表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
幼なじみを庇ったら幼なじみと親友の娘になりました  作者: ふきゆきのした
2章 銀髪幼女の生活 ~~中学生編~~
105/155

第87話 イリスちゃんの初めての修学旅行 1


 あれから本当に合格通知が届いて俺は浮かれたが、将吾の「アイツやりやがったな……」の一言により一瞬で冷めた。

 まあそれはともかくとして今日から修学旅行だ。行き先はお決まりの京都だ。小学生の時はインフルエンザで行けなかったから楽しみだ。


「新幹線の駅までは各自で行くんだっけ?」

「うんそうだよ。じゃあ行ってきます」

「いってらっしゃい」


 俺とアイちゃんは朝早くに起きて支度をして家を出る。小鳥は最近出番を少なくなってるから先に行くと言っていた。

 確かに最初の頃と比べて登場回数がかなり減ってるけどその理由はおかしいと思う。


「じゃあルーシー、行ってくるからね」

「わんっ!(お任せあれ!)」


 ココたちにも行ってくると伝えて門を出た。

 すると光ちゃんが出てきた。


「イリスちゃんおはよ。月美ちゃんは先に電車の駅で待ってるって」


 まず俺たちがすることは月美ちゃんと合流し、電車を乗り継いで東京に向かうことだ。


「あっ、月美ちゃんだ。おはよ!」

「おはようイリスちゃん。アイちゃん」

「あれっ!? 私は!?」

「じゃあ電車きたし行こうか?」


 みんなで電車に乗って東京駅に向かった。

 そしてたったの一行で東京駅に着いた。


「イリスちゃん、人が多いからはぐれないように……居ない!? イリスちゃんどこ!?」






「ここどこ?」


 完全に迷った。なんでこんなに人が多いんだ? え、ちょっとマジでどこ!? まあ、仕方ない。タブレットで小鳥に連絡すればいいか。


「小鳥お姉ちゃん。迷った」

『マジで?』

「マジで」

『ちょっとその辺の人にでも聞いて来なさいよ』

「わかった」


 小鳥との通信が切れた。

 さて、どうするか。誰に聞く?


 1 近くで携帯を弄っているOL

 2 エレベーター付近で大きな袋を持っていてマスクとサングラスをつけている男性

 3 汗まみれで太っていて子供1人が入ることができるサイズのバックを背負ったおじさん

 4 高校の制服を来た女の人


 とりあえず2と3はヤバいな。まあ、俺の答えは始めから1つしかないんだがな。



「みんなとはぐれちゃったんだけど……」

「仕方ないですね。お嬢の所まで運びましょう」


 というわけで正解は5の黒服の護衛さんでした。みんな分かったかな? これぐらい簡単だったよね?

 俺は護衛さんに抱っこされて集合場所に着いた。


「最初から教えてくれれば良かったのに……」

「我々は護衛が任務ですので」


 余計なことに巻き込まれる前に誘導するのも護衛の仕事だよ。


「イリスちゃん良かった。遅刻するかと思ったよ」

「はい、じゃあ新幹線に乗るのでなるべく早く座ってください」


 まあ、そんなわけで俺たちは新幹線に乗って修学旅行開始。


「ねえ、席向かい合わせにしようよ」

「そうだね」


 光ちゃんの意見で席を回して向かい合わせにした。そして俺はコートから持ち運び用テーブルを取り出して展開した。


「もはやなんでもアリだね……」

「いや、あった方が便利だと思ったから……UN◯しよ?」


 俺はコートからUN◯を取り出した。


「コートは『四次元なるポケット』だからそれぐらいは入ってるよね……」


 それからみんなでUN◯をして、京都駅に着いた。ホテルは駅の近くにあって、まず荷物を預けてからバスで清水寺に向かう。


「うえっ、小鳥お姉ちゃん無理……」

「イリスちゃん耐えて、吐くなら窓の外で吐いて」


 窓の外で吐いたら道路と後ろの車が大惨事になるだろ。バイクかオープンカーが後ろから来たら終わりだぞ。


「よし、着いたよイリスちゃん」


 それから小鳥に抱っこされた状態で階段を上り清水の舞台に着いた。


「ちょっと、ナウ……」

「ちょっと舞台の上から何吐くつもり!?」


 清水の舞台から(ゲ□が)飛び降りる……ことはギリギリ無かった。小鳥が黒い袋を用意して落ちる直前に俺の口元に当ててきた。


「清水の舞台からゲ□が落ちるとか勘弁してよ……」

「ごめんなさい」

「今はいいわよ。イリスちゃんは私と歩いてホテルに戻りましょうか?」


 くっ、せっかくの修学旅行が……けど、2拍3日だ。今日は山登りだけだから勘弁してやろう。さらばだみんな。俺は先にホテルで待ってるぞ。


「じゃあそういうわけでお願いしますね」


 小鳥は隣のクラスの担任の先生に任せて俺を抱っこして清水の舞台から飛び降りた。


「……え? きゃああああああああっ!!!」

「よいしょ。どう? ちょっとした気分転換は?」

「お前マジで死ぬからやめろ!」

「全く、これぐらいで死にやしないわよ」


 当たり所が悪かったら死ぬからな? 何が「よいしょ」だよ。そんなスタッ! って降りられる高さじゃないからな!?


「じゃあホテルに行きましょうか」

「ちょっとおんぶにして……」

「はいはい」


 俺は小鳥に連れられてホテルに向かった。途中で眠ってしまったので気づいたらホテルのベッドの上で寝ていた。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ