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幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
3章 銀髪幼女の生活 ~~高校生編~~
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第97話 イリスたちの実家帰り 3


「イリス起きた?」

「んい……」


 なんで俺は倒れたんだっけ? 将吾の部屋で本を探していただけのはず……ん? なんかあの辞書少し膨らんでるような……


「あそこの辞書なんか変。取って」

「別に変じゃないけど……っ!?」


 おや? アリサくんいったいどうしたのかな?


「イリス、ちょっと待っててね」

「うん」


 アリサは辞書のカバーに入っていた本を持ってメイドにお姫様抱っこされた状態で将吾の元に行ったと同時に将吾の悲鳴らしき声が聞こえた。

 ちょっと降りてみよう。


「お願いします」

「かしこまりました」


 メイドにお姫様抱っことは悪くないな。


「将吾! どういうつもりなの!? こんな小さな女の子の本を隠して!」

「これは琴道から借りてたやつで……」


 そんなものを貸した記憶はない。それにお前が借りたならそれに興味があると言ってるようなものだろ。


「じゃあなんで借りたのよ」

「い、いやそれは……」


 さすがに家庭崩壊は洒落にならないし止めてやるか。少しふざけすぎたな。でも辞書のやつは偶然だけどな。


「この本なに?」

「イリス!?」

「あっ……」


 俺はアリサから本を奪って開いてみる。すると幼女を◯してる父親の姿があった。でもこの女の子幸せそうだけどなんというか……見てて恥ずかしい……


「…………」

「…………イリスだめよ! こんなの読んじゃ!」


 反応が遅れたもののアリサは俺から本を持っていった。


「…………」

「イリス、大丈夫?」

「思考停止も無理ないわね。少し刺激が強すぎたのね。アンタもこんな本子供の届くところに置いとくんじゃないわよ」

「それは本当にすいませんでした」

「……」

「イリス! そんなところに手を入れちゃいけません!」


 ……はっ!? 俺はいったい何を!?


「人間の本能って怖いわねー」

「お袋は少しぐらい心配しろ」

「アンタが原因じゃないの。親として何かしてあげなさいよ」

「何をすればいいんだ? 親子丼にでもするか?」


 黙れクソジジイ! それ以上口を開くな!


「今晩は焼き鮭ってさっき決めたでしょ」


 そうだそうだ! いきなり親子丼とか頭イカれてるだろ! 今晩は焼き鮭なんだよ!


「アリサちゃんはもう少し勉強が足りないんじゃないかしら?」

「え?」

「イリスちゃんいい? 男の子はみんなエロい思考してるのよ。下手に近づくと嫌なことされちゃうよ。例えばおっぱい揉まれたりお尻触られたりしちゃうのよ」


 なるほど、俺は男だったけどエロい思考なんてしてなかったし、実は俺とみんなでは違う思考回路してたのかもしれないな。少し気をつけよ。


「うん! わかった!」

「お袋の偏見が凄いな……」

「何を言ってるのよ。ただの事実じゃない」


 男は男と出会ったらお互いのアレをしゃぶるのが当たり前だという名言を残したホモも居たし、案外間違ってなさそうだ。


「男の人って男の人が好きだって前に誰かが言ってたよ?」

「あらそうなの?」

「そんなわけあるか! イリス、そういうことを言うやつは絶対に近づくなよ!」


 絶対に近づきたくねーよ。


「ママはパパとさっきのやつしたことあるの……?」

「そ、それは……あ、あるわよ……」

「どうだったの?」

「こ、この話は終わり! わかったら絶対に誰かに言っちゃダメよ!」


 わからないから今度部長に聞いてみよ。なぜ部長かって? だって彼氏いるんだから将吾たちと同じでしょ?


「そろそろ行くよ!」

「けち……」

「イリスちゃんもそのうち分かるわよ。だからあと10年ぐらい我慢してね」

「はーい」

「……え?」


 将吾どうした? そんなアホみたいなツラして? 10年後は俺だって26歳だぞ? 1度ぐらいは経験しそうなんだけど……アイちゃんで。

 実際アイちゃんなら見た目完全に女の子だからまだ許容範囲内だと思う。


「(お袋はイリスを3歳だと思ってるからそれから10年だと……女子の初経験って早いんだな……)

 じゃあお袋。また来るからな」

「また来てね。イリスちゃんも元気でね」

「「「またおいでくださいませ!」」」


 俺たちは将吾の家を出てネオンに向かった。

 二度とこんな豪邸に行かない。ああいうの嫌いだ。部屋が大きいと自分の存在がより小さく見えるからな!



「パパ、これがいい!」

「(高っ!? 何桁あるんだよ……)これだとイリスは持ち運び出来ないんじゃないか?」


 最新のテクノロジーを甘く見るなよ?


「ここを押すとね」


 俺は天体望遠鏡についてるボタンを押すと天体望遠鏡は手のひらサイズの白いルービックキューブに変化した。


「ほら、これなら私の手より少し大きいぐらいだから持ち運びもできるよ? それに絶対に壊れないんだって」

「「(質量保存の法則は!?)」」


 少し高くて、素材にダイヤモンドとかカーボンナノチューブが使われてるけど、これだけの機能が付いてて、絶対に壊れなくて最新のやつと同じ画質で見られるんだからお得でしょ。

 それにポイント還元だけで家も何件か買い替えられるし。


「まあ、イリスには特に何か買ってあげられてないしいいんじゃない?」

「そうだな。イリスに買ってあげたのはルーシー以来だしいいか」

「やった!」


 というわけで購入するため店員を呼んだ。


「こちら内部にGPSが搭載されてるので無くしてしまうこともないんですよ。それに壊れないんです。我々も試したのですが壊れないんです。確認したのはもちろん見本ですが……」


 このブレスレットも守護霊さんが壊れないって言ってたな。もしかしてこれも守護霊産の道具?


「じゃあこれください」

「ありがとうございます。お支払いはいかがなさいます?」


 そんなこと聞いていいのか?


「「「店員さん負担で」」」

「はい……え?」


 いま「はい」と答えたな?


「そ、それは勘弁してください! 私破綻してしまいます!」


 まあ、普通の人は払えない額だよな。


「冗談ですよ。現金で」

「……え?」


 本当に現金を持って来てるから何も言えないんだが……


「そんなに持ってるけど大丈夫なの? 借金とかしてない?」

「ああ、大丈夫だ。1度も使ってない別荘をいくつか売った金だからな」


 さすが金持ち……俺は今まで金持ちの娘の自覚なかったな。


 それから買い物を済ませて家に帰り、夕飯に焼き鮭を食べた。

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