封筒
「ぜ、ぜくたーず?…聞いたことないな。」
翔は誰から届いたかわからない封筒を開けた。
『我が名はZXTER-S、是非君の力を試したい。』
中に入っていた手紙にはただそれだけが書かれていた。
誰かのいたずらか? そう思っていると持っていた封筒から小さな紙切れが1枚落ちた。
翔はその紙切れに気づき拾い上げた。
何かが小さく書かれている。
よく見ると何処かの住所が書かれていた。
「この住所は確か、、、」
この住所には見覚えがある。
翔が通っていた小学校の住所だ。
でも昨年廃校になったはずじゃ…
ゼクターズ、、気になるな、とりあえず行ってみるか。
いつもは何事にも興味のない翔だが珍しく自分から行動を起こした。
今日は日曜日のため学校もないしちょうど退屈していたところだ。
翔はすぐに身支度を整え家を出た。
家を飛び出してから15分、少し息を切らしながら学校に到着した。
いつも見てきた学校のまんまだ。
学校の門はいつも通り閉鎖されている。
もちろんなかに人影は見えない。
しかし翔は門の前で立ち止まった。
時間は午前11時、夏の暑い日だ。なのになんだ、この寒気は?
とても違和感をおぼえた。