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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第110話 絶体絶命! でんじゃらすジー子(幽霊)!


 部屋に戻ったころには夜の10時を過ぎていた。


「お腹すいたー」

「明日の朝食べなさい。ほら、お風呂に入れてあげるから早く服脱いで」


 アイちゃんから返してもらったブレスレットをつけて服を脱ぐと小鳥が俺を抱っこして浴槽に入れて身体を洗い始める。


「おんせんないのー?」

「おかしいわね。ここのホテル温泉あるから予約したんだけど、なんでないのかしら?」


 まさか広告詐欺か!?


「まあ、今日はもう眠いでしょ? 明日探しに行きましょ?」

「うん……」


 やべっ、急に眠く……


「ヌーヌー……」

「(寝息がヌー!?)」




 次に目を覚ますと小鳥が横で寝ていた。


「トイレ……ってオムツか。でも一応行って置こうかな?」


 オムツが濡れてると変な感じするしな。さて、行くか。

 俺はトイレ前まで移動したあと、背伸びをしてトイレのドアノブに手をかけた。


「よいしょ……」


 俺はトイレのドアを開けた。


『G、もうすぐ下準備が完了するG』

バタンッ!


 な、なんかいた……! いや落ち着け、こんなところにGの幽霊がいるわけない。それにやつは退治したじゃないか。よし、開けるぞ。


『GGGGGGGGGGGGGGGGGGG!!』

バタンッ!


 うん、間違えないな。Gの幽霊だ。気持ち悪いな。よし、ここはコイツの出番だ。


「お願い約束された駆除の煙(アー◯レッドプロα)アイツを倒して」


 俺は扉を少しだけ開けて駆除すべき最強の煙(アース◯ッドプロα)をトイレの中に入れて扉を閉めた。


『G!? これはなんだG!? 嫌だG! まだ死にたくないG! ジィィィィィィ!!!』


 なんだこれは……一応椅子とか置いて出られないようにしておこう。トイレはもういいや。漏らしたら漏らしたらで小鳥のお世話になろう。

 あっ、ガムテープもある。これも扉に貼っておこう。


『じぃ……この扉の隙間から脱出するG…………出られないG!? なんだこれはG!?』


 ガムテープです。俺がちょうど今貼ったばかりのガムテープです。


「寝よ……」


 俺は布団に入って小鳥の腕枕で寝た。


『G……まさかここまでとはG……』

ガクッ!(ジイッ!)





 翌朝、起きるとオムツが湿っていた。


「やっぱりね……え?」


 まさか布団にまで……?

 なんか布団が濡れてるような気がしたので、確認しようと起き上がると涙目になった小鳥が布団の上で座っていて、小鳥のパジャマが濡れていた。


「あっ……」


 小鳥が『キッ!』という感じで睨んできた。お、俺何かしたっけ?


「イリスちゃん! どういうつもりよ! トイレにガムテープとか椅子とか! 開かないじゃないの!?」


 あっ……あれ現実だったのか。夢かと思った。それで小鳥は我慢できなくて漏らしたと……

 泣いてるところ悪いけど一言だけ言わせてくれる?







 ざまあ(笑)



 普段から人に意地悪するからそうなるんだよ。わかったか? これに懲りたら変なことはするなよ。


「イリスちゃん! お母さん起きてる? どうせまだ居るんでしょ? なら朝ごはん食べに行こ!」


 緊急事態発生。アイちゃんがきた。さすがにアイちゃんにまでバレたら小鳥も暴走するだろう。どうする?



 1 ミトコンドリアが漏らしたことにする


 2 ミトコンドリアを生け贄にして上手く誤魔化してもらう


 3 小鳥を差し出して「コイツ漏らした」と公表する



 アリサが相手だったら間違えなく3だったな。


『貴様1番を選んだら終わりだからな?』


 えー……1番得策なのに……はいっ!! シノバじゃーないとーーっ!!! ……なんか違うな。


「入るよ?」


 アイちゃんが部屋に入ってきた。すると小鳥は何か白くなってた。


「……え? お母さんもしかして……」

「い、いや違うよ! 私が漏らしちゃって一緒に寝てた小鳥お姉ちゃんにまで掛かっちゃってお気に入りのパジャマだったから傷ついちゃって……」


 なんで小鳥を庇ってるんだよ……でもこれ以上はさすがに可哀想だからな。普段お世話になってるお礼だからな?


「だから先行ってて。あとでゆっくり行くから」

「うん、わかったよ……じゃああとでね」


 アイちゃんが部屋から出ていった。


『なかなか男らしいじゃねーか。幼女のくせに』


 うるさい。あと幼女って言うな。


「イリスちゃん……あ"り"が"ど"ぉぉぉぉぉぉぉぉぉッ!!!」


 小鳥が俺を抱きしめてきた。ちょっ、力強すぎ!


「ギブっ! ギブっ!」

ガクッ!


 俺は再び気を失った。






 次に目を覚ますと小鳥にオムツを取り替えられていた。


「起きた?」

「うん」

「ありがとね。あとごめん……」


 まさか気絶するとは思わなかったな。さて、俺も着替えないとな……え?


「こ、小鳥さん? 身体が動かないんですけど?」

「うん」


 いや、「うん」じゃなくて……まさか抱きしめた力だけでやられたのか……


「ごめんね。着替えとかも済ませておいたから食べに行こうか?」


 俺は小鳥に抱き上げられて朝食会場まで移動した。


「はい、あーん」


 小鳥が野菜を持って何かほざいた。


「野菜はいらないからそこの焼き鮭取ってよ」

「……ふんっ!」

「むぐっ!?」

ガクッ!


 野菜を口に含んだ俺は気絶した。


「野菜を口に入れただけで気絶しないでよ……」


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