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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
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第16話 イリスとお友達の遊ぶ約束


 そらさんが逝ってから数日後……


「ねえイリスちゃん、明日土曜日じゃん? 一緒に遊ばない?」

「なにして遊ぶの? どこで遊ぶの?」

「イリスちゃんの部屋で、すごろく?」


 やめとけ死ぬぞ。あの空間を生きていけるのは俺と小鳥だけだ。


「生きて帰れなくなるよ?」

「別にいいんじゃない?」

「「え?」」


 その時、小鳥が教室に入ってきた。


「小鳥……お姉ちゃん。どうしてここに?」


 するとここには1枚の紙を俺に渡してきた。

 ん? 給食のお知らせ? なるほど自分で持ってこいってことか。


「イリスちゃんの部屋じゃなくてイリスちゃんの家に来ればいいんじゃない?」

「でもそれは……ママが……」

「アリサも娘が友達連れてきたら嬉しいと思うよ?」


 いや、そうじゃなくて……


「ママが迷惑かけないか心配で……」

「……まあ、大丈夫でしょ。明日だったら迎えに行くよ?」

「僕たちもいいですか?」


 男集団もとい蒼真くんたちがやってきた。


「イリスちゃんがいいならいいよ? イリスちゃんはどうする?」

「まあ、別にいいよ」


 女の子同士の会話ってなにしたらいいかわからないし。ちょうどいいな。


「じゃあ明日神無月公園に迎えに行くから9時でいいかな? 昼食はこっちで作るから持って来なくていいよ」


 あたかも自分の家のように言ってるな。お前の家じゃないからな?


「「「先生、ありがとうございます!」」」



 翌日……



「ほら、イリスちゃん行くよ」

「車って5人乗りじゃなかった?」

「イリスちゃんはどうやってみんなで墓参りに行ったのかな?」


 そうだったな。確かあの時は小鳥の膝の上に座って……まさか……


「どうするべきかわかったみたいね」

「いやいや、さすがに同級生はマズいって!」

「元同級生の膝の上に座って、一緒に寝て貰って、一緒にお風呂に入って貰って、オムツを変えて貰ってたのは誰かな?」


 オムツは仕方ねーだろ! あの時は体が動かなかったんだからさ! それにお前は30代のおばs……


「なにかな? イリスちゃん?」

「いえ、なんでもありません。それでは参りましょうお姉様」

「小鳥? うちのイリスになにしてるのかな?」


 アリサか。1番頼にならなさそうなやつだな。せめて将吾ならよかったのにな……


「ん? 何もしてないわよ? これからお友達を呼びに行くのよ」

「お友達!? イリスが!? あの引きこもりのイリスが!?」


 お前が引きこもらせたんだろ! あたかも「自分は説得してたけど、イリスは1歩も外に出なかったのよ~」風にするんじゃねーよ!


「じゃあ迎えに行ってくるね。イリスちゃん、行くよ」

「はーい」


 俺は小鳥に引っ張られて車に乗せられ、神無月公園に移動した。


「イリスちゃんおはよー」

「おはよイリスちゃん」

「おはよ光ちゃん、蒼真くん」


 光ちゃんと蒼真くんは先に来ていたようだ。まだ集合の10分前なのに偉いな……俺なんかピッタリか少し遅れるぞ?


「イリスちゃんも二人を見習いなさいよ?」

「ふぇっ!?」


 心読まれてたーっ!!! さすがチート女……


「誰がチートよ! 私はただの一般人よ!」

「(イリスちゃんの心読んで会話してる人のどこが普通なんだろう?)」

「光ちゃん? 私は別に心なんて読んでないわよ?」

「絶対読んでるよ!」


 ああ、さすがにいまのは絶対読んでると思った。


「千田先生怖い……なんで僕の周りにはマトモな女が来ないんだ……」


 そうだな。類は友を呼ぶって言うだろ? そういうこと……ちょっと待て! 蒼真くんからみて俺はマトモじゃないのか?


「「「ちょっと聞き捨てならないなぁ? 表に出ようか?」」」


 ……ここ表だけどな。まあノリだ。


「す、すすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすすいませんでしたーーー!!!!(裏声)」


 『す』多すぎ! しかも声高っ!? ……もはや小1どころか人間の謝り方じゃないだろ……どんな人生歩んで来たんだよ……


「イリスちゃんはともかくとして光のどこが普通じゃないの!」


 おい待て今なんて言った! ヒトのことを蹴り落とすやつなんて普通じゃねーよ!


「そうよ! イリスちゃんはともかく、先生のことまで言うのはよくないわよ!」


 お前はさっきまでの流れで異常なのは誰もが分かってることだから黙ってろ!


「待たせたな! おれ! 参上!」


 懐かしい……


「右に同じく!」


 ……とりあえずそっちは左な。いい加減学習しろ?


「全員揃ったわね。じゃあ行きましょうか。車乗って」

「「「はーい!!」」」


 みんなが車に乗る。助手席には蒼真くんが座り、残りは後ろだ。


「3人しか乗れないね。光ちゃん、イリスちゃんお願いね」

「うえっ!?」


 小鳥は光ちゃんの上に俺を座らせる。


「ふわふわしてる……イリスちゃんやわらかい……」

「……ん? これ4人で座れるんじゃないか?」


 ……あっ、ホントだ。ありがとう士郎くん。


「光ちゃん、おろして」

「やだ! イリスちゃんは離さないよ!」


 なんでだよ! 重いだろ! おろせよ!


「じゃあ出発するからシートベルトして!」

「ほらイリスちゃん、シートベルトは1つしかないから光の上に座っててよ!」

「いや別に……」

「イリスちゃん! 諦めなさい!」


 俺が台詞を言い始めた時に小鳥がそれを遮るように話出した。


「はい……」

「やった!」


 小鳥マジで許さん。この借りは必ず返してやるからな! お前の嫌いな焼き鳥を今晩の料理にしてやる! むしろお前を焼き鳥にしてやる!

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