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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第113話 ふぁんすぃー おぶ ようじょ 1


 ランゲルハンス島から帰ってきて数日が経ち、今日からは学校再開である。


「ルーシー! 行くよ!」

「わんっ!(うい!)」


 今日はルーシーのみだ。というか悠司に犬を4匹も連れて来るなと言われてしまった。


「アイちゃん、行こ」

「うん!」


 他の犬を連れていけないためアイちゃんは歩いて登校するようだ。

 そして教室に着くと……



 なんということでしょう。


 あの不便でどうしようもないほど高い机と椅子がたくさん並んだ教室が、綺麗な和室に綺麗なテーブル、座布団に変わってるではありませんか。


「これは……」


 一体ゴールデンウィーク中に何があった!? でも便利だから許す!


「おはようイリスちゃん。これお母さんが貰ってきたんだけど、私は使わないからあげるよ」


 モブが猫のぬいぐるみを取り出してきた。


「えっ! いいの!?」

「うんいいよ。はい、どうぞ」


 ねこさんかわいい……


「ありがとお姉ちゃん♪」

「はうっ!? い、いいよ。別に。それじゃあね」


 モブは立ち去っていった。


『お前いま素でお姉ちゃんって呼んだろ?』


 それを言うのはやめてくれ……少しぬいぐるみを貰って浮かれてただけだから……


『(だいぶ幼女に侵食されてきてるな……)』

「イリスさん、これ上げますわ!」


 今度は違うモブがうさぎのぬいぐるみを持ってきた。


「うさぎさんだ!」

『まんま幼女だな』


 うるさい! とりあえずうさぎさんをぎゅ~!


「「「(あ"っ~心がフワフワするんじゃ~)」」」

※違法薬物ではありません。


 それからたくさんのクラスメイトたちが俺にぬいぐるみをくれた。犬や馬、うさぎなどのぬいぐるみ中心にくれた。


「HR始めるぞー」


 悠司が教室に入ってきた。すると畳の前で靴を脱ぎ、律儀に教卓(ちゃぶだい)の前に座って、全体を見回した。すると俺と目があった瞬間に悠司の目が冷めていた。


「(なんだあのファンシーな空間は……世界観が違いすぎる……)」

「?」

「いやそんな不思議そうな顔されても困るんだが……」


 俺、何かしたか? ちゃんとルーシーは後ろにいるし、ララたちも連れて来てない。おかしなところなんてどこにもないぞ?


「(注意しないといけないんだが何故か非常に言いにくい……言ったら幼女を虐めてるみたいになりそうだ……よし、無視しよう)号令!」

「姿勢を整えて! 礼!」

「「「おはようございます!」」」


 和室になった教室では礼の仕方も変わるようだ。

 みんなで同時に正座をして、畳に頭を擦り付ける。これが新しい礼のようだ。しっかり覚えておこう。


「じゃあゴールデンウィーク明けでツラいだろうが先生たちもイリスの面倒みないといけないからツラいんだ。だからお前らも頑張ってくれ。以上」


 おいどういう意味だよ。まるで人が迷惑掛けるやつみたいじゃねーか。

 それから1時間目が始まるチャイムが鳴り、国語の先生が入ってきた。国語の先生は新人の女教師である。


「イリスちゃんかわいいぬいぐるみさんでいっぱいね。先生からもあげるね」


 先生は青いうさぎみたいなぬいぐるみを手提げのバックから取り出した。


「あっ! 『いにょにょぎさん』!」

「知ってるのね。そうだよ。『いにょにょぎさん』だよ。大切にしてね?」

「うん! せんせーありがとー!」


 この先生の特徴としては優しい……というより優しすぎる。将来過労死しないか心配である。


「授業を始めるよ」

「姿勢を整えて! 礼!」

「「「お願いします!」」」


 クラスメイト全員で畳に頭を擦り付ける。


「じゃあこの前の続きからね。えっと、教科書の25ページ開いて!」


 25……ここか。


「じゃあ音読お願いしようかな? ここの列からこーんな感じに読んでって」


 俺からじゃん。先生そこは気を配ってよ。


「最近の政治家は金の無駄遣いをしてその責任をたらい回しにするゴミばかりのようだ。最近では便器の形をしたドームに1600億円も使ったのだ」

「はい、次」


 うん、確かにあの便器ドームは必要だったかもしれないけど無駄遣いだと思う。

 だって聖火台ないもん。冬寒いもん。サッカー場遠いもん。サブトラックないもん。


「さらに維持費は年間25億円。しかもそれだけでは飽きたらず、国は桜を見てるだけの会にも大量の税金を費やし、それで税金足りないなどとほざき、我々への負担を大きくするのだ」


 全くだ! 消費税100%とかどうなってんだよ! なんで定価の2倍なんだよ! この世界どうなってるの!?


「日本の物資の値段は半額にしないと生活すら困難な世の中。それなのに一部の人間はルービックキューブ型の天体望遠鏡を買う始末。この国は異常をきたしている」

※日本 ⇒ 正式名称『()光のように眩しい幼女が出てくる()がたくさんある()


 ……本当に申し訳ありませんでした。数億円するルービックキューブ型の天体望遠鏡なんて買ってすいませんでした。


「おまけに今の世界中に生きる男性のうち

 ペドフィリア(ようじょしゅみ)が10%、幼女になりたいと願う人が10%、ロリコンが39%、ホモが40%を占めている。

 こんな男性ばかりでこの世界は本当に大丈夫なのか?」


 この教科書って数ヶ月前に発行されたものだったの? というかこれ書いた人仕事早くね?


「そんなに幼女が大好きか? 私はそんなまな板には興味もない」


 ……ん? まな……いた……?


「私は()()()である。貧乳なんぞに興味はない」


 よし、この作者を潰しにかかろう。 誰が書いた?


「以上のことより私は巨乳の世界を作りたいと考えている。同胞なる諸君、君たちの力が必要だ。俺に力を貸してくれぇぇぇぇぇ(棒読み)


 作者 藤木 智也 イラスト 秋田 音色」


 お前らかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!! お前ら何やってんだ!? 巨乳なんてゴミに決まってるだろが!


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