校舎
翔は信じられないものを目にした。
ここは三階だての小さな学校で一学年二クラスしかない。
1年生から6年生まで合わせても12クラス。
一階に1、2年、二階に3、4年、三階に5、6年といったかんじに分かれている。
しかしどうだ?一階にあるはずの4クラスすべてが何か黒いものに覆われている。
翔は初めて見るものに驚きを隠せない。
近づいて確認してみるが何かはわからない。
教室の中は見ることができず、まるで黒いもので箱を作ったかのようだ。
一体何が起きている??
ここは教室のはずでは、、、
二階はどうなっている?
パッと頭に浮かび翔は気になりながらも二階に上がってみた。
……ちっ、二階もかよ!
二階の教室も一階と同様にすべて黒く覆われている。
二階も、ってことは三階もか?
翔は念のためと思い三階に上った。
翔は少し驚いた。
4つあるうちの2つは黒く覆われているが、残りの2つは翔が通っていたときのまんまだ。
中も普通に見れるし特に変なところは、、、!!
カツっカツっ
考え事をしていると下から足音が聞こえた。
!!…誰かいる!
確実に足音が大きくなっていく。近づいてきている。
翔はあわてて教室のドアに手をかけた。
ガラガラっ 開いていた。
翔は中に入りドアを閉めた。
精一杯息をひそめる。
もうすぐそばにいるかのように大きくなっていた足音が急に聞こえなくなった。
え?足音が、、消えた??
シャーーーーーーーーーーーーーーーー
そう安堵したのもつかの間、窓の外が一気に黒くなっていく。
それと同時に天井のスピーカーから機械音が聞こえた。