焦燥
ザーザー、、、ザー、
機械音独特の嫌な音が聞こえる。
外は真っ暗だ。何も見えない。
パっ! 急にあたりが明るくなる。
教室内に薄暗い電気がついた。
電気はとおってないはずなのに。
気味が悪すぎる。
翔は外に出ようと動いた。
入ってきたドアから出ようとする。
何度も開けようとするが動かない。
そのあといろいろと試してみたが効果のあるものはなかった。
窓、ドアは開かないし、中においてあるイスで割ろうと思ってもビクともしない。
どこをどう探しても外に出られる気がしない。
1度冷静になれ、、そう自分に言い聞かせた。
状況を整理しよう。
一階から三階までほとんどの教室が黒くおおわれていた、そして俺は空いていた教室に入った。するとこうなってしまった。
!! まてよ?、ということは他の教室にも俺と同じように人が閉じ込められている!!?
一体何のために!? しかしいくら考えても答えはでない。
そもそもこんなこと人間ができるわけがない。
本当にどうなってるんだ…
翔の中で焦りがつのる。
!!? そんなとき教壇の上に何か箱がおいてあるのが目に入った。
さっきまでは暗くて見えなかった。
両手で持てるサイズの箱だ。
近づいて大丈夫か? 翔は悩んだ結果、恐る恐る箱に手を伸ばしゆっくりあけてみた。
中には数枚のカードとリングが入っている。
暗くてよくわからないがカードには色がついている。
カードに触ろうとしたその時だった。
『ザーザー、、ザザザ、、
やぁ諸君、やっとそろったね。』
天井から機械音にまざって声が聞こえた。