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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
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第28話 どーぶらい でぃえん!! 銀髪転校生!


 俺たちはルーシーを連れて、家に帰ってきた。


「気持ち悪い……」

「ごめんね! 本当にごめんね! 酔い止め買い忘れたの!」


 今後車に乗るのはよそう……


「ほら、イリスは少し休んでな。俺はルーシーの家を作らないといけないからな!」


 実は1番浮かれてるのは将吾だったのであった。


「わん!(主!)」

ドンッ!

「うっ! 今はやめて…」


 今腹の上に乗られるとちょっと出してはいけないものが出そうだからやめてくれ……


「ほらルーシー、イリスが辛そうよ。だから私の所に来なさい」

「ワンっ!(お前なんぞの所に誰が行くか! さっさと消え失せい!)」


 辛辣! つーかお前ホントに産まれて数週間か? なんでそんな言葉知ってんだよ……


「ルーシーが無視してくるよ……」

「どんまい、アリサ」

「まい!」

「アリスまで……」


 とりあえずコイツ(ルーシー)をどけてくれ……重い……


「ただいまー! あれ? なにこの犬は?」

「わんっ!わんっ!(こ、こいつやべー! 絶対服従しますので! 命だけはご勘弁を!!)」


 ルーシーは優秀だな。一瞬で小鳥がヤバい奴だと見抜いたな。


「小鳥お姉ちゃん、重い……」

「誰が重いのよ!」


 いや、ルーシーのこと言ったんだが……

あっ、ルーシー逃げた……そして小鳥が近寄ってくるんだが……


「イリスちゃん? どういうことかな?」

「る、ルーシーのこと言ったんだよ!」

「ルーシー? ああ、あの犬ね。でもねイリスちゃん、女の子に向かって重いっていうのはダメよ」


 女の子? おばさんの間違いだろ?


「イリスちゃん? ちょーとお話しようか?」

「えっ!? なんで!?」


 俺は自分の部屋に引っ張られていった。


「くぅーん(主、ご武運を……)」


 それから小鳥の説教は4時間掛かった。

まあ、4時間ですから。子どものアレが我慢できる時間なんて決まってるから仕方ないな。べ、別に小鳥が怖くて粗そうをした訳じゃないんだからな! ……これ、誰に対しての弁明だ?


「イリスちゃん? おもらしなんて今何歳なの?」

「……」

「ほらほら、今何歳なのかな?」

パシャパシャ!

「撮るなーー!!! 今すぐ消せー!!!」

ピチャッ……


 う、動けん……水の音が恥ずかし過ぎる……


「小鳥、そろそろ夕飯……失礼しましたー」

「逃げないで!!」


 その後、後始末などを全て済ませてもらい、夕飯にした。頼むからパンツぐらい自分で脱がさせてくれ……

 そしてその日の夜に小鳥の説教の夢を見た。



 翌朝……



 俺が目を覚ますととある部分が濡れていることに気づいた。


「まさか……」

「おはようイリスちゃん! ……おねしょしたの?」

「うるさい……」


 なんでこういうときに限って起こしに来るのがコイツなんだよ!


「さて、じゃあお着替えしまちょうねー」

「うざっ……」

「口が悪いでちゅよー」


 コイツ……


「まあ、そんなことより昨日からロシア人転校生が居るんだけど……」


 転校生?


「一時的に日本にいるらしいんだけど、イリスちゃん大丈夫?」

「え? なにが?」

「ロシア語」


 あっ……俺、ロシア語無理だ。


「実はみんなイリスちゃんが居るから大丈夫、みたいな感じなのよ」

「今日休む」

「みんなにおねしょがバレてもいいならいいんじゃない?」


 くっ……許すまじ小鳥……行けばいいんだろ! 行けば!


「決心が着いたみたいね。じゃあよろしくね」



 俺は昨日退院した光ちゃんと登校した。


「イリスちゃんと学校行くの久しぶりだね」

「そうだね……あっ……」


 やべっ、パンツ履いてねー、なんでだ? 小鳥の仕業か? しかも今日に限ってタイツじゃねーし……


「どうしたの?」

「え? いや、家に忘れ物しちゃって……」

「なに忘れたの? 代わりに取って来てあげるよ」


 さすがにそれはできませんね。パンツ忘れたなんて言えるか!


「えっ! いいよ……自分で取ってくるから……」

「顔赤いよ? ……もしかしてパンツ履き忘れた?」


 うっ、鋭いな……


「(こくこく)」

「やっぱりイリスちゃんだね……えいっ!」

「ひゃっ! やめてよ!」


 光ちゃんがコートと一緒にスカートを捲ってきたから慌ててスカートを抑える。


「イリスちゃん可愛いよ。じゃあ取りに行こうか」


 俺は家に一度戻った。

 するとなぜか光ちゃんがついてきた。そして俺がパンツ履くところをガッツリ見てきた。

 ちょー恥ずかしいんだが……そういえばルーシーのことについては何も言ってなかった。まあまだ小さいし、客間に居たから見えなかったんだろ。


「今日のパンツも可愛いね」

「そういうのはやめて……」


 そして俺たちは再び学校に向かった。





 教室の前に着いて、教室に入る時に盛大に転んだ。

ガンっ!

「痛っ!」


 たまたま巻き添えになった机が頭に当たった。

 ……ここっていつも転ぶよな。


「「「イリスちゃん!! 久しぶり!!」」」


 これで気づくって俺の存在どうなってるんだ?

 すると銀髪の女の子が近づいてきた。

 この娘が転校生なのか?


「Жалкий(哀れです)」


 ……よくわからないが、とりあえずバカにされたのは間違いないな。だってめっちゃ笑顔なんだもん! ……今女の子っぽくなってしまった。気を付けなければ。


「Разве пальто не сумасшедшее в середине лета? Твоя голова в порядке?(真夏にコートはおかしいんじゃないですか? 頭大丈夫ですか?)」


 日本語でお願いします! 俺にはロシア語はわからないんです! (ルーシー)語はわかるが……


「えっと……はろー?」

「ホントバカですね……こんなことして……」

「「「喋れるのかよ!!」」」


 お前ら知らなかったのかよ!! っていうかそのツッコミは俺がするところだろ!


「今の件については何も反論できません。それと今のは偶然だから……」

「偶然ですか? もし偶然でしたらプリントをばらまいたり、お弁当ぶちまけたり、階段から落ちて車イスとかにならないんじゃないですか?」

「なんで全部知ってるの!?」


 俺がクラスメイトの方を見ると全員が目を逸らした。

 お前らが犯人か……


「ホントは周りに構って貰いたいからそんなことやってるんじゃないですか?」


 ……コイツは何を言ってるんだ? みんな巻き込まれたくないから逆に近づかないんだが……


「待って! 確かにイリスちゃんは、授業中によく寝るし、転ぶし、ドジだし、パンツ履き忘れるし、おねしょするけどわざとじゃないよ!」


 なんでお前が知ってんの!? 今朝の話だろ! そしてそれはフォローになってない! さらっと俺を地獄に落とすな!


「どうしてそんなこと言い切れるのですか!」

「だってイリスちゃんは……正真正銘のドジだからだよ!」

「グハッ!」


 光の攻撃はイリスの急所に当たった。効果は抜群だ。イリスは倒れた。


バタンっ!


「一緒に過ごして見ればわかるよ。えっと、名前は?」

「イリヤといいます……こんな人と1文字違いなんて最悪です!」


 イリヤ……


「よく言うね……あれ? イリスちゃん? どうしたの?」

「バーサー◯ーは誰にも負けない……」

「え?」

「世界で1番強いんだから!!」

パリンっ!


 俺がその台詞を言うと悠司が窓ガラスを割ってやってきた。

 そんなシーンじゃないし、そもそも窓を割るな。そしてここは3階だ!!


「あ"ーさ"ー!!!」

「それ違う!!」

「「「先生まだ頭悪いままなんですか!?」」」


 そういえば悠司は頭打っておかしくなってたな……でも言い方が悪いぞ。


「あなたたち一体なんなのですか!」

「「「いっぱつげいにんです!!」」」


 ヒトをそんな一時的なやつらと一緒にするな!

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