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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
1章 銀髪幼女の生活 ~~小学生編~~
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第14話 イリスと悠司の取り引き

なんかいける気がするので、12月までは2日に1回必ず投稿します。


 今日からは授業が始まるらしい。小学1年生の授業なんて退屈だろうな。


「まずは算数だ。みんな教科書は持ってるか?」

「「「はーい!」」」


 うむ良き返事だ。苦しゅうない。


「それじゃあ授業を始める。その前に君たちの実力を知らなければならないから、このプリントで解ける限りの問題を解いてくれ」


 なんだこのプリント? 足し算に引き算、かけ算に割り算まであるのか。まあ小学1年生ならこんなもんか……ん? 微分? ベクトル? なぜ?


「全問正解した者にはどんな願いも叶えてやろう」

「「「マジで!?」」」


 大丈夫だ。お前らじゃわかる訳もないような代物だから諦めろ。この際だから驚かせてやろう。何かあったら小鳥のせいにしたりドヤ顔で終わらせればいいだろ。


「じゃあテスト始め!」


 さて1問目は余裕だな。2、3、4他愛なし。次は分数の足し算から割り算か。これも余他愛なし。次は分母が違う足し算と引き算ね。他愛なし。

 小数になっても他愛なし。周りはどんな感じだ? おー、手で数えてる。光ちゃんも悩んでるな。

 さて、次は因数分解と二次方程式か。他愛なし。二次不等式になっても同じだ。

他愛なし。他愛なし。他愛なし。他愛なし。他愛なし。………………









※脳内暴走中









 ……はっ! 少しふざけ過ぎたな。聖◯戦争に登場したのに主人に裏切られた可哀想な暗殺者が脳内に出てきてしまった。次で最後か。積分か、少し面倒だな。6分の1公式で解けるな。それが解れば一瞬だ。


「それまで! どうだ? 難しかっただろ?」

「イリスちゃーん、光3問しか解けなかったよー。イリスちゃんは何問解けた?」


 まあ、小学1年ならそんなもんだろ。掛け算できただけ素晴らしいと思うぞ?


「じゃあ隣の人と交換採点だ」


 俺は光ちゃんと答案を交換する。最初は光ちゃんもただ書いてるだけにしか見えてなかったようで何も言われなかったが、採点の途中から表情が変わってきて、最後の1問を採点したときに驚いた声を出した。


「え?」

「どうした五十鈴?」

「先生……これ……」


 光ちゃんが俺の答案を先生に見せた。


「は? え? マジ? イリスさん? これは何です?」

「ドヤッ……」

「口ではなくて表情で語れよ……」

「ででーん、せんせーアウトー」


 その瞬間、クラスメイトの全員がピコピコハンマーを持って立ち上がった。

 何故お前らピコピコハンマー持ち歩いてんだ?


「なんだお前ら!」

「「「せんせーアウトと聞いたから!」」」

「お前らはいつの時代の人間だ!」

「老いた先生よりも23年遅く産まれた最新型の人間です!」

「グハっ! これが……若さ……か……」

バタン……


 俺の追い討ちで悠司は倒れた。

 あっ、そうだった。目的をすっかり忘れるところだった。


「言うことなんでも聞いてくれますよね?」

「何のことだ?」


 惚けるのか? そんなことはさせないぞ?


「小鳥お姉ちゃんに言っちゃお……」

ガシッ!

「わかったからやめてくれ……」


 何かあったら小鳥の名前出せばなんとかなりそうだな。


「お前の望みを言え、どんな願いも叶えてやろう。お前が払う代償はたった1つ……」


 お前はイマ◯ンか! その台詞言うなら砂になれよ!


「願い事を80個に増やす願いを叶えて!」

「「「は?」」」


 これ最強! 何度でも願いを叶えて貰えるな!抜かったな悠司!


「それは卑怯じゃないか!」

「あらかじめ言ってなかった方が悪いのだよ。ワトソンくん君の負けだ。私はこの願いで先生を支配するのだわーはっはっはっはっはっは(棒読み)」

「せめてマトモな笑いをしろ、棒読みかよ……あとそれだけは何があっても譲らんぞ! 例え小鳥に言われても譲らんぞ!」


 ほう、その硬い決心、信じるぞ。さて、小鳥のところに行くか。


ガシッ!

「なんですか? 先生? 私はこれから保健室に行かなければならないのです。その手を離して貰えませんか?」

「授業中に気分が悪くないのに保健室に行こうとするなんて悪い生徒も居たもんだな。さっきの件はこれで打ち消しにしようじゃないか」


 ほう、その勝負受けてやる。悠司ごときが俺に勝とうなんて100年早い!


「先生は私たちに嘘をつくんですね」

「いや、嘘ではない。冗談だ!」


 同じじゃねーか!


「見苦しいですよ? 先生?」

「イリス、俺は知ってるんだぞ? お前が最近アリサの布団で寝てることを」


 ん? 別に普通じゃね?


「え? 何かおかしなことでも?」

「あっ……クソっ! コイツこれでも6歳だった! さっきまでの会話ですっかり忘れてた!」


 悠司ざまあ………


「イリスちゃんが凄い邪悪な笑みをしてる……」

「……ごほん、失礼。それで先生、どうしますか? このまま……きゃ!」

「うおっと! イリス、大丈夫か?」


 クソっ! ついてねー! このタイミングはマズい!


「先生、ありがとうございます。それで願いを叶えてくれますか?」

「おっと、今誰のおかげで転ばずに済んだのかな? 何事も無かったのかのように振る舞ってもムダだぜ?」


 やっぱりか……これはあまり望めなさそうだ。ここは双方の妥協点を出しておくか。


「……私は通知表オール最高値を望みます」


 ここら辺が妥協点になるだろうな。悠司もここが1番いいと分かってるだろう。


「……仕方ないな。だが、制限はつけるぞ。体育と音楽は自分で頑張って貰う。それ以外はオール最高値でいいだろう。どうせ国語と算数と学活しかないしな」


 体育は1になりそうだな。そもそも体操服着られないし……


「わかりましたよ」

「それじゃあ今度は俺の質問に答えて貰うぞ、お前はどうやって解き方を知った?」


 ……ドヤッっておくか。


「ドヤッ……」

「説明しろよ!」


 仕方ないな。間違ってないことを答えて終わりにするか。


「数年前に小鳥お姉ちゃんから貰ったタブレットで暇だったから小鳥お姉ちゃんに教わりながら勉強しまくってた。それから小鳥お姉ちゃんに相手の追い詰め方も教わった」


 うん、間違ってないぞ。本当に小鳥から追い詰め方を教わったぞ。あれは小鳥の腹黒さがよくわかった瞬間だった。


「アイツか……まあ、今はいいだろう。みんな回答を前に回してくれ!」

「「「はーい!」」」


 なんやかんやで授業時間終わってるな。確か次の授業は国語でその後学活で最後に音楽だったな。


「じゃあ次は国語だ。休憩時間を5分とるからトイレや国語の準備をしておけ」

「イリスちゃん凄いんだね。光もいつかイリスちゃんを超えるね!」

「頑張って……私は眠いから寝るね……おやすみ……」

「寝るの早いね……寝顔、可愛いな……肌も白くて髪もサラサラ……羨ましいな……」

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