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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第121話 イリスちゃんの学生生活 1


 今日は学校の授業が音楽、美術、体育、体育、家庭科、保健という素晴らしい日だ。

 もちろんあだ名が精◯になったら学生生活が終わるのでカラコンをつけている。


「じゃあ今日はリコーダーのテストするから呼ばれたら後ろの練習室に来て。じゃあまずは1番から3番までの人」


 リコーダーか……指、届かないんだよな。しかもソプラノリコーダーですら届かないのにアルトリコーダーとかもはや何が出来るのか知りたい。


「12番から15番の人」


 呼ばれた。ずいぶん早いな。ちなみに先生は50代のおじさんでメガネと膨らんだお腹の持ち主である。

 このおじさん、たまにお菓子を買ってきてみんなに配ってくれるという見た目通り太っ腹なおじさんなのだ。


「アイちゃん、イリスちゃん、指が届かなかったら無理しないでいいから」

「「ありがとうございます」」

「小林! お前二人が幼児だからって良いところ見せようとするなよ!」


 普通逆じゃね? 他の二人が幼児だからお兄さんとして良いところ見せろよ。じゃないの?


「じゃあ始め!」


 3人でリコーダーを吹き始めるけど、俺とアイちゃんはほとんど指が届かないため高い音しか出ない。蒼真くんは普通に上手かった。


「はい、いいよ。お疲れさま。次、16番から18番の人!」


 音楽の授業はテストをしただけで終わり、次は美術の授業だ。


「今日はここにいるキュートな幼児たちを美しく表現してもらうわよ~」


 美術の先生はオカマである。そして何故かアイちゃんとモデルをすることになった。


「じゃあ二人はここに座って、はい。ぬいぐるみ抱いててね。じゃあみんな描いてちょうだい!」


 まったく……まあ、ぬいぐるみ抱いてるだけならいいか。


「アイちゃん動かないでよ」

「そんなこと言ったって……イリスちゃん無理だよね? って出来てる!?」


 俺はぬいぐるみを抱っこして星座の結界を展開し、脳内プラネタリウムを再生していた。


「ほらアイちゃんもイリスちゃんみたいに」

「ちょっとそんな無理言わないでよ!」


 そして美術の授業が終了して体育の授業のために着替えに行く……人を見送って保健室に行く。


「この時間が1番至福……」

「少しは行ってきなさいよ。行かないともうコート要らないことバラすわよ?」

「……ちょっと行ってくる。ララお願い」

『はいさー!』


 たまにはと思い、今日はララを連れてきた。俺はララに乗って体育館へと向かった。


「ドッジボールやってる……」


 懐かしいな。小学生の時に悠司がやらかして副校長先生にボコボコにされてたな。


「イリスちゃんもやろうよ!」


 えー……ちょっとアイちゃんが誘わないでよ。断りにくいじゃん。まあいいや。アイちゃんには巨乳の悪さを教えてやらないといけないから。

 俺はララから降りてアイちゃんとは反対側のコートに入る。


「ちょっとなんでそっち!? 人数差を見て入ってよ!」


 え? だってアイちゃんの方あと二人しか居ないじゃん。こっちは結構残ってるからこっちに入っただけだけど何か?


『地雷が投入されましたー』

「ララうるさい」


 誰が地雷だ。俺はそんなやらかしたりなんてしないからな!


「じゃあいくよイリスちゃん! それ!」


 ふっ、甘いな。こんなノロノロボールで何が出来ると思って……


「きゃあっ!?」

ばたんっ!

「危ない! うっ!」


 モブが俺を庇ってアイちゃんのボールを弾いた。そしてコート外に出ていった。

 いやあれぐらいキャッチしてくれよ。庇って終わりにしないでくれ。アイちゃんの方に転がっていったじゃん。


「それ!」

「きゃっ!?」

ばたんっ!

「イリスちゃんを守るんだ!」

「「おう!」」

「「「ぐはっ!?」」」


 3人ばかりで俺を庇うな! そしてそのノロノロボールはキャッチしろ! こっち俺1人になっちまったじゃねーか!?


『フラーグカイシュー』

「うっさい」


 ララを連れてきたのは失敗だったか?


「えい!」

「イリスちゃんのボール弱いね」


 いやアイちゃんも人のこと言えないボール投げてるからな?


「アイちゃんアブナーイ」


 モブが自ら当たりに行った。

 まあ、残りは俺とアイちゃんとモブだけだから気持ちはわからなくはないさ。何も言うまい。


「イリスちゃんだけなら余裕だね。ハンデあげようか? なんでもいいよ? 左手だけでもいいよ?」


 コイツここまでウザイキャラだったか? せっかくだからここいらでどちらが格上か教えてやらないとな。


「本気で行くよ? ララ!」

『主汚い』


 いやいや、これハンデですから?


「ちょっと嘘でしょ!?」


 俺はララに乗ってボールを構える。


「ララ! ゴー!」

『いえっさー!』


 俺がボールを上に投げるとララは跳び跳ねてボールをアイちゃんに向かって叩きつけた。


「危なっ!? ちょっとそれは卑怯だよ!?」

「え? ハンデくれたの誰だっけ?」

「……続けるよ」


 それから俺はララでアイちゃんをフルボッコにした。


「犬に乗ってドッジボールするやつがどこにいるの?」

「ここにいたのだよ。余計なことを言わなければ勝てたのにホント哀れだね。やはり巨乳は間違ってる。共に貧乳道を歩もう」

「確かに巨乳はどうでもいいけどまな板はやっぱり……」


 ふむ……これはダークリユ◯オンによる攻撃がやわらいでる症状か? 少し様子を見ることにしよう。いや、いっきに滅ぼしに行くべきか……?


『そんな闇の組織存在しませんよ』


 いやいや、もしかしたらあるかも知れないだろ? というわけでしばらくは経過観察だ。


『そうですか……』


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