道具
声が、、消えた?いまので終わりか?
おいおい、それだけかよ!
ダメだ、全く意味がわからねえ。
ランダムに転送、、、転送?
俺たちを転送するっていうのか?
ちくしょう、頭が追いつかねえ。
あまりに唐突すぎた内容はさすがの翔でも理解し難いことだった。
そうだ!箱!!
翔はあわてて箱を手にした。
これが重要だと言っていたな。
一体なにに使うんだよ。
よくみてみると中に入っていたカードは全部で10枚。
そのうち赤いカードが5枚、青いカードが3枚、白、黒が1枚ずつだ。
そして黒く輝くリングが一つ。
みたところなんの変哲もなさそうだが、、とりあえずリングを指にはめてみることにした。
右手人差し指にぴったりのサイズだ。
特になにもないな。
カードには一枚一枚違う絵柄が書かれている。
いや、並べてみると太陽のようなマークが書かれているのが赤と青のカードに一枚ずつある。
他には月、炎、雷、など絵柄はさまざまだ。
翔は使い方のわからないカードをポケットに入れた。
午後一時まであと5分、他にできることはないか?
翔は教室の中を見渡した。
とはいえ廃校になった校舎だ。
なにもあるはずがない。
この教室は翔が使ってなかったほうの教室だ。
いまではガラスの破片が足元に散らばり荒れ果てた状態だ。
ん?黒板の下から何か見える。
黒板の裏に何か書いてあるのか?
近づいて確認しようとしたとき突如視界が切り替わった。