第104話 幼女反対組織『反幼』始動!
更新するのを忘れてました。どうかお許しを!
俺はミトコンを連れて家まで帰ってきた。すると都合よく将吾がいた。
「パパ、犬拾った!」
「お前あれだけいるのに拾ったのかよ。今すぐ捨てて……え"っ!?」
将吾はミトコンを見て驚いていた。将吾もミトコンをよく見ていたので一瞬で気づいたようだ。ちなみにミトコンには俺の正体を言わないように口止めしている。もし言ったら葉姉にフルボッコにしてもらう予定だ。
だってもともと葉姉が拾ってきた犬だしな。コイツの主だしな。
「お前ミトコンドリアか?」
『もちろんさ!』
急にキャラ変わった? マキュドニャルドのアイツの真似してどうした?
「なんでまだ生きてるんだよ……」
それな。コイツ年齢的には将吾たちと同じかそれ以上だぞ。おまけに喋るし……お前犬じゃないだろ。
『俺とお前の仲だろ? 住まわせてくれよ?』
めっちゃ図々しいな。俺だったらこんなこと言う人がいたら(小鳥様みたいな身分が違う人を除いて)縁を切ってるぞ。
「黙れミトコンドリア。あいにくウチには犬がすでに5匹いるんだよ。お前が入る隙間はないんだ。他をあたってくれ」
『あれはお前が小学生の時、俺の家に遊びに来たお前はトイレに行きたいのを我慢して俺と遊んでいたら』
「だああああああああああああっ!!!」
将吾はいきなり大声を出して俺の耳をふさいできた。
それから数分間、将吾に耳をふさがれて何も聞こえなかった。
「わかりました。住むことを許可させてあげますので黙っててください!」
『わかったよ。しゃーねーな。特別だぞ?』
「ありがたき幸せ!」
立場が逆転してる……この数分間で一体何があったんだ……
「パパ?」
「なんでもないから安心しろ。何もありませんでしたよね?」
『ソウダナ、ナニモナカッタナ』
すげーカタコト。絶対何かあっただろ。
「ささっ、こちらです」
『うむ、では失礼しよう』
将吾がミトコンを連れて家に入ると俺はルーシーの方を見た。
「わふっ……(主、絶対に触れてはいけません。これは絶対に……)」
あのルーシーが小鳥以外で怯えてるとは……本当に何があったんだよ。
「じゃあねルーシー。また夕飯の時ね」
「わんっ!(了解!)」
俺は家に入った。
ーー三人称視点ーー
一方その頃、学校のとある教室では……
「あの幼女マジあり得ないよな」
「そうですよ。幼女風情があの人気ものと会話するなんてあり得ないですよ」
幼女を罵倒する幼女反対組織……通称『反幼』は今日も幼女を罵倒していた。
「今日だって私のシノバ様に抱っこされて保健室に連れて行かれてたんだぜ? 絶対やましいことしてた! あの幼女風情が!」
「じゃああの調子乗ってるクズに天罰を与えてみてはいかが?」
「いいなそれ! やろうぜ!」
幼女反対組織『反幼』は加入人数5名(ちなみに内4名は幼女大好きクラブ、通称『I love 幼女』に所属している)
「じゃあ明日決行だ。今日はその下準備を行うぞ!」
「「「はい!」」」
翌日……
『反幼』の皆さんは朝早くに登校して下駄箱の近くで待機していた。
「隊長、対象を確認」
「わかった。ちなみにお前どんなイタズラをした?」
隊長はイタズラというのはどのような内容なのか知りたいタイプなのだ。
ちなみに隊長は他の4人が『I love 幼女』に所属していることを知らない。
「はい、まずは我々のことを認識させるために盛大な仕掛けを用意しました」
「おおっ! それはどんなだ!?」
隊長は嬉しそうな表情で部下Aに聞いた。
「幼女の下駄箱を開けるとなんと上履きが逆向きに入っております」
「「「な、なんて酷いことを!?」」」
隊長以外は「あり得ない!」みたいな表情で驚いていた。隊長はある意味驚いていた。
「まさかつま先を手前に持って来ることで上履きを取りづらくするなんて!」
「さすがですね。私には出来ませんわ」
部下3人は素晴らしいと部下Aに対して尊敬の眼差しを送っていた。
「しょうもなさすぎるだろ!? なんなんだよ!? せめて上履きを捨てるなり隠すなりしとけよ!」
すると隊長がキレた。まあ、普通なら当然かもしれないが、彼女たちは『I love 幼女』に所属しているため幼女にイタズラをすることは出来ないのであった。
部下Aはあまりに酷すぎることをしてしまったと良心の呵責に苦しめられていた。
「隊長、対象が下駄箱を開けます」
「もういい、この話はあとだ。とりあえず様子を見るぞ」
隊長たちは対象の幼女が来るのを確認し、下駄箱が見える位置に移動した。
「それでアイちゃん……あれ?」
「イリスちゃんどうしたの?」
「上履きの向きが逆だ……こっち向きにしまったかな? まあいいや、ルーシー。乗せて」
「わんっ!」
対象の幼女は特に反応をみせることもなくそのまま5匹の犬を引き連れ教室に向かった。
「先回りするぞ」
「「「はい」」」
『反幼』は対象の幼女の教室へと向かった。