに何故法律で引っ掛かるんだ?


「え? 普通に大丈夫じゃないの?」

「アウトですよ!?」

「ええっ!?」


 ……あっ、もしかしてロシアではペット買うのに法律に引っ掛かるのか。なるほど納得。


「ロシアじゃアウトかもしれないけど、日本じゃセーフだよ」

「セーフな訳ないでしょ!? 頭おかしいんじゃないですか!」

「おかしくないよ! 寧ろそっちがおかしいんじゃないの!」


「(どんどん面白い方向にズレていくわ……面白いなぁ……)」


 それから数時間謎の議論を行った。逆に言うと数時間もの間、双方勘違いに気付かなかったのだ。小鳥を見るとニヤニヤしてたからアイツが犯人で間違いない。


「そうそう、明日転校生でコナ◯くんが……」

「やめて! 死人が出る!」

「冗談よ……さすがに2日に1回死人が出るのはヤバいからね」


 逆に死人が出なければいいのかよ……


「ん?」

「どうしたのイリスちゃん?」

「な、なんでもない……」


 なぜ誘拐された時の幽霊さんたちが沢山居るんだ……はっ! これはまさか! 毎週土曜日に行われてる殺人事件の被害者の方々なのか!


「顔青いよ? 大丈夫?」

「だ、大丈夫だから気にしないで……それより早く帰ろうよ」

「もうこんな時間ですか!? 急いで帰らないと門限が! イリスちゃん! 貴女が演技しているということを必ずや証明して見せます!」


 それは無理だ。これは全て真実だからな。諦めてお家に帰りな。……っていうか今どき門限なんてあるんだな。最近の子どもは大体なんとなく適当な時間で家に帰ってるんじゃないか?


「じゃあ私たちも帰ろ。小鳥お姉ちゃん、早く!」

「わかったからそんなに急かさないで!」


 俺は小鳥の手を引っ張って光ちゃんと車に乗った。

 あの幽霊たち怖っ! ヒトに(たか)るなよ……




 その日の夜……




 やめろ! 変な表示を出すな! 絶対あの幽霊たちが来るだろ!


『あははははは!』


 ……何も聞こえないぞー別に幼女の笑い声なんて聞こえないぞー


『あはは、みーつけt…』


 無理! 逃げる!

 俺は急いでブレスレットを付けてコートを持って部屋から出た。


『待ってよ。どこ行くの?』


 来るなよ! つーか動き方キモっ! 幼女なのにゴ◯ブリ体勢で浮いてくるな!お前の生前はゴキ◯リか! ちょっ! 俺はそれだけは無理なんだ! やめてくれ!


バンっ!

「な、なに!? イリスか……驚かせないでよ……」

「アリスは!?」

「アリスならそこだけどそんなに急いでどうしたの?」

「そこに居るんだろ! 出てこいよ! 啓介! お前の力で助けてくれ!」

「イリス!? 大丈夫!?」


 急いでいたせいでアリサの前だったが、少し口調が悪くなってしまった。でも今はこれしかない! 啓介の周りには幽霊は集まらない!


『仕方ねーな、どれ? おお、幼女か。デカシタぞイリスたん!』


 凄い殴りたいが今は我慢だ。


『うわっ、キモ……おじさん見てたら気分悪くなってきた……帰ろ』

スゥ……

『おい今のどういう意味だ!』


 デカシタぞ幼女。俺の殴りたいという衝動が一気に消えたぞ。それはともかく、とりあえず幽霊は消えてくれたな。


「はぁ、助かった……」

ペタンっ……

「どうしたの? 怖い幽霊さんに襲われたの? 怖かったよね。よしよし……でもあの口調はダメよ。気をつけてね」


 俺はアリサに抱きしめられて、撫でられた。


「うん……」

「今日は一緒に寝ようか」


 俺でもさすがにあれはホモに次ぐトラウマだ。特にゴキ◯リ歩きの所とか……だから今夜くらいはこうさせてもらおう……


「うん……」

「じゃあ布団に入りましょ? ……イリス? どうしたの?」

「おトイレ……」

「仕方ないわね。ついて行ってあげる」


 その後、アリサに俺の放尿シーンをガッツリ見られた。

 ちょー恥ずかしかったが、トラウマに比べるとまだマシだった。


『俺って見てるだけで気分が悪くなるほどキモいのか……整形しようかな? いや、だが俺は()()()()整形などしない! 俺はいつか今の自分のままでイリスたんとアリスたんを手に入れて見せる! あっ、ちなみに今のは幽霊ジョークな』


 つまんな。早く寝よ……

 ちなみに今日からルーシーのしつけを始めました。っというか小鳥に全て任せたら一発で全てを覚えた……小鳥ヤベーな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ